AKB48 チームBのファンより

鈴木紫帆里さんを中心にAKB48 チームB について語るサイトです。

菊池桃子が一般男性と再婚。(ときめき研究家)

2019-11-05 22:49:58 | ときめき研究家
私は「生身派」ではなく「企画派」なので、アイドルの私生活には興味がない。
しかし、今回の菊池桃子の再婚報道の中には、「企画派」的視点から面白い記事が2つあった。

1つ目は、再婚相手の経産省官僚の新原氏本人が語っていた内容
「私は1984年に経産省(当時は通産省)に入省したので、彼女と職歴は同じ。ただ隔絶した世界にいたので、彼女の仕事は全く知らなかった。」

菊池桃子のデビューが1984年なので「職歴が同じ」と捉えているのは好ましい。
アイドルを1つの職業として正当に認識している証拠である。私も1984年に社会人になったので「同期」の1人。彼に一方的な親近感を感じた。
しかし、彼がアイドル時代の彼女の仕事を全く知らなかったというのは信じがたい。
『青春のいじわる』も『卒業』も『SAY YES』も知らない?『パンツの穴』や『君の瞳に恋してる!』も見たことない?本当にそこまで世の中の流行に疎い人間だとしたら、そんな人に日本経済を語ってほしくない気がする。
私の深読みだと、全く知らなかったというのは照れ隠しで、「昔からファンだった」などと言うと要らぬ嫉妬を買うので、敢えてそう言っているのだと思う。賢明な人なのだ。

2つ目は、甘利元経済産業大臣のコメント
「我等のアイドルが野蛮人(笑)の手に まっ、みんなに夢と希望を与えるからいっか。おめでとー。」

何気ないコメントのようで、菊池桃子がリードボーカルを務めたバンド「ラ・ムー」のヒット曲『TOKYO野蛮人』を念頭に置いた上級コメントである。彼も相当なアイドルファンだと見た。

いずれにせよ、ご結婚おめでとうございます。
芸能活動は当然継続するのだろうから、一層の活躍を期待しています。


菊池桃子に関する過去記事はこちら
30周年記念アルバム
30周年記念コンサート


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乃木坂46『夜明けまで強がらなくていい』とカップリング曲『路面電車の街』を聴く。(ときめき研究家)

2019-11-04 19:06:43 | ときめき研究家
『夜明けまで強がらなくていい』。
ドラマティックな楽曲だ。『君の名は希望』『何度目の青空か』『命は美しい』から続く、人生を臆面なく語る歌だ。乃木坂46の世界観の1つだろう。
冒頭「水道の蛇口から後悔が漏れる」からは『何度目の青空か』の冒頭「誰かが閉め忘れた蛇口」を連想する。更に言えばSKE48『Glory days』の「水道の水は出しっぱなしで僕だけ溺れそう」もだ。秋元康得意の心象風景だ。『何度目の青空か』からは「今の自分を無駄にするな」を引用して「命の無駄遣い」とも歌っている。これも彼得意のフレーズだ。
苦悩で眠れない夜は強がらなくていい。誰に対しても、自分自身に対しても格好つけなくていい。思い切り悩んで、泣いて、苦しんで、そして夜明けにはまた新たな力を得て立ち上がれというメッセージソングだ。「ヨロヨロと立ち上がれ」という表現も独特だ。力強くではなく、やっとの思いで力を振り絞って立ち上がるという形容で、ネガティブな表現をプラスイメージに転じている。「ジタバタ」という言葉もよく使われるが、それもネガティブな表現をプラスイメージで使う例だ。
歌い出しのAメロの後、短い間奏を挟んでAメロを繰り返すという構成が珍しい。勿体付けているというか、ゆっくりと楽曲の世界に誘っている印象がある。

『路面電車の街』。
カップリング曲の中では一番気に入った。ノスタルジックなフォークソング調の曲だ。
高校を卒業して夢を追って上京したもののパッとしない現状を「自慢できるような土産話がない」と歌う。そんな自分を何事もなかったように迎えてくれる故郷のやさしさを淡々と歌っている。都会で一旗揚げて凱旋できる人は少ないのだから、だいたいの人は彼のような気恥しさや後ろめたさを抱えて帰省する。そんな気持ちを上手く表現できている歌詞だと思う。
彼は自宅を出て、おそらく昔付き合っていた彼女と待ち合わせた店へ向かう。実際に彼女に会う前に曲は終わる。余韻の残る終わり方だ。
ところで、歌われている路面電車の街とはどこだろう。長崎、広島、松山、熊本。いずれも風情のある地方都市だ。ある程度の規模の都市だから、歩けば必ず知り合いに会うということはなく、でももしかしたら偶然会える可能性もあるという塩梅だろう。そんな街だからこその雰囲気が出ている。
ソロパートがふんだんにあるのがいい。それぞれのメンバーの声や歌い方を味わえる。残念ながら歌っている3人、齋藤飛鳥、堀未央奈、山下美月の声を聴き分けることまではできない私は未熟者だ。
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サステナブルなアイドルグループとは?(ときめき研究家)

