いつものことながら、坂道グループのCDは、数回聴いただけでは良さが分からない。何回も聴き続けて、メロディーや歌詞の一部がじわじわと脳内に浸透してくるような感覚だ。
『One choice』。
7曲の中では、やっぱりこの曲がシングル表題曲らしい楽曲だ。フラメンコギターのようなアレンジが耳に残る。どちらかと言えば乃木坂っぽい楽曲だ。
君を好きになったので、他の選択肢は目に入らない、君一択だ、という内容の歌詞はシンプル。重厚なサウンドとは裏腹に、幼い一途な思いをひたすら歌う歌詞だ。自転車を立ち漕ぎしながら好きな子のことを考えるというのは、AKBグループ、坂道グループ共通の伝統と言える。
テレビで歌うのも、ミュージックビデオも見ていないが、ダンスはきっと激しいのだろう。
『恋は逃げ足が速い』。
バイト先で好きになった彼女に、タイミングを見て告白しようと思っていたら、いつの間にか彼女はバイトを辞めていたという歌詞。若い頃にありがちの出来事だ。私にも思い当たる節がある。恋の逃げ足が速いのではなく、君の行動が遅いのだと教えてあげたい。
でも結局、彼女がもしバイトを辞めなかったとして、それでも彼はいつまでも告白できないだろう。彼は片思いの甘美さに酔っているのが好きなのだから。そして逃げて行った恋を惜しむのも好きなのだ。
コミカルな歌詞に似合った軽快な曲調もいい。
『シーラカンス』。
古代生物のように、自分の中で死滅したと思っていた「恋するときめき」を思い出した、という歌詞だ。ただ「ずっと忘れていたよ こんなエモい瞬間」という言葉のチョイスは好きではない。「エモい」という形容詞自体に私がまだ馴染めていないせいもあるが、世の中でもまだ結構ニュアンスにブレがある段階の言葉だと思う。微妙な心の揺れを表現するのに、そういう生煮えの言葉を安易に使用している感じがしてしまう。
それはまあいいとしても、今度はそのときめきの対象となった女性の行動が腑に落ちない。急に降り出した雨に困っている知らない男性に傘を差しかけてあげて、更には雨宿りにまで付き合っている。その行動の動機が不明だ。彼のことがタイプだったのか、それとも彼が忘れているだけで、実は知人だったのか。いろいろ想像できるが、一般的ではない行動だ。ミステリアスと言えばそうだが、そんなことをいつもしていたら誤解されたり、危険な目に遭いかねず、心配になる。彼の方も、思いもかけぬ出会いに不意を突かれていつも以上にときめいている感がある。この2人の今後の展開が気にかかる。
楽曲は、軽快なフォーク調で一番好きだ。歌詞のシチュエーションは、さだまさし『雨やどり』を連想させる。
『パクチー ピーマン グリーンピース』。
食べ物の好き嫌いが激しい男の歌だ。表題の3つのほかにも、「人参、トマト、きゅうり、椎茸」「レバー、梅干し、生クリーム」「なまこ、らっきょう、ブルーチーズ」と列挙する。どれだけ嫌いの範囲が広いんだろう。
そのうえで、誰もが好きなもの、嫌いなものがある、無理して食べることない、好きなものだけ食べればいいと開き直って正当化している。その子供っぽさが微笑ましい。その勢いで、世の中に色々な女性がいるけど、僕は君だけが好きだと強引に結び付けている。そんな告白で喜ぶ女性がいるだろうか。
この曲も、軽快なメロディーで楽しい歌だ。
『You’re in my way』。
タイトルは、あんた邪魔だからどいてよ、とくらいに訳すのだろう。
優しくされたり、守ってもらったりするのは好きじゃない。放っておいてほしいというような歌詞が続く。しかしよく聴くと、それは強がりで、本当は愛されたいのかもしれないとも解釈できる。どちらとも取れる。
そして歌詞の「あんた」とは誰のことか? 私は父親のことのように聴こえてならず、娘を持つ身としては心が痛い。
『友よ、一番星だ』。
友との別れの歌だ。もしかしたら卒業するメンバーの卒業ソングかもしれない。そう思って調べたら、やはり、影山優佳の卒業ソングだった。サッカー解説で注目され、クイズ番組などの出演も多い彼女のことは気になっていた。良いタイミングでの卒業なのだろう。
お互いがそれぞれの夢に向かって歩き出すという前向きな別れの歌だ。力強いメロディーもいい。
