AKB48 チームBのファンより

鈴木紫帆里さんを中心にAKB48 チームB について語るサイトです。

NHK朝ドラ『なつぞら』が完結。渡辺麻友も重要な役柄を好演。(ときめき研究家)

2019-09-29 14:24:14 | ときめき研究家
NHKの朝ドラ『なつぞら』が完結した。後味も爽やかで、良いドラマだったと思う。

いろいろな見方ができるドラマだと思うが、女性の働き方を描いて、現在にも通じる内容だと感じた。
昭和40年代のアニメーション(当時は「漫画映画」と呼んだ)制作会社が舞台のため、一般企業とは多少異なっているとは思うが、多くの女性登場人物が、ほんとうに多様な働き方を示してくれた。

主人公のなつ(広瀬すず)は結婚後も会社(東洋動画)では旧姓で仕事を続ける。一人娘を出産後も、育児と仕事の両立に苦労しながらも、周囲の助けを受けながら好きな仕事を続けることができた。当初は会社を辞めて自宅で仕事をする夫(中川大志)が家事育児を引き受けてくれ、夫が再就職すると、保育所が見つからない間は元同僚の茜(渡辺麻友)に預かってもらう。茜に第二子ができると今度は兄(岡田将生)が助けてくれる。また、自分も夫と同じ会社(マコプロダクション)に転職して、夜は娘を職場に連れて行くことができるようになる。仕事が繁忙期に入ると北海道の母親(松嶋菜々子)が助けに来てくれる。
そういう周囲の助けが「恵まれすぎている」といった批判もあるようだが、そこはドラマだし、助けてあげたいと思わせるなつの頑張りもしっかり描かれていた。それに、周囲の助けに恵まれた人はそれに感謝して堂々と助けを受ければいいのだ。その人それぞれ、その人の環境の中で、選べる選択肢から選べばいいのは現実と同じだ。

だから、なつ以外の女性のそれぞれの選択も丁寧に描かれていた。
「もう一人のなつ」と呼ぶべき存在が茜だ。彼女も結婚後仕事を続け、職場では旧姓を使っていたが、長女の出産を機に会社を辞めた。会社から産休後復職する時は契約社員になると言われ、それに納得できず、悩んだ末に退職し育児に専念することを選んだ。結果としては育児に最高の喜びを見出し、退職してよかったと考える。更に、年の近いなつの娘を自宅で預かることも買って出て、なつを助ける。ところが、二人の娘がだいぶ大きくなると、「実家の母を説得」して、昼間だけ預かってもらい、夫(川島明)と同じ仕事に復帰するのだ。その理由が、「この作品は面白そうだから」。つまり仕事を選んでいるのだ。大事にされていないと感じた会社は退職するが、本当にやりたい仕事だったら、あらゆる手段を模索して働こうとする、ある意味、なつより柔軟でしたたかな生き方だ。
ドラマの最終週、仕事の納期ギリギリに大トラブルが発生、修羅場となった職場で「もうこれ以上仕事はできない」と一人キレたのが茜だった。「優れた作品を作るためには個人の生活を犠牲にしても仕方がない」という当時の(そして現代も)多数派の価値観に対して異論を唱えるのは、2人の娘の育児というより大切な価値観を持った茜しかいなかった。働く女性たちの日々発生している葛藤と究極の選択に目を背けず、しっかり描いたシーンだったと思う。(結果として納期にはなんとか間に合うのだが。)
そういう重要な役柄を、渡辺麻友は好演していたと思う。