2019-10-26 21:57:59 | ときめき研究家
AKB48『サステナブル』を聴いていて考えた。この曲名には、秋元康の「このグループを持続可能なアイドルグループにしたい」という思いも込められているのではないか。

「サステナブル」とは「持続可能な」という意味で、国連は「SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)」を定め、各国、各企業、各個人に実行を求めている。
国連の目標は、環境や人権にも配慮し、地球レベルでバランスの取れた成長を持続しようという理念を示したもので、以下の17目標である。
1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられる街づくりを
12.つくる責任つかう責任
13.気候変動に具体的対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.山の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう
これが全て実現したら、確かに素晴らしい世界になるだろう。

AKBグループは間もなく創設後14年を迎える。人気の絶頂期には何をしても当たり、テレビには引っ張りだこ、ソロ活動もどんどん入った。しかし今、絶頂期を過ぎたのは明らかだ。AKB48のシングルは今年まだ2枚しか出ていないし、アルバムは出ていない。選抜総選挙は実施されなかった。NHKの『AKB48 SHOW』も終わってしまった。これからどのように安定した活動を続けていくのかは大きな問題だ。これほど大きな組織となり、多くのメンバー、スタッフが従事している事業を簡単に終わらせることはできない。今こそ「持続可能性」を真剣に考えるべきなのだ。
そしてそれは、急速な開発で様々な課題が顕在化した地球が直面している状況と似ている。

そんな中、AKBグループのSDGsとはどのようなものか勝手に考えてみた。
1.メンバーが、貧困、飢餓、危険に直面しないような環境改善
2.メンバーに必要なレッスンやトレーニングを受けさせ、仕事も与え、スキルを向上させる
3.ファンから1円でも多く搾り取るような「AKB商法」を是正し、息長く応援してもらう
4.連続ミリオンへのこだわりを捨て、納得できる作品を定期的に発表する(シングル年4枚、アルバム年1枚)
5.原点に返り、劇場公演を充実させる。年1本でいいから新作公演を書き下ろす
6.宝塚歌劇団のように、素質のある新人が集まり、グループのメンバーとして活動した後は、卒業生が芸能界でそれぞれ活躍するという循環を続ける

それでもやっぱり一番望むのは、魅力的な楽曲を提供してほしいということだ。年間に数曲はおっと思うような楽曲に出会えるから未だに聴いている。私自身にとっては、それが聴き続けるモチベーション。持続可能性だ。
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AKB48『サステナブル』とカップリング曲を聴く。(ときめき研究家)

2019-10-12 18:08:56 | ときめき研究家
「サステナブル」とは「持続可能な」という意味。国連が定めた「SDGs(持続可能な開発目標)」がトレンドワードになっている中、目ざといタイトルだと思う。『フライングゲット』『インフルエンサー』など、新語、流行語を取り入れたタイトルは秋元康の得意技だ。
国連の目標は、環境や人権にも配慮した地球レベルでバランスの取れた成長を持続しようという理念だ。それから類推して、2人の関係をゆっくり育てて行こうとかいう内容の歌詞を予想したが、少し違った。君を好きな気持ちは永遠に変わらないという、自己完結した思いを歌った歌詞だった。

楽曲を聴いた印象は、原点回帰というか、懐かしい感じがした。『ポニーテールとシュシュ』『Everyday、カチューシャ』『ギンガムチェック』と続く、片想い男子の妄想を、ブラスを使った華やかなサウンドに乗せて歌っている世界だ。
『サステナブル』は、それでも一度は両想いになったようだ。スマホに去年の「水着で微笑む二人」の写真が残っている。その時を「恋が盛り上がっている時」と言っている。私の乏しい経験から言えば、好きでもない男子と海に行き、しかも水着になる女子はあまりいないだろう。それなのに、その後1年間も音沙汰がなかったというのが信じられない。この彼は、1年間何をやっていたのだろう。
彼女の気持ちもわからない。彼から全く連絡がないのを彼女はどう思っているのだろう。彼女の方から連絡はしないのだろうか。
そう考えると結論は1つだ。1年前に海に行ったのは何人かのグループで、その時たまたま2人でツーショット写真を撮っただけ。「恋が盛り上がって」いたのは彼の方だけ。そう解釈するしかない。

