総選挙分析ライターさんが既に、感想とセットリスト、MCを詳細な記事にしているので、簡単な感想のみ記す。
去年4月の武道館コンサートでは、感動で4回泣いたが、今回はそれほどではなかった。
移籍する中西と谷の送別セレモニー部分ではもらい泣きしたが、パフォーマンスそのものに感動して泣いた去年とは比べられない。充分楽しめたが、普通のコンサートだった。それに、やはり会場が広過ぎた。
オープニングの体操服姿は素晴らしい演出だった。ほとんどが現役の中学生、高校生だけに、当り前だが非常に似合っていた。大人っぽい森保ですら、こういう妙に色っぽい同級生がいたなあ、という感慨に浸った。
セットリストについては、少し不満もある。
オリジナル曲が数曲しかなかった去年は、それを逆手に取って「AKBグループ名曲総ざらい」的な選曲で楽しませてくれたが、今年も同じ趣向ではやや芸がない。せっかくオリジナル曲が増えてきたのだから、もっとオリジナル曲中心でもよかったのではないか。
例えば『片思いの唐揚げ』『今がイチバン』『希望の海流』『覚えてください』は聴きたかったし、私はあまり好きではないが『泥のメトロノーム』も人気曲だろう。何より『波音のオルゴール』は是非披露してほしかった。この曲を歌っている指原、兒玉、宮脇、田島、朝長という序列5位までのメンバーで、コンサートでは『明日は明日の君が生まれる』を歌って、それはそれで良かったのだが、同じメンバーで収録している『波音のオルゴール』もぜひ聴きたかった。
過去のアイドル曲を歌う「ザ・ベストファイブ」のコーナーは、九州7県ツアー最終日と同じ趣向だが、生で見られてよかった。披露された7曲のうち3曲が、私が選んだ「教科書に載せたい100曲」に含まれていた。ツアー最終日と併せて3ステージの全回で、指原はソロで歌った。『ひと夏の経験』『私がオバさんになっても』『ああ無情』の3曲。全く異なる曲調を歌いこなす指原のことは認めざるを得ない。
兼任の木本花音を紹介して迎え入れるやり方も、礼を尽くしていて好感を持った。チームK4のメンバーが中央ステージに立ち、スポットライトが当たった別ステージに木本が立っているという演出。木本は、そこから中央ステージに駆け寄って合流して、全員で『呼び捨てファンタジー』を歌った。他メンバーに紛れても見分けやすいように、木本1人だけベレー帽を被っていたのも細やかな気遣いだろう。
一方、完全移籍してしまう中西と谷には、オリジナル曲『今君を想う』が準備されていて、2人を中心に全員で披露された。ほとんどのメンバーが号泣しており、こういう形でメンバーが去るのはHKT48では初めてのことだったのだと改めて認識した。若いグループだ。2人が愛されていたことが伝わり、心温まる時間だった。新天地での2人の待遇は、そんなに恵まれたものとは限らないだろうが、自ら活路を拓いてほしい。奮闘を祈る。
もう1曲披露されたオリジナル曲『生意気リップス』もいい曲だった。なこみくという魅力的な素材を目の前にしたら、創らずにはいられなかったのだろう。コンサートの構成上は『狼とプライド』か『となりのバナナ』でも良さそうな所だが、それでは満足できず、どうしてもオリジナル曲を書きたかった秋元康の気持はよくわかる。こんな曲を書いている時間があったら劇場公演曲を書け、と言いたくもなるが、創作意欲というものはそういうものではないので仕方がない。『生意気リップス』を聴けたことに感謝する方が、精神衛生上はるかにいい。
最後に、地元埼玉への凱旋公演となった多田愛佳について。
HKT48へ移籍後の彼女の活躍は特筆に値する。コンサートでもチームK4のキャプテンとしての役割をきっちり果たしていた。トークでは、AKB48への加入当時の渡辺麻友へのライバル心などをぶっちゃけていた。半分はネタだろうが、それをサラリと口にできる辺りに成長を感じる。
現時点でチーム内の序列は6番目を何とかキープしているだろうか。松岡、森保、本村、穴井、村重などより明らかに上とは言い難いが、少なくともAKB48新曲の選抜に入る6人に入っているのは事実だ。なこみくが成長して抜かれるまではこのポジションをキープできるのではと思っていたが、ここに来て木本というライバルが突如現れた。今後の序列の推移が気にかかる。
