全英連参加者のブログ

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歴史大好き。

2005-12-26 04:35:36 | 全英連参加者 2005

 少し前に、読売と日経に、「金剛組」という建設会社の経営破綻のニュースが載っていた。

 「ああ、また、地方の建設会社がどうにかなったのかな」

 なんて思いながらニュースを見ていたら、全然違った。

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 何でも、この、「金剛組」という会社は、創立(創業)がなんと飛鳥時代。聖徳太子ゆかりの四天王寺(大阪市)を建立し、日本最古の建築会社とされるそうだ。この会社の経営がバブル期の借入金負担でたちいかなくなり、中堅ゼネコンの高松建設が全額出資で設立した同名の新会社(名前は同じ「金剛組」)に、来年1月16日付で営業譲渡し、再建を目指す。譲渡価格は未定であると書いてあった。

 この記事を読んだだけで、なにか、会社関係者には大変失礼だがワクワクしてしまった。金剛組は飛鳥時代の578年創業。全国で寺社建築などを手掛け、文化財の修理や復元でも高い技術を持つ。地道に本業を守っていれば、こんなことにはならなかったんだろう。
 金剛組の社長は金剛正和さん。朝鮮半島の百済から渡来した初代から40代目に当たるという。第40代当主である金剛正和社長は旧金剛組の清算とともに退く見通し。

 高松建設は「金剛組が持つ日本古来の建築技術を伝承することが重要だ。経営刷新やノウハウの共有化などで利益向上が図れると判断した」としている。1月16日付で社員(おおよそ100人)や受注済み工事、負債の一部を引き継ぐ。

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 金剛組当主
 …このいい方は会社組織のものではなく、芸能芸事の家元のようだ。ただ、宮大工の職能集団だったのだから、一子相伝はオーバーでも普通の感覚とは違う会社なんだろう。ご当主は無念かもしれないが、会社の名前は残るし、おそらくかなり特殊な建築技術をもつ社員も働き場を失わなくてすむのだから、ご先祖さまもお許し下さるだろう。
 高松建設
 …僕はどの程度有名な会社なのかは存じ上げないが、寺社建築の技能集団とブランドを手に入れるメリットがあると判断したのだろう。こんなことでもなければ1400年の歴史までは手に入らない。その上、何百年もその場にいる優良顧客(お寺、神社)の修理…今風のいい方をすればメンテナンス、リフォーム…需要を手に入れられる。今後も需要が見込める。負債を一部引き受けても安い買い物なのかもしれない。

 それにしても、創業1400年とは、、、恐れ入りました。


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