高1の夏、『ポニーテールとシュシュ』では、2人で海に行くことを、授業中の教室で妄想した。
高3の夏、『Everyday、カチューシャ』では、実際に2人で海に行ったようにも思えるが、それも妄想という解釈もできる。
大学1年の夏、『ギンガムチェック』では、帰省した彼は、地元でバイトする彼女と自転車を押しながら話をしたが、まだ告白もできていない。
おそらく『サステナブル』はその続編だ。彼の妄想の中では2人は両思いだが、彼女にとって彼は友達の1人。彼がそういう妄想を育てていることは思ってもいない。
もちろん彼も自分の一方的な片思いであることは分かっている。だから「自分たちを客観的に振り返っちゃだめなんだ」と言っている。妄想を妄想のままで、一人で楽しんでいる境地。まさにAKB隆盛期の真骨頂である。

敢えてもう1つの解釈を試みる。
彼女とは実際に海に行った。その時には両想いの感触を得た。しかしハッキリと言葉で告白はしなかったし、ましてや手を繋いだりキスなどしていない。やがて時間が経つと、彼は自信がなくなって来る。本当に彼女は自分のことを好きなのだろうか。海に誘ったのも迷惑ではなかったのか。そんなことをぐずぐずと考えているうちに、だんだん次の連絡がし辛くなってしまった。
あまりに情けなく、自信がなさすぎだと思うが、若い頃の自分を振り返るとそういうこともあるかなと思う。恋をすると男は臆病になるのだ。


カップリング曲は今回4曲と控えめだ。

『青春ダ・カーポ』。(AKB48カップリング選抜)
青春をもう一度はじめからやり直そうという内容。聴いても歌っても元気が出るような歌だ。
よく聴くと意味深な歌詞で、色々な問題が発生したAKBグループを立て直したいという秋元康自身の思いを歌っているとも深読みできる。

『モニカ、夜明けだ』。(48グループNEXT12)
かつての『少女たちよ』を彷彿とさせるような歌だ。努力しても日が当たらないメンバーに対して、諦めず頑張れば次の世代を担うのは君だ、などと希望を持たせるような内容だ。ドラマチックなサウンドだ。本当にいつか日を当ててくれるのか?

『好きだ 好きだ 好きだ』。(チーム8)
ストレートなラブソング。人の目など気にせず、大声で好きだと叫ぼうという内容。『大声ダイアモンド』と同趣旨だ。
同じ言葉を3回繰り返すタイトルは名曲『好き 好き 好き』以来。

『流れ星に何を願えばいいのだろう』。(総監督とキャプテンズ)
カップリング曲の中では一番気に入った。センチメンタルかつドラマチックな曲調だ。ソロパートが多く、それぞれの声を味わえる。
夏の終わりに、流れ星を見ながらキスをした幸福感を甘美に歌う。これ以上流れ星に願うべきことがないとまで言っている。この2人の関係はおそらくサステナブルだと思う。
流れ星に願う歌と言えば『わがままな流れ星』を思い出す。
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NHK朝ドラ『なつぞら』が完結。渡辺麻友も重要な役柄を好演。(ときめき研究家)

2019-09-29 14:24:14 | ときめき研究家
NHKの朝ドラ『なつぞら』が完結した。後味も爽やかで、良いドラマだったと思う。

いろいろな見方ができるドラマだと思うが、女性の働き方を描いて、現在にも通じる内容だと感じた。
昭和40年代のアニメーション(当時は「漫画映画」と呼んだ)制作会社が舞台のため、一般企業とは多少異なっているとは思うが、多くの女性登場人物が、ほんとうに多様な働き方を示してくれた。

主人公のなつ(広瀬すず)は結婚後も会社(東洋動画)では旧姓で仕事を続ける。一人娘を出産後も、育児と仕事の両立に苦労しながらも、周囲の助けを受けながら好きな仕事を続けることができた。当初は会社を辞めて自宅で仕事をする夫(中川大志)が家事育児を引き受けてくれ、夫が再就職すると、保育所が見つからない間は元同僚の茜(渡辺麻友)に預かってもらう。茜に第二子ができると今度は兄(岡田将生)が助けてくれる。また、自分も夫と同じ会社(マコプロダクション)に転職して、夜は娘を職場に連れて行くことができるようになる。仕事が繁忙期に入ると北海道の母親(松嶋菜々子)が助けに来てくれる。
そういう周囲の助けが「恵まれすぎている」といった批判もあるようだが、そこはドラマだし、助けてあげたいと思わせるなつの頑張りもしっかり描かれていた。それに、周囲の助けに恵まれた人はそれに感謝して堂々と助けを受ければいいのだ。その人それぞれ、その人の環境の中で、選べる選択肢から選べばいいのは現実と同じだ。