結婚して一旦は会社を辞めた麻子(貫地谷しほり)は、子供ができなかったこともあり、自ら会社を作って仕事に復帰する。そしてかつての同僚達に声をかけ、仲間に引き入れる。これまた、したたかだ。自分自身も優秀なアニメーターだったが、経営の才能にも目覚め、ただいい作品を作りたいという職人肌の面々を上手に御しながら、作品としてもビジネスとしても成功させた。
なつの同僚桃代(伊原六花)は、結婚相手を見つけるため入社したと公言していたが、長く独身で仕事を続け、マコプロダクションに転職までする。仕事の楽しさに徐々に目覚めたのだ。
なつの同い年の姉妹である夕見子(福地桃子)も複雑だ。進歩的な考えの才女で、保守的な地元や実家を出て北海道大学に通うが、駆け落ち騒動を起こしたりして理想と現実のギャップに気づく。卒業後は地元農協に就職し、農業の改革に注力する。その後、幼なじみで菓子屋の雪次郎(山田裕貴)と結婚し、菓子屋でも改革に励んでいる。
なつの実の妹千遥(清原果耶)は、老舗割烹の跡継ぎ息子と結婚し、義父から料理人として仕込まれ、女将として切り盛りしている。夫の浮気で離婚するが、義母の計らいで割烹の女将はそのまま続けられることになった。一方、老舗レストラン川村屋のオーナー光子(比嘉愛未)は、経営に長けたキャリアウーマンそのものだったが、なつの兄と結婚し、その会社(声優プロダクション)を支える道を選ぶ。
専業主婦で大家族を支える富士子(松嶋菜々子)も、元踊り子で自由を愛する亜矢美(山口智子)も、どちらも自分の選択した人生を謳歌している。

どの女性も個性的で、他の人とは違う、自分自身が選んだ複雑な働き方をしている。またその時その時の環境に適応し、働き方を変えている。ある意味では、モーレツサラリーマンのような、なつの働き方が一番単純だったとも言える。
時代が変わって、現代でも女性の働き方は多様で、様々な障害に阻まれていることも多い。その現代からも見ても、共感するところの多いドラマだった。

蛇足だが、それは男性の働き方も同じだ。
マコプロダクションで生き生きと働いた面々にとって師匠格だった東洋動画の中さん(井浦新)は、最後まで東洋動画に残り、大会社の矛盾等とも折り合いをつけつつ、最後は管理職となって会社員生活を全うしていた。そういう働き方も彼の選択だ。

『なつぞら』に関する過去記事
その1
その2

(追記)ネット上で「夢を諦め、ワンオペ育児に取り組む茜さんが健気すぎる」との記事を発見した。大いに共感する。しかし、この記事が出た後に、茜さんも仕事に復帰することになる。ライフステージに合わせた柔軟な働き方と言え、私同様、この記事の筆者も喝采したことだろう。
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『よい子の歌謡曲』創刊40周年イベントに参加。青春はまだ続いている。(ときめき研究家)

2019-09-23 18:04:03 | ときめき研究家
『よい子の歌謡曲』は、1979年から1991年まで刊行されていたミニコミ雑誌である。48号を最後に休刊していたが、創刊40周年を記念して当時のライター陣のトークイベントが9月22日開催された。ナッキーさんと一緒に参加した。
1980年代にアイドルポップに熱中していた私は、この雑誌を愛読していて、大いに影響を受けた。久しぶりに本棚から引っ張り出したら、10号から45号まで揃っていた。
10号は既に活字化されていたが、創刊当初は手書きで、部数は300部だったとのこと。

編集長の梶本学氏ほか個性的なライター陣が思い思いのアプローチでアイドルを論じていて、その自由さ、熱量に圧倒された。また、評論するだけでなく、アイドル本人や制作者へのインタビューも行い、号を追うごとに内容が充実して行った。

トークイベントでも語られていたが、創刊のきっかけは、当時はニューミュージックやロック全盛で、アイドルや歌謡曲を真面目に論じる雑誌がなかったので、自分で作ろうと思い立ったとのこと。もう1つの動機は、梶本氏が石野真子のファンだったので雑誌を作れば本人に会えるかと考えたとのこと。
そういう無鉄砲で、しかし純粋な、やむにやまれぬ思いこそが青春というものだろう。私は『よい子の歌謡曲』に青春を感じ、私自身もアイドルを聴き続け、一時期自分でミニコミを作ったりもしたが長続きはしなかった。

