鞆の“ありそ楼”で土佐琵琶の創始者、黒田月水さんの演奏会がありました。
昔の遊郭を修復した趣きのある建物で満月が昇っていく弁天島を背景に奏でられる琵琶の音色と歌声はとても胸に響きました。
演奏者は、風格を漂わせた着物姿の美しい女性でした。
一番前の席を陣取っていた私は演奏が始まる前からなぜか感極まっていました。
「寺田屋騒動」「平家物語」「盲目の琵琶法師」など史実や小説を曲にした琵琶の音色と歌語りはものすごい迫力と臨場感でした。
お話の中には、シルクロード、遣唐使、奈良時代、正倉院、維新の志士達など私の興味をそそるワードがたくさん出てきました。
長い長い歴史から生まれる伝統芸の素晴らしさに触れた貴重な時間でした
素敵な催しに誘ってくれたみょうさんに感謝。
今年は正倉院展に行っていないけれど、螺鈿紫檀琵琶は今年も話題を呼んでいました。
琵琶の裏に極楽浄土に住む想像上の鳥、迦陵頻伽(カリョウビンガ)が描かれています。例えようもない美しい声で鳴くんだとか。