だから、なつ以外の女性のそれぞれの選択も丁寧に描かれていた。
「もう一人のなつ」と呼ぶべき存在が茜だ。彼女も結婚後仕事を続け、職場では旧姓を使っていたが、長女の出産を機に会社を辞めた。会社から産休後復職する時は契約社員になると言われ、それに納得できず、悩んだ末に退職し育児に専念することを選んだ。結果としては育児に最高の喜びを見出し、退職してよかったと考える。更に、年の近いなつの娘を自宅で預かることも買って出て、なつを助ける。ところが、二人の娘がだいぶ大きくなると、「実家の母を説得」して、昼間だけ預かってもらい、夫(川島明)と同じ仕事に復帰するのだ。その理由が、「この作品は面白そうだから」。つまり仕事を選んでいるのだ。大事にされていないと感じた会社は退職するが、本当にやりたい仕事だったら、あらゆる手段を模索して働こうとする、ある意味、なつより柔軟でしたたかな生き方だ。
ドラマの最終週、仕事の納期ギリギリに大トラブルが発生、修羅場となった職場で「もうこれ以上仕事はできない」と一人キレたのが茜だった。「優れた作品を作るためには個人の生活を犠牲にしても仕方がない」という当時の(そして現代も)多数派の価値観に対して異論を唱えるのは、2人の娘の育児というより大切な価値観を持った茜しかいなかった。働く女性たちの日々発生している葛藤と究極の選択に目を背けず、しっかり描いたシーンだったと思う。(結果として納期にはなんとか間に合うのだが。)
そういう重要な役柄を、渡辺麻友は好演していたと思う。

結婚して一旦は会社を辞めた麻子(貫地谷しほり)は、子供ができなかったこともあり、自ら会社を作って仕事に復帰する。そしてかつての同僚達に声をかけ、仲間に引き入れる。これまた、したたかだ。自分自身も優秀なアニメーターだったが、経営の才能にも目覚め、ただいい作品を作りたいという職人肌の面々を上手に御しながら、作品としてもビジネスとしても成功させた。
なつの同僚桃代(伊原六花)は、結婚相手を見つけるため入社したと公言していたが、長く独身で仕事を続け、マコプロダクションに転職までする。仕事の楽しさに徐々に目覚めたのだ。
なつの同い年の姉妹である夕見子(福地桃子)も複雑だ。進歩的な考えの才女で、保守的な地元や実家を出て北海道大学に通うが、駆け落ち騒動を起こしたりして理想と現実のギャップに気づく。卒業後は地元農協に就職し、農業の改革に注力する。その後、幼なじみで菓子屋の雪次郎(山田裕貴)と結婚し、菓子屋でも改革に励んでいる。
なつの実の妹千遥(清原果耶)は、老舗割烹の跡継ぎ息子と結婚し、義父から料理人として仕込まれ、女将として切り盛りしている。夫の浮気で離婚するが、義母の計らいで割烹の女将はそのまま続けられることになった。一方、老舗レストラン川村屋のオーナー光子(比嘉愛未)は、経営に長けたキャリアウーマンそのものだったが、なつの兄と結婚し、その会社(声優プロダクション)を支える道を選ぶ。
専業主婦で大家族を支える富士子(松嶋菜々子)も、元踊り子で自由を愛する亜矢美(山口智子)も、どちらも自分の選択した人生を謳歌している。

どの女性も個性的で、他の人とは違う、自分自身が選んだ複雑な働き方をしている。またその時その時の環境に適応し、働き方を変えている。ある意味では、モーレツサラリーマンのような、なつの働き方が一番単純だったとも言える。
時代が変わって、現代でも女性の働き方は多様で、様々な障害に阻まれていることも多い。その現代からも見ても、共感するところの多いドラマだった。

蛇足だが、それは男性の働き方も同じだ。
マコプロダクションで生き生きと働いた面々にとって師匠格だった東洋動画の中さん(井浦新)は、最後まで東洋動画に残り、大会社の矛盾等とも折り合いをつけつつ、最後は管理職となって会社員生活を全うしていた。そういう働き方も彼の選択だ。

『なつぞら』に関する過去記事
その1
その2

(追記)ネット上で「夢を諦め、ワンオペ育児に取り組む茜さんが健気すぎる」との記事を発見した。大いに共感する。しかし、この記事が出た後に、茜さんも仕事に復帰することになる。ライフステージに合わせた柔軟な働き方と言え、私同様、この記事の筆者も喝采したことだろう。
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『よい子の歌謡曲』創刊40周年イベントに参加。青春はまだ続いている。(ときめき研究家)

