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現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

「夢幻章伝」83

2015年12月04日 | 物語「夢幻章伝」

と、云うわけで

高級馬車九つ星にしっかりと乗車して
高級食材による料理も、しっかりと食し

アヅチとマツバに、へび呼ロイドは南一族の村へと到着!

約80話ぶりに、南一族の村に戻ってきたのだ!!

覚えているだろうか。

自然豊かな南一族の村。
特産品は豆。
収穫の時期。
それを、ほっぽり出してきたアヅチ!!(と、マツバ)

「うぇええええぇえ」

高級馬車の旅も大幅カットで終了し、
アヅチは、頭を抱えて、その場にしゃがみこむ。

「うぇええええぇえ」(2回目)

「・・・アヅチ」
「・・・アヅチ」

マツバとへび呼ロイドは顔を見合わせ、アヅチを見る。

「ええ、あなたのお姉さんのことはよく知っているわ」

本当にどうしよう、と、マツバとへび呼ロイドは声をかける。

「ここは正直に、さぼってたことを謝るしか」
「さぼってたって、おぉおおおいい!!」
「きっと、お姉さんもわかってくれるよぉ!」
「わかってくれないからだなぁ!!」
「大丈夫。一瞬殴られて(真剣打)終わるわ!」
「うぇええええぇえ」

アヅチは再度、頭を抱える。

「一緒に謝るよ、アヅチぃ!」

へび呼ロイドはキコキコする。

「いや、謝ってなんとかなるのか」

うぉおおおおおおおお

「はっ!」

アヅチは顔を上げる。

「おい、へび呼ロイド! お前、雇用証明書けよ!」
「・・・・・・?」
「雇用証明!」
「こよーしょーめー?」
「俺は収穫をサボっていたのではない。お前のもとで働いていたんだと!」
「ぴぴーーん! なるほどだね、アヅチ!」
「俺の命は、お前にかかっている!」
「おぉおお、オイラのせいで、アヅチが2度も危険にさらされ!」
へび呼ロイドは、キコキコ。
「オイラにお任せあれぇ! キコキコカキカキ」

「いや、もういいから!!」

マツバは容赦なく、アヅチとへび呼ロイドを殴る。

「めんどくさいから、とっとと行きましょう!」
「やめれ、お前!」

マツバは強力な力でアヅチを引っ張る。

「大丈夫。一瞬殴られて(以下繰り返し)」
「マツバぁ! やめてあげてぇ!」
「やめてくれー!」

「おい、お前たち!」

南一族の村の入り口(西一族側)で、ギャーギャーやってる3人に
声をかけたその人物は!

「兄貴!」
「「アヅチのお兄さん!」」

そう、モモヤです。

「お前ら~、やっと帰って来たな」

モモヤは、背中にも前にも、大量の豆(特大)を抱えている。

「俺は、夕方の鐘が鳴るまでに帰って来いと云っただろう!」
モモヤは、アヅチに向く。
「それなのに、ふたりでお泊りか!」

結局、兄にも怒られているアヅチ。

「マツバ! お前の家族の方に説明するのも大変だったんだぞ!」

うっ

マツバは一歩引く。

「別に・・・頼んでないし」

「まったくもう!」

モモヤは、大きくため息をつく。

「とにかく、無事で帰ってきてくれて、何より!」

「そうね」

・・・ん?

これは

アヅチでもなく、マツバでもなく、
へび呼ロイドでもなく、モモヤのセリフでもなく

「無事に、帰ってきてくれて、何より」

・・・・・・。

アヅチの姉貴だー!!!



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