去年4月の武道館コンサートでは、感動で4回泣いたが、今回はそれほどではなかった。
移籍する中西と谷の送別セレモニー部分ではもらい泣きしたが、パフォーマンスそのものに感動して泣いた去年とは比べられない。充分楽しめたが、普通のコンサートだった。それに、やはり会場が広過ぎた。
オープニングの体操服姿は素晴らしい演出だった。ほとんどが現役の中学生、高校生だけに、当り前だが非常に似合っていた。大人っぽい森保ですら、こういう妙に色っぽい同級生がいたなあ、という感慨に浸った。
セットリストについては、少し不満もある。
オリジナル曲が数曲しかなかった去年は、それを逆手に取って「AKBグループ名曲総ざらい」的な選曲で楽しませてくれたが、今年も同じ趣向ではやや芸がない。せっかくオリジナル曲が増えてきたのだから、もっとオリジナル曲中心でもよかったのではないか。
例えば『片思いの唐揚げ』『今がイチバン』『希望の海流』『覚えてください』は聴きたかったし、私はあまり好きではないが『泥のメトロノーム』も人気曲だろう。何より『波音のオルゴール』は是非披露してほしかった。この曲を歌っている指原、兒玉、宮脇、田島、朝長という序列5位までのメンバーで、コンサートでは『明日は明日の君が生まれる』を歌って、それはそれで良かったのだが、同じメンバーで収録している『波音のオルゴール』もぜひ聴きたかった。
過去のアイドル曲を歌う「ザ・ベストファイブ」のコーナーは、九州7県ツアー最終日と同じ趣向だが、生で見られてよかった。披露された7曲のうち3曲が、私が選んだ「教科書に載せたい100曲」に含まれていた。ツアー最終日と併せて3ステージの全回で、指原はソロで歌った。『ひと夏の経験』『私がオバさんになっても』『ああ無情』の3曲。全く異なる曲調を歌いこなす指原のことは認めざるを得ない。
兼任の木本花音を紹介して迎え入れるやり方も、礼を尽くしていて好感を持った。チームK4のメンバーが中央ステージに立ち、スポットライトが当たった別ステージに木本が立っているという演出。木本は、そこから中央ステージに駆け寄って合流して、全員で『呼び捨てファンタジー』を歌った。他メンバーに紛れても見分けやすいように、木本1人だけベレー帽を被っていたのも細やかな気遣いだろう。
一方、完全移籍してしまう中西と谷には、オリジナル曲『今君を想う』が準備されていて、2人を中心に全員で披露された。ほとんどのメンバーが号泣しており、こういう形でメンバーが去るのはHKT48では初めてのことだったのだと改めて認識した。若いグループだ。2人が愛されていたことが伝わり、心温まる時間だった。新天地での2人の待遇は、そんなに恵まれたものとは限らないだろうが、自ら活路を拓いてほしい。奮闘を祈る。
もう1曲披露されたオリジナル曲『生意気リップス』もいい曲だった。なこみくという魅力的な素材を目の前にしたら、創らずにはいられなかったのだろう。コンサートの構成上は『狼とプライド』か『となりのバナナ』でも良さそうな所だが、それでは満足できず、どうしてもオリジナル曲を書きたかった秋元康の気持はよくわかる。こんな曲を書いている時間があったら劇場公演曲を書け、と言いたくもなるが、創作意欲というものはそういうものではないので仕方がない。『生意気リップス』を聴けたことに感謝する方が、精神衛生上はるかにいい。
最後に、地元埼玉への凱旋公演となった多田愛佳について。
HKT48へ移籍後の彼女の活躍は特筆に値する。コンサートでもチームK4のキャプテンとしての役割をきっちり果たしていた。トークでは、AKB48への加入当時の渡辺麻友へのライバル心などをぶっちゃけていた。半分はネタだろうが、それをサラリと口にできる辺りに成長を感じる。
現時点でチーム内の序列は6番目を何とかキープしているだろうか。松岡、森保、本村、穴井、村重などより明らかに上とは言い難いが、少なくともAKB48新曲の選抜に入る6人に入っているのは事実だ。なこみくが成長して抜かれるまではこのポジションをキープできるのではと思っていたが、ここに来て木本というライバルが突如現れた。今後の序列の推移が気にかかる。