2019-09-23 18:04:03 | ときめき研究家
『よい子の歌謡曲』は、1979年から1991年まで刊行されていたミニコミ雑誌である。48号を最後に休刊していたが、創刊40周年を記念して当時のライター陣のトークイベントが9月22日開催された。ナッキーさんと一緒に参加した。
1980年代にアイドルポップに熱中していた私は、この雑誌を愛読していて、大いに影響を受けた。久しぶりに本棚から引っ張り出したら、10号から45号まで揃っていた。
10号は既に活字化されていたが、創刊当初は手書きで、部数は300部だったとのこと。

編集長の梶本学氏ほか個性的なライター陣が思い思いのアプローチでアイドルを論じていて、その自由さ、熱量に圧倒された。また、評論するだけでなく、アイドル本人や制作者へのインタビューも行い、号を追うごとに内容が充実して行った。

トークイベントでも語られていたが、創刊のきっかけは、当時はニューミュージックやロック全盛で、アイドルや歌謡曲を真面目に論じる雑誌がなかったので、自分で作ろうと思い立ったとのこと。もう1つの動機は、梶本氏が石野真子のファンだったので雑誌を作れば本人に会えるかと考えたとのこと。
そういう無鉄砲で、しかし純粋な、やむにやまれぬ思いこそが青春というものだろう。私は『よい子の歌謡曲』に青春を感じ、私自身もアイドルを聴き続け、一時期自分でミニコミを作ったりもしたが長続きはしなかった。

『よい子の歌謡曲』は、基本的に読者の投稿記事により構成されていた。ライター陣の執筆原稿を含め、梶本編集長が全ての原稿を読んで、掲載原稿を決めていたとのことである。
当時、私の投稿も4回掲載された。1985年の21号掲載のセイント・フォー『太陽を抱きしめろ』のレビュー中、メンバーの1人(浜田範子)が怪我をしたときに安否を気遣うのが「生身派」、激しい振り付けはどうなるのだろうと考えるのが「企画派」だと論じた。
アイドルファンの一部(私の周囲だけ?)で使用されている「生身派」「企画派」の概念が世に示されたのは、この時が初めてだったと思う。因みに私はもちろん「企画派」である。

現在は、パソコンやインターネットが普及し、誰もが自分の意見を気軽に世界中に発信できるようになった。一方で、今でも手間がかかるミニコミ誌(同人誌?)を100部単位で作成し、即売会や通販で売る人々はいる。手段はそれぞれだが、やむにやまれぬ情熱みたいなものはいつの時代にもあって、なくなることはないのだ。

私もこのブログに記事を載せ始めて11年、記事数は700を超えた。数人のライターで共同運営していたが、最近投稿するのは私だけになった。更新頻度も、週1回を目指しているがなかなか達成できていない。
しかし、今後もマイペースで、本当に書きたいことを書きたいように書いて行きたい。

トークイベントに登場した梶本氏ほかライター陣7名は、今も現役でアイドルの現場に通っている人もいれば、現場はごぶさたの人もいた。しかし皆若々しく、飄々とした印象を受けた。そしてイベントに参加していた客、約50名もほとんどが50歳以上の男性だったが、シンパシーを感じた。
イベントのゲスト、サマーロケット(4人組)のミニライブが6曲、司会の姫乃たま(ソロ)のミニライブが3曲あった。どちらも曲はクラシックなアイドルポップ調、そして完全生歌で良かった。
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STU48『大好きな人』とカップリング曲を聴く。(ときめき研究家)

2019-09-18 19:09:43 | ときめき研究家
NGT48が混迷を続けている間に、STU48はシングルが出た。カップリングも含めて、若いグループらしい、わかりやすい曲が揃った。また、楽曲ごとにいろいろなメンバーが参加していて、楽しそうだ。

『大好きな人』。
素朴な曲だ。最初に聴いた時は童謡みたいだと思った。メロディーがシンプルで、曲構成も単純に思えた。
しかしよく聴くと、少し凝った構成だ。1番はAA’C、2番はBB’CC、繰り返しがCCだと思う。
歌詞の内容は、夢に向かって旅立つ恋人を見送る歌で、ありがちと言えばありがち。古典的なテーマだ。
特に奇をてらった表現もない。愛するがゆえに恋人の背中を押す男の心情をストレートに歌う。そしてSTU48らしく、見送る場所は海だ。彼女はフェリーで旅立つのだろう。その数年後の彼女の帰省を歌ったNMB48『フェリー』に繋がっている気がしてならない。
『大好きな人』というタイトルが幼稚な印象がしたが、よく考えると、『大好き』(SKE48)、『大好き』(広末涼子)、『大好きなシャツ』(渡辺満里奈)など前例もある。歌だからこそ幼稚なくらいストレートな表現も許される。
サビのメロディーもシンプルだが、大らかで心地よく思えて来た。