『よい子の歌謡曲』は、基本的に読者の投稿記事により構成されていた。ライター陣の執筆原稿を含め、梶本編集長が全ての原稿を読んで、掲載原稿を決めていたとのことである。
当時、私の投稿も4回掲載された。1985年の21号掲載のセイント・フォー『太陽を抱きしめろ』のレビュー中、メンバーの1人(浜田範子)が怪我をしたときに安否を気遣うのが「生身派」、激しい振り付けはどうなるのだろうと考えるのが「企画派」だと論じた。
アイドルファンの一部(私の周囲だけ?)で使用されている「生身派」「企画派」の概念が世に示されたのは、この時が初めてだったと思う。因みに私はもちろん「企画派」である。

現在は、パソコンやインターネットが普及し、誰もが自分の意見を気軽に世界中に発信できるようになった。一方で、今でも手間がかかるミニコミ誌(同人誌?)を100部単位で作成し、即売会や通販で売る人々はいる。手段はそれぞれだが、やむにやまれぬ情熱みたいなものはいつの時代にもあって、なくなることはないのだ。

私もこのブログに記事を載せ始めて11年、記事数は700を超えた。数人のライターで共同運営していたが、最近投稿するのは私だけになった。更新頻度も、週1回を目指しているがなかなか達成できていない。
しかし、今後もマイペースで、本当に書きたいことを書きたいように書いて行きたい。

トークイベントに登場した梶本氏ほかライター陣7名は、今も現役でアイドルの現場に通っている人もいれば、現場はごぶさたの人もいた。しかし皆若々しく、飄々とした印象を受けた。そしてイベントに参加していた客、約50名もほとんどが50歳以上の男性だったが、シンパシーを感じた。
イベントのゲスト、サマーロケット(4人組)のミニライブが6曲、司会の姫乃たま(ソロ)のミニライブが3曲あった。どちらも曲はクラシックなアイドルポップ調、そして完全生歌で良かった。
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STU48『大好きな人』とカップリング曲を聴く。(ときめき研究家)

2019-09-18 19:09:43 | ときめき研究家
NGT48が混迷を続けている間に、STU48はシングルが出た。カップリングも含めて、若いグループらしい、わかりやすい曲が揃った。また、楽曲ごとにいろいろなメンバーが参加していて、楽しそうだ。

『大好きな人』。
素朴な曲だ。最初に聴いた時は童謡みたいだと思った。メロディーがシンプルで、曲構成も単純に思えた。
しかしよく聴くと、少し凝った構成だ。1番はAA’C、2番はBB’CC、繰り返しがCCだと思う。
歌詞の内容は、夢に向かって旅立つ恋人を見送る歌で、ありがちと言えばありがち。古典的なテーマだ。
特に奇をてらった表現もない。愛するがゆえに恋人の背中を押す男の心情をストレートに歌う。そしてSTU48らしく、見送る場所は海だ。彼女はフェリーで旅立つのだろう。その数年後の彼女の帰省を歌ったNMB48『フェリー』に繋がっている気がしてならない。
『大好きな人』というタイトルが幼稚な印象がしたが、よく考えると、『大好き』(SKE48)、『大好き』(広末涼子)、『大好きなシャツ』(渡辺満里奈)など前例もある。歌だからこそ幼稚なくらいストレートな表現も許される。
サビのメロディーもシンプルだが、大らかで心地よく思えて来た。

『一杯の水』。(瀬戸7)
乃木坂46の『平行線』を聴いたばかりだが、またまた自転車を全力で漕ぐ歌だ。
AKBグループ、坂道グループの自転車全力シリーズには付き物の「汗と息」も「汗びっしょり、荒い呼吸」としっかり入っている。それどころか
「ひまわり」(『向日葵』『青空が違う』など)、
「ソーラーパネル」(『直角Sunshine』)、
「白いシャツ」(『会いたかった』『白いシャツ』など)、
「セミ」(『青空カフェ』『友達のままで』など)など、おなじみの小道具が満載だ。
この歌の特徴は、ただ無意味に自転車を漕いだわけではなく、到着した彼女の家で、一杯の水を出してもらえたことだ。だったら熱中症になりかねない無茶をする価値もあるだろう。
歌っているメンバーはわからないが、1人声を張り上げて歌っている個性的な子がいる。アイドルっぽくはないが、これはこれで好ましい。

