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現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

「続・夢幻章伝」72

2021年09月17日 | 物語「続・夢幻章伝」
谷一族の村は、もちろん谷にある。
洞窟の中に建物を構えている。

谷一族独特の灯りがあちこちに灯る。

「早いとこお宿を決めて、そしてスタンプをゲットするわよ!」
マツバは云う。
「スタンプさえ集まれば、すぐにでも出発していいんだから」

「えっと、オイラの同僚キコキコ・・・」

先ほど軽食も出なかったし、お腹空いた。

「懐かしいキコキコ」

スネークバルーンは、谷一族を見回す。

「そんなにここに思い入れが?」
「ここに、ギャーズンを倒すための壁画があったキコキコ」

スネークバルーン的には同僚を助けるための大きな手がかりだった。

もしや、ここに描かれているのは、君!
スネークバルーンじゃないのか!!

ほわんほわんほわん

「てへへキコキコ」

「何、にやにやしてるのよ」
「気持ち悪いぞへび呼ロイド」

壁画に自分が描かれているなんて、

「もしかしてオイラヒーロー!!?キコキコ!」

「ここ(谷)に来るとみんなおかしくなるのかしら」

マツバは首を傾げる。

「とにかくお宿を確保しておきましょう!」
「えーっと、なんだっけ。民泊??」

「そうよ」

マツバは復唱する。

「出来れば、古民家をリノベーションしたシンプルだけどオシャレで、卵みたいな形のハンモックチェアがあり、色合い的には全体的に生成りで、ウエルカムドリンクが果物入りのフレーバーウォーターで、ご飯とか木製プレートに燻製のハムとかオーガニック野菜、の民泊よ!!」

「理想が高すぎるキコキコ」
「これぐらいの要望、たいしたことないわ」
「どんだけだよ」

「さあ、さっそく宿探しとスタンプラリーのスタンプよ!」

3人は再度歩き始める。

北一族と同じく、1度訪れている谷一族の村。

「あ、この道知ってるわ」
「そうそうキコキコ」
「確かにここを曲がって」

谷一族の村も慣れたもの。



「うわぁぁああー!!!」

3人は頭を抱える。
たどり着いたのは、

「「「そう、ここ!! トウノの宿!!!」」キコキコ」

知ってる道って、そうなるよね。

「ちょっ! 誰よここに向かったの!」
「ええ!? マツバじゃないのキコキコ!」
「早くとんずらしないと!」

だばばばばばば。

「やぁ、君たち!!」

ピカァ(謎の光)

「2話ぶりだな!」

飛雨乃!!!

「旅人よ、谷一族の村にようこそお越し下さいました。
 私たち谷一族は坑道から採石を行い
 それを主な収入源として暮らしています。
 鉱物を加工して売る産業も栄えています!!」

「わあぁあ、それ、前作でも聞いたやつ!」
「早く撤収しましょう!」
「やばいよやばいよキコキコ!」

「あれ? お客様~!!?」

3人はここいちばんの走りで逃げる!!

走って
走って
走り着いた先は、

――――いらっしゃいませ、観光客。ようこそ民泊へ。

の、文字。

「み、」
「「民泊あった!!」」



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