『一杯の水』。(瀬戸7)
乃木坂46の『平行線』を聴いたばかりだが、またまた自転車を全力で漕ぐ歌だ。
AKBグループ、坂道グループの自転車全力シリーズには付き物の「汗と息」も「汗びっしょり、荒い呼吸」としっかり入っている。それどころか
「ひまわり」(『向日葵』『青空が違う』など)、
「ソーラーパネル」(『直角Sunshine』)、
「白いシャツ」(『会いたかった』『白いシャツ』など)、
「セミ」(『青空カフェ』『友達のままで』など)など、おなじみの小道具が満載だ。
この歌の特徴は、ただ無意味に自転車を漕いだわけではなく、到着した彼女の家で、一杯の水を出してもらえたことだ。だったら熱中症になりかねない無茶をする価値もあるだろう。
歌っているメンバーはわからないが、1人声を張り上げて歌っている個性的な子がいる。アイドルっぽくはないが、これはこれで好ましい。

『恋は仮病中』。(Charming Trip)
彼に心配させようと風邪をひいたと仮病を使う歌。他愛ない痴話げんかものなのだが、微笑ましい。仮病のつもりが本当に風邪をひいたというオチも安心感がある。
恋人が風邪を引く歌と言えば、欅坂46『青空が違う』を思い出す。

『Which is Which?』。(STUDIO)
女友達と好きな男子のどちらも選べない苦渋を歌う。友情を取るのか、恋愛を取るのか、何度も繰り返されたテーマだ。
友達を取るのが『星空のミステイク』『片思いの対角線』など、恋愛を取るのが『嵐の夜には』、どちらも取れずに逡巡しているのが『ひらがなで恋したい』だ。
『Which is Which?』もどちらも選べない態度だ。複雑な感情を歌っていて、爽やかさはないが挑戦的な楽曲だ。

『好きになれただけで幸せだ』。(せとまいく)
恋愛の最高の幸せは好きになること。片想いでも構わない、自分の気持ちが一番大切だ。無償の愛、そういう理念を朗々と歌い上げる。無償の愛の例示として、Oヘンリーの『賢者の贈り物』が引用されている。これは『ホワイトデーには』に続き2度目だ。作詞家がよほど好きなのだろう。


『青い檸檬』。(STU48ボーカル選抜)
『檸檬の年頃』という歌もあったが、この曲もノスタルジックな青春フォークソングという風情。瀬戸内地方はレモンの産地ということもあるのだろう。セリフ部分が少しこそばゆい気がしてしまうのは、私がもう若くないからなのか。

『海の色を知っているか?』。(勝手に四国観光大使)
のどかな風景ソングだ。四国の海の色は複雑で、どんな絵の具を混ぜて描けばいいのかわからないといった歌詞。それは四国の海に限らないとは思うが。
のどか過ぎていまひとつ良さがわからない。あと20回くらい聴けば印象が変わるのかもしれない。
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なぜ「しぶこ」「さしこ」と呼ばれるのか。(ときめき研究家)

2019-09-13 22:33:21 | ときめき研究家
プロゴルファーの渋野日向子の活躍がめざましい。久々にスポーツ界から国民的アイドルになっている。
海外メジャー大会である「全英女子オープン」に優勝して、国内外で一躍有名になったが、その前に国内大会では2勝していて、無名のシンデレラ扱いは失礼だろう。
帰国後も安定したプレイを続けており、出場した大会は常に優勝争いに参加し、上位でフィニッシュしている。
豪快なショットやプレイの速さも魅力だし、「スマイリングシンデレラ」と呼ばれた笑顔、臆せぬ受け答え、気さくな性格もファンを引き付けるのだろう。
私もゴルフは好きでテレビでもよく観戦するが、素直に応援したい気持ちになる選手だ。

彼女のニックネームは「しぶこ」。苗字に「子」を付けて呼ぶのは珍しい。
同様のニックネームとしては、どうしても指原莉乃の「さしこ」を思い出してしまう。
そして、それ以外の例は、にわかに思い出せない。

なぜ「しぶこ」「さしこ」と呼ばれるようになったのだろうか。
ネットで調べると、渋野は練習生時代、1年先輩が付けたニックネームだそうだ。
指原は、柏木由紀が呼び始めたようだが、ファンの間で知れ渡ったのは2010年に「改名する」といった情報が意図的に流されてからのようだ。