『恋は仮病中』。(Charming Trip)
彼に心配させようと風邪をひいたと仮病を使う歌。他愛ない痴話げんかものなのだが、微笑ましい。仮病のつもりが本当に風邪をひいたというオチも安心感がある。
恋人が風邪を引く歌と言えば、欅坂46『青空が違う』を思い出す。

『Which is Which?』。(STUDIO)
女友達と好きな男子のどちらも選べない苦渋を歌う。友情を取るのか、恋愛を取るのか、何度も繰り返されたテーマだ。
友達を取るのが『星空のミステイク』『片思いの対角線』など、恋愛を取るのが『嵐の夜には』、どちらも取れずに逡巡しているのが『ひらがなで恋したい』だ。
『Which is Which?』もどちらも選べない態度だ。複雑な感情を歌っていて、爽やかさはないが挑戦的な楽曲だ。

『好きになれただけで幸せだ』。(せとまいく)
恋愛の最高の幸せは好きになること。片想いでも構わない、自分の気持ちが一番大切だ。無償の愛、そういう理念を朗々と歌い上げる。無償の愛の例示として、Oヘンリーの『賢者の贈り物』が引用されている。これは『ホワイトデーには』に続き2度目だ。作詞家がよほど好きなのだろう。


『青い檸檬』。(STU48ボーカル選抜)
『檸檬の年頃』という歌もあったが、この曲もノスタルジックな青春フォークソングという風情。瀬戸内地方はレモンの産地ということもあるのだろう。セリフ部分が少しこそばゆい気がしてしまうのは、私がもう若くないからなのか。

『海の色を知っているか?』。(勝手に四国観光大使)
のどかな風景ソングだ。四国の海の色は複雑で、どんな絵の具を混ぜて描けばいいのかわからないといった歌詞。それは四国の海に限らないとは思うが。
のどか過ぎていまひとつ良さがわからない。あと20回くらい聴けば印象が変わるのかもしれない。
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なぜ「しぶこ」「さしこ」と呼ばれるのか。(ときめき研究家)

2019-09-13 22:33:21 | ときめき研究家
プロゴルファーの渋野日向子の活躍がめざましい。久々にスポーツ界から国民的アイドルになっている。
海外メジャー大会である「全英女子オープン」に優勝して、国内外で一躍有名になったが、その前に国内大会では2勝していて、無名のシンデレラ扱いは失礼だろう。
帰国後も安定したプレイを続けており、出場した大会は常に優勝争いに参加し、上位でフィニッシュしている。
豪快なショットやプレイの速さも魅力だし、「スマイリングシンデレラ」と呼ばれた笑顔、臆せぬ受け答え、気さくな性格もファンを引き付けるのだろう。
私もゴルフは好きでテレビでもよく観戦するが、素直に応援したい気持ちになる選手だ。

彼女のニックネームは「しぶこ」。苗字に「子」を付けて呼ぶのは珍しい。
同様のニックネームとしては、どうしても指原莉乃の「さしこ」を思い出してしまう。
そして、それ以外の例は、にわかに思い出せない。

なぜ「しぶこ」「さしこ」と呼ばれるようになったのだろうか。
ネットで調べると、渋野は練習生時代、1年先輩が付けたニックネームだそうだ。
指原は、柏木由紀が呼び始めたようだが、ファンの間で知れ渡ったのは2010年に「改名する」といった情報が意図的に流されてからのようだ。

2人の経緯は全く異なるが、何か共通点はあるだろうか。
少し珍しい苗字なので、特定できるという点はあるだろう。「山田」「山本」を「やまこ」、「鈴木」を「すずこ」とは呼ばないだろう。
一方で「吉田」を「よしこ」、「高橋」を「たかこ」など、元々名前として一般的なニックネームもなしだろう。
あとは、何というか「放っておけない」感というか、ちょっと危なっかしいような性格がそう呼ばせているのではないか。

そんなことを考えながら、他の例を探していたら、ようやく1つだけ見つけた。
「マツコ・デラックス」の本名(苗字)は「松井」らしい。


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