AKB48 チームBのファンより

鈴木紫帆里さんを中心にAKB48 チームB について語るサイトです。

NGT48事件と楽曲のこと。どうしてこんなに切ないんだろう。(ときめき研究家)

2019-01-27 22:28:56 | ときめき研究家
NGT48の事件が発生してから、NGT48の楽曲を繰り返し聴いている。

作品と演者は全く別物であって、アイドルが実は性格が悪かったり、男と交際していたり、メンバー同士いがみ合っていたりしても、優れた作品は生み出せると信じている。古今の優れた芸術家が必ずしも人格者ではないように。酒井法子が薬物で逮捕された時も、彼女の作品への評価は変わらないと書いた
そういう立場の私が今やるべきことは、事件に関するネット記事を検索して有象無象の情報を収集することではなく、NGT48の作品を鑑賞することだろう。

『Maxとき315号』
グループ初のオリジナルソング。『AKB48 SHOW』で初めて見た時の感動は忘れない。
新潟のグループらしいご当地ソングであり、何かが始まる予感に溢れている。イントロの列車の発車チャイムのようなメロディーが旅情を誘う。

『みどりと森の運動公園』
全国的には全く知られていない公園を舞台にしているのが、ご当地ソングとして新しい。いかにも地方の高校生らしいエピソードがリアルだ。去年の高体連の会場で会った他校の女子生徒に今年も会えるかドキドキしている男子生徒の気持ちに共感できる。
同じ新潟のグループであるNeggicoとの共演は、楽しくて仕方がなさそうだった。

『青春時計』
シングルデビュー曲。期待値の遥か上を行く斬新な楽曲だった。ラップのような、呟きのような、朗読のような言葉が、やがてメロディーを得て音楽になる瞬間を目撃できる。
電子ピアノにリードされた伴奏に合わせて、童謡風の単純なメロディーの「チクータクー チクータクー」と声を合わせて歌うサビには思わず身震いしてしまう。

『春はどこから来るのか?』
バッハの無伴奏チェロ組曲のような、同じモチーフが変容していく曲構成。この曲も斬新だ。
歌詞はおなじみの片思い礼賛ソング。でも、春の力を借りて、一歩を踏み出すのが新しい。

この4曲は何回聴いても飽きない名曲だ。カップリング曲の中にはどの姉妹グループが歌ってもいいような曲もあるが、この4曲はNGT48のためだけに書かれた楽曲だ。今後NGT48がどのようになろうとも、これらの曲の輝きが褪せることはない。

事件については一言だけ。
警察沙汰になり、被害者が勇気を出して告発したことに対し、運営は何ら事実を明らかにせず、組織防衛にのみ腐心しているように見える。だからネットに有象無象の情報が溢れることになる。この状況が変わらなければ、メンバー、ファン、社会から早晩見放されてしまうだろう。
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乃木坂46高山一実著『トラペジウム』を読む。ネタバレ少々。(ときめき研究家)

2019-01-14 16:53:34 | ときめき研究家
乃木坂46の高山一実が書いた小説『トラペジウム』がベストセラーになっていると聞き、早速入手して読んでみた。なかなか面白かった。

主人公の「東ちゃん」はアイドルになることを目指し、グループを形成する他の「西」「南」「北」3人のメンバーを探し、「東西南北アイドル」として自分たちをプロデュースして行く。果たして彼女たちは人気アイドルグループになれるのか?という筋書きだ。
メンバーを1人ずつ見つけ、リクルートして行く過程は「八犬伝」のようでワクワクする。4人とも個性的でアイドル性がある。個人的には「西」ことロボコンクイーンのくるみ推しになってしまった。
その後、アイドルとしてセルフプロデュースして行く過程は、やや稚拙である。いくつかの幸運もあって、アイドルとして世に出ることになるが、順調な日々は長くは続かない・・・。

現役のアイドルが書いたアイドル小説。その割にはアイドルになってからの描写が短い。できればアイドルになってからの日々をもう少し読みたかったが、そこは作者が書きたかったことではないのだろう。

タイトルの「トラペジウム」とは、不等辺四角形のこと。どの辺も並行でない四角形。4人の関係を象徴しているのだろう。4人は4人とも可愛らしく、アイドル性はあったが、結局アイドルになりたかったのは東ちゃんだけだったのだ。アイドルにならなくても輝いている少女は大勢いる。アイドルは特別な存在ではなく、輝いている少女のうち一部に過ぎない。
不等辺四角形ではあっても、4人の友情は変わらない。