2人の経緯は全く異なるが、何か共通点はあるだろうか。
少し珍しい苗字なので、特定できるという点はあるだろう。「山田」「山本」を「やまこ」、「鈴木」を「すずこ」とは呼ばないだろう。
一方で「吉田」を「よしこ」、「高橋」を「たかこ」など、元々名前として一般的なニックネームもなしだろう。
あとは、何というか「放っておけない」感というか、ちょっと危なっかしいような性格がそう呼ばせているのではないか。

そんなことを考えながら、他の例を探していたら、ようやく1つだけ見つけた。
「マツコ・デラックス」の本名(苗字)は「松井」らしい。


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乃木坂46『Sing Out!』カップリング曲『平行線』は秋元康渾身の青春ソング。(ときめき研究家)

2019-08-25 21:20:38 | ときめき研究家
『Sing Out!』。
数回聴いただけで良さがわからないのは、乃木坂46の楽曲としていつものことだが、10回、20回聴いても良くなって来ない。
タイトルは「大声で歌え」というような意味と思われる。歌うことで世界と繋がる、世界中の人が元気になればいいといった、理想主義的で楽観的な歌詞だ。『WAになって踊ろう』とか『幸せなら手をたたこう』とかと同系統の歌だろう。こういう歌には、どこか嘘くささを感じてしまうのは、私がひねくれているからか。
乃木坂46の楽曲の中では、『命は美しい』『シンクロニシティ』は同じような世界観の作品だろう。人類愛、あるいは世界愛というべき理念を、説得力を持って表現するのは難しい。
曲調は雄大でいいと思う。サビ部分は歌詞とは関係なく、それだけで感動しそうになるようなメロディーだ。

『平行線』。
カップリング曲の中ではこの曲が気に入った。非常にわかりやすいが奥深い曲だ。
AKBグループ、坂道グループによくある、自転車を全力で漕ぐ歌だ。『会いたかった』(AKB48)『言い訳Maybe』(AKB48)『走れBicycle』(乃木坂46)『急斜面』(乃木坂46) 『初恋ヒルズ』(指原莉乃)『あの先の未来まで』(キャラメルキャッツ)など、前例多数だ。
秋元康にとって自転車を漕ぐということは、青春を生きることとほぼ同義なのだと思う。青春の象徴的行動と位置付けていると言ってもいい。変化形としては、自転車を押して歩くという行為もあり、『ギンガムチェック』(AKB48)『抱きしめちゃいけない』(AKB48)で使われている。そこでは歩く相手に合わせて自転車本来のスピードを緩めているのだが、いずれそれぞれの人生を歩んでいく。『今君といられること』(SKE48)では、「どんなに自転車をゆっくり漕いだとしても別れはやって来る」と歌っている。自転車は結局一人で自分のペースで漕いでいくものなのだ。
『平行線』では、何と、自転車で電車と競走している。電車に乗る彼女と一瞬だけでも目を合わせたいという意図で、そこは『快速と動体視力』(過去記事1)と同趣旨だ。全く無鉄砲な努力だが、青春とは無鉄砲なことをするものだろう。
もちろん電車と自転車ではスピードが違うので、あっと言う間に引き離されてしまう。だいぶ遅れて到着した次の駅で、もしかしたら彼女が待っているといった展開かと思ったが、そんな甘くはなかった。「青春はいつも切ない」ものだ。

「汗を拭って 肩で息して」という歌詞もあるが、『スカートひらり』の「弾む息 落ちる汗」に起源を持つ「息と汗」セットのシリーズにもなっている。他には『前のめり』(NMB48)『女の子だもん走らなきゃ』(松岡はな)『乃木坂の詩』(乃木坂46)などの曲がある。

「初恋は実らない」という歌詞もあるが、これはこのブログを書き始めた最初の頃に記事にしたテーマ。10年以上同じ内容を書き続けている秋元康は素晴らしい。

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『ポケモンGO』はアイドル鑑賞に似ている。『黒い羊』と『ファーストラビット』を連想。(ときめき研究家)

2019-08-15 13:55:15 | ときめき研究家
スマホゲームの『ポケモンGO』に2年間ハマっている。
今でもこのゲームに熱中しているのは、私のような中高年が圧倒的に多い。その理由は2つある。
1つ目は、健康にいいことだ。このゲームは外を歩かなければ何も始まらない。引き籠ってできるゲームではない。だから「健康のため」という大義名分でゲームに熱中できる。実際、このゲームを始めてから私は1キロ痩せた。
2つ目は、操作が簡単なことだ。特別な難しい技術や知識は必要なく、ただ歩いて、出会ったポケモンにボールをぶつけてゲットすればいいのだ。若者にとっては単純過ぎて面白みがないのかもしれないが、中高年にとってはありがたい。

