社民党元党首、衆議院議長をつとめた土井たか子(多賀子=たかこ)さんが、9月20日、肺炎のため兵庫県内の病院で死去。85歳。
本日28日、報道された。
+++++ +++++
1989年参院選で「マドンナ旋風」を巻き起こして勝利。自民党中心の与党を参院過半数割れに追い込み、「山が動いた」の名文句を残した。
+++++ +++++
「山が動く」
この表現を見るたびに、僕はある言葉を思い出す。
If I have the gift of prophecy, and know all mysteries and all knowledge; and if I have all faith, so as to remove mountains, but do not have love, I am nothing.
たといまた、わたしに預言をする力があり、あらゆる奥義とあらゆる知識とに通じていても、また、山を移すほどの強い信仰があっても、もし愛がなければ、わたしは無に等しい。
(コリント人への第一の手紙13章)
日本語訳は「移す」である。何となく、「おたかさん」の「山が動いた」を聞いた時から、どうしてもこの部分と切り離せないでいた。土井たか子さんイコール山が動くなのだ。
+++++ +++++
訃報に接し調べてみた。「山が動く」の出典は聖書ではなく、与謝野晶子の『そぞろごと』からの引用のようだ。以下Wikisourceより。
山の動く日来(きた)る。
かく云えども人われを信ぜじ。
山は姑(しばら)く眠りしのみ。
その昔に於て
山は皆火に燃えて動きしものを。
されど、そは信ぜずともよし。
人よ、ああ、唯これを信ぜよ。
すべて眠りし女(おなご)今ぞ目覚めて動くなる。
+++++ +++++
土井たか子さん。おつかれさまでした。
あなたの願い、愛した日本とは違う日本になりつつあります。でも、日本を嫌わず、見まもってください。
R.I.P.