高山一実のことはあまり知らなかった。昨年の「芸能人格付チェック」に出演した時に正解率が高かったという記憶がある。小説を書くくらいだから文才もあり、多芸なのだろう。
文体が若い。おじさんが読むと少し気恥しい感じもするが、ややシニカルな語り口でテンポ良く物語を進める。榊原郁恵、お蝶夫人、NHKロボコン、萌え袖、アヒル口、プチ整形などサブカルチャー系の語彙が満載。それでいて日本の英語教育への批判や、不登校問題、アイドルの恋愛についても盛り込んでいる。彼女の書きたいことをどんどん盛り込んだのだろう。
彼女自身のアイドル体験も素材の一部にはしているが、それだけではないエンタメ作品になっている。次回作が出ることがあれば、また読んでみたい。
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2018年紅白歌合戦の感想など。(ときめき研究家)

2019-01-06 22:34:09 | ときめき研究家
大晦日の紅白歌合戦は評判も良く、視聴率も高かったようだ。
私は毎年欠かさずに見ているが、確かに今回は例年以上に見ごたえがあった。

三山ひろしの歌唱時のけん玉ギネス挑戦。歌を引き立たせるための舞台装置やダンスはいいが、こういう余興はあまり好きではない。けん玉が気になって誰も歌を聴いていない。それでも敢えて2年連続で同じ余興にチャレンジしたのは、前年失敗した人への配慮だったのだろう。そんな中、全く動じることもなく朗々と歌い上げ、最後に自分でけん玉も決めた三山ひろしのプロ根性には感服した。

AKB、坂道グループからは、前年と同様で、AKB、欅坂、乃木坂の3グループ出演だった。全体のバランスからもそれが限度と思われ、AKBの姉妹グループは今後も出演の可能性は低いだろう。実態は、姉妹グループを含めた選抜メンバーが出場している訳で、非選抜メンバーには厳しい状況だ。

AKB48はBNK48との共演という形で『恋するフォーチュンクッキー』を歌った。国内の姉妹グループの出演が叶わぬ中、BNK48は異例の厚遇だ。しかしタイ国内で『恋するフォーチュンクッキー』が大ヒットしているということを踏まえれば、タイムリーな企画だったと思う。海外進出をアピールしたい運営サイドの意向も反映したのだろう。それもこれも『恋するフォーチュンクッキー』という楽曲の力があってのものだ。今年のヒット曲でないのに紅白で歌われるスタンダードナンバーになったということだ。
指原莉乃にとっては最後の紅白。前々回は人気投票で山本彩に1位を譲り、前回は楽曲人気投票で1位を渡辺麻友の『11月のアンクレット』に譲ったが、今回はセンターで花道を飾った。予定調和的だが、良かったのではないか。

欅坂46は平手友梨奈が体調不良で欠場。よほど具合が悪いのだろう。センターは小林由衣が務めた。欅坂のファンにとっては大きな違いだったろうが、一般の視聴者はあまり気づかなかったのではないか。前回の2度目のパフォーマンスで「無理させた」ことを司会の内村が謝っていたのはさすがの気配りだった。『ガラスを割れ!』はストレートなメッセージソングで、彼女たちの持ち味を充分に発揮できたのではないか。

乃木坂46は2年連続でレコード大賞を受賞した。紅白の番組中でもその旨紹介されていたが、歌ったのはレコード大賞受賞曲『シンクロニシティー』ではなく『帰り道は遠回りしたくなる』だったのは皮肉だ。レコード大賞の権威なんてものはとうの昔に無くなってはいるが、象徴的な出来事だった。なぜ『帰り道・・・』にしたのかは不明だが、最新曲だからなのか、西野七瀬のラストシングルだからか。私は『シンクロニシティー』の歌詞「ハモれ」がどうしてもしっくり来ないので、NHKにも似たセンスの人がいたのかもしれない。どちらの曲も乃木坂らしい薄味で爽やかな曲である。

松田聖子の80年代4曲メドレーは久々に良かった。最近の聖子は、スローバラードを変にタメて歌うので聞き苦しくて仕方ない。今回はアップテンポな曲ばかりで譜面どおりに歌っていて良かった。4曲と言わずもう2曲くらい聴きたかった。

松任谷由実の2曲メドレーも良かった。『ひこうき雲』『やさしさに包まれたなら』ともいずれも荒井由実時代の作品だが、今も色褪せない名曲だ。松田聖子とは逆アプローチで、2曲に絞ってじっくり聴かせた。

話題の米津玄師の中継も素晴らしかった。初のテレビ生歌唱なのに全く乱れがなく堂々と歌い上げていた。『Lemon』は複雑なメロディーの曲で、カラオケでとても歌えそうにないが、サビ部分は印象的で耳にこびりついた。その影響で、正月に再放送していたドラマ『アンナチュラル』を見てしまった。主題歌として『Lemon』は絶妙にハマっていて、ドラマと曲の相乗効果がすさまじかった。

サザンオールスターズの盛り上がりは報道されている通り。彼らも選曲が絶妙。『希望の轍』は1年の締めくくりにふさわしく、ポジティブになれる曲。その後にお祭り騒ぎの『勝手にシンドバット』。桑田佳祐のエンターテナー性を改めて見せつけられた。
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