『ポケモンGO』をご存知ない方のために、簡単に説明を試みる。
一言で言えば、歩き回ってポケモンを捕まえるゲームだ。ポケモンの捕まえ方には5つの方法がある。
1.出会った野生のポケモンにボールをぶつけて捕まえる(これがメイン)。
2.ポケモンの卵を孵化装置に入れて決められた距離(2キロ、5キロ、7キロ、10キロ)を歩くことで孵化させる。
3.ジムで随時開催される「レイドバトル」で他のプレーヤーと協力してポケモンを倒してゲットする。
4.指示されたタスクをクリアーした時に「リワード」としてポケモンを与えられることがある。
5.フレンドとポケモンを交換することもできる。

ポケモンの種類は500種類以上あり、多くの人はそれをできる限り集めることを目指す。しかし、めったに出現しないポケモンもいるし、そもそも日本国内では出現しない種類もあるので全種類集めるのは容易ではない。また、定期的に新しいポケモンが投入されるので、全種類集めてゲーム完了ということにはならない。
この感覚は、子供の頃に熱中した昆虫採集に似ている。全種類などもちろん集められないが、珍しい種類を求めて野山を歩き回った。チョウだけとか、甲虫類だけとか、分野を限って集めることも可能だ。

そして、大人になって興味を持ったアイドル鑑賞にも通じるものがある。現在、アイドルも無数に存在し、全部のアイドルを鑑賞することなど不可能だ。しかし、数多くのアイドルを見聴きするうちに、自分の好みにぴったり合うアイドルに出会うことができるかもしれない。そう考えて日々精進するのだ。(私はそれほど熱心ではなく、専ら書斎派で楽曲鑑賞をするだけだが。)

ところで、同じポケモンの種類でも、非常に稀に色が違う個体が出現することがある。「色違い」と呼ぶ。この「色違い」が出た時の喜びはまた格別だ。最近の私は、この「色違い」を集めることが一番の喜びだ。
羊をモチーフにしたポケモン「メリープ」は白色だが、このポケモンの「色違い」は鮮やかなピンク色だ。欅坂46『黒い羊』を聴いた時、ピンク色の「メリープ」を連想した。歌の中の黒い羊は、周囲に同調できない異分子として描かれ、異分子として生きにくい世界で生きて行く決意を歌っていたが、ピンク色の「メリープ」は異分子がゆえに喜ばれる。人間とポケモンは違うのだ。

もう1つ。ポケモンを捕まえる方法の3つ目として「レイドバトル」を挙げたが、時々街角で中高年を中心とした人だかりができているのが、それだ。1日に1枚無料で入手できる「レイドパス」を投下することで参加することができる。(「レイドパス」は1枚100円の課金で購入することも可能。)
珍しくて強いポケモンの場合、最低でも5~6人が集まらないと倒すことができないので、あまり人が集まらない住宅地などのジムでは、せっかく歩いて行っても無駄足になることもある。数人の人がいても、「レイドバトル」をしに来たのかどうか見分けがつかないこともある。また、人影がなくても近くの家の中から参加する人もいる。
そんな時、「レイドパス」を一旦投下してしまうと、もう取り戻すことはできない。自分一人が参加しても他のプレーヤーが現れなければ、ポケモンはゲットできず、貴重な「レイドパス」も失うこととなる。このため、最初の一人として「レイドパス」を投下することには少しだけ勇気が要る。まるで『ファーストラビット』だな、などと思う。現在何人が参加しているか画面で見ることができるので、2人、3人と参加者が増えてくると、皆安心して次々に参加し、結局上限の20人に達することもある。

更に大袈裟に言うなら、『ポケモンGO』は人生にも似ている。
人生に何を求めるのかは人それぞれだ。出世や金儲けを求める人もいれば、家庭第一の人もいる。充実した趣味生活が目的の人もいる。人の役に立つことに喜びを感じるような人もいるだろう。もちろん目的は1つではなく、その時々で優先順位をつけながら楽しむのが人生だろう。
『ポケモンGO』も同じで、色々な楽しみ方ができる。プレーヤーレベル(レベル1からレベル40まである)を上げることをひたすら目指す人もいれば、やはり多種類のポケモンを集めることを追求する人もいる。バトルが好きな人もいれば、レイドバトルで知り合ったリアルなフレンドとの交流を楽しみにしている人もいるようだ。私はやはり「色違い」の収集だ。

当然のことだが、歩きスマホは危険なので、操作するときは道の端に立ち止まってするよう心掛けている。
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