小学校から高校までの教員の平均年齢。8月4日以降数日間、マスコミをにぎわせていたニュースである。そのニュースの元が、この「教員統計調査」である。
以下発表文と、データを一部引用する。(文科省のサイト内検索:検索語は「学校教員統計調査-平成25年度(中間報告)の結果の概要」である。)
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発表文:平成25年度学校教員統計調査(中間報告)の公表について
文部科学省では,学校の教員構成並びに教員の個人属性,職務態様及び異動状況等を明らかにすることを目的として,3年ごとに学校教員統計調査を実施しています。このたび,平成25年度調査の一部を取りまとめましたので,中間報告として公表します。
なお,確定値の公表は,平成27年3月の予定です。
1.調査の概要
1)調査対象
国立,公立及び私立の幼稚園,小学校,中学校,高等学校,中等教育学校,特別支援学校,大学,短期大学,高等専門学校,専修学校,各種学校
2)調査項目
【平成25年10月1日現在】
教員の性別,年齢,職名,学歴,勤務年数,週担当授業時数,給料月額
【平成24 年度間(平成24年4月1日から平成25年3月31日)】
異動状況
3)調査方法
【悉皆(全数)調査】
・国立,公立及び私立の幼稚園,小学校,中学校,高等学校,中等教育学校,特別支援学校,大学,短期大学,高等専門学校
・国立,公立の専修学校,各種学校
※一部調査項目においては,抽出調査
2.調査結果の主な特徴点
【幼稚園・小学校・中学校・高等学校】
1)教員の平均年齢は,公立幼稚園,公立小学校,公立中学校及び私立高等学校では前回調査時(平成22年度。以下同じ。)より低下している。一方,私立幼稚園では前回調査時より上昇し,公立高等学校では前回調査時と同じとなっている。
公立幼稚園 42.4歳 → 41.6歳
私立幼稚園 33.9歳 → 34.7歳
公立小学校 44.4歳 → 44.0歳
公立中学校 44.2歳 → 44.1歳
公立高等学校 45.8歳 → 45.8歳
私立高等学校 44.4歳 → 44.1歳
引用ここまで。
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埼玉県のデータを見てみる。データ元は以下の場所で見つかる。
文部科学省ウェブサイトトップ
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統計情報
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調査の結果
統計表一覧
↓
学校教員統計調査の統計表一覧のページ
(※政府統計の総合窓口(e-Stat)のホームページへリンク)
埼玉県のデータを全国と比べてみる。
職員の数はリンク先の【学校調査】の表9である。
勤務年数区分は【教員個人調査】表番号10である。
先生たちの異動(退職など)のデータは【教員異動調査】の表番号18である。
表9を見てみると、昨年10月1日現在の年齢別の人数がわかる。48歳から59歳の職員が、いずれも300人を超えている。47歳以下はほぼ100人台なのに、ここの部分だけが「ふくらんで」いることがわかる。
埼玉県は1980年代、県立高校を大増設した。これに対応する採用増の期間であるとみなしていい。たとえば1975年(昭和50年)度採用者で、「浪人せず」「就職浪人もせず」「22歳」で埼玉県に採用された人は、別の言い方をすれば、社会人1年目に23歳の誕生日を迎えた人は、昨年10月1日現在59歳か60歳である。この人たちは、この3月で定年退職になっている。
1976年(昭和51年)度から1987年(昭和62年)度の12年間に採用になり、昨年の10月1日までに48歳から59歳の誕生日を迎えた教員が多いのである。あらためて数字を見て、ビックリである。この年齢集団が、今後10年で退職していく。もちろん補充は必要だが、生徒数が減り、学校数も減った以上、毎年の採用は、減少分の半分もいかないだろう。自分もこの世代なのだ。
表番号10と表番号18については、後日感想を書くことにする。