ミュージックビデオも観てみた。サッカースタジアムで撮影したもので、シンプルだけどメンバー全員が魅力的に写っていた。特に、影山優佳のファンは満足できる内容だったと思う。最後に彼女がゴールを決めるが、これから先、芸能界というピッチで新たな試合に挑む彼女を応援したくなる作品だ。
『愛はこっちのものだ』。
サックスのイントロが恰好いいダンスナンバー。
クラブで久しぶりに会った彼女に運命を感じ、一緒に踊ろうと、独りよがりに言い寄っているが、気が付けば彼女は彼氏連れだったというオチ。とても恰好悪い。恰好いいサウンドとのギャップを楽しむ曲だろう。
『One choice』。
7曲の中では、やっぱりこの曲がシングル表題曲らしい楽曲だ。フラメンコギターのようなアレンジが耳に残る。どちらかと言えば乃木坂っぽい楽曲だ。
君を好きになったので、他の選択肢は目に入らない、君一択だ、という内容の歌詞はシンプル。重厚なサウンドとは裏腹に、幼い一途な思いをひたすら歌う歌詞だ。自転車を立ち漕ぎしながら好きな子のことを考えるというのは、AKBグループ、坂道グループ共通の伝統と言える。
テレビで歌うのも、ミュージックビデオも見ていないが、ダンスはきっと激しいのだろう。
『恋は逃げ足が速い』。
バイト先で好きになった彼女に、タイミングを見て告白しようと思っていたら、いつの間にか彼女はバイトを辞めていたという歌詞。若い頃にありがちの出来事だ。私にも思い当たる節がある。恋の逃げ足が速いのではなく、君の行動が遅いのだと教えてあげたい。
でも結局、彼女がもしバイトを辞めなかったとして、それでも彼はいつまでも告白できないだろう。彼は片思いの甘美さに酔っているのが好きなのだから。そして逃げて行った恋を惜しむのも好きなのだ。
コミカルな歌詞に似合った軽快な曲調もいい。
『シーラカンス』。
古代生物のように、自分の中で死滅したと思っていた「恋するときめき」を思い出した、という歌詞だ。ただ「ずっと忘れていたよ こんなエモい瞬間」という言葉のチョイスは好きではない。「エモい」という形容詞自体に私がまだ馴染めていないせいもあるが、世の中でもまだ結構ニュアンスにブレがある段階の言葉だと思う。微妙な心の揺れを表現するのに、そういう生煮えの言葉を安易に使用している感じがしてしまう。
それはまあいいとしても、今度はそのときめきの対象となった女性の行動が腑に落ちない。急に降り出した雨に困っている知らない男性に傘を差しかけてあげて、更には雨宿りにまで付き合っている。その行動の動機が不明だ。彼のことがタイプだったのか、それとも彼が忘れているだけで、実は知人だったのか。いろいろ想像できるが、一般的ではない行動だ。ミステリアスと言えばそうだが、そんなことをいつもしていたら誤解されたり、危険な目に遭いかねず、心配になる。彼の方も、思いもかけぬ出会いに不意を突かれていつも以上にときめいている感がある。この2人の今後の展開が気にかかる。
楽曲は、軽快なフォーク調で一番好きだ。歌詞のシチュエーションは、さだまさし『雨やどり』を連想させる。
『パクチー ピーマン グリーンピース』。
食べ物の好き嫌いが激しい男の歌だ。表題の3つのほかにも、「人参、トマト、きゅうり、椎茸」「レバー、梅干し、生クリーム」「なまこ、らっきょう、ブルーチーズ」と列挙する。どれだけ嫌いの範囲が広いんだろう。
そのうえで、誰もが好きなもの、嫌いなものがある、無理して食べることない、好きなものだけ食べればいいと開き直って正当化している。その子供っぽさが微笑ましい。その勢いで、世の中に色々な女性がいるけど、僕は君だけが好きだと強引に結び付けている。そんな告白で喜ぶ女性がいるだろうか。
この曲も、軽快なメロディーで楽しい歌だ。
『You’re in my way』。
タイトルは、あんた邪魔だからどいてよ、とくらいに訳すのだろう。
優しくされたり、守ってもらったりするのは好きじゃない。放っておいてほしいというような歌詞が続く。しかしよく聴くと、それは強がりで、本当は愛されたいのかもしれないとも解釈できる。どちらとも取れる。
そして歌詞の「あんた」とは誰のことか? 私は父親のことのように聴こえてならず、娘を持つ身としては心が痛い。
『友よ、一番星だ』。
友との別れの歌だ。もしかしたら卒業するメンバーの卒業ソングかもしれない。そう思って調べたら、やはり、影山優佳の卒業ソングだった。サッカー解説で注目され、クイズ番組などの出演も多い彼女のことは気になっていた。良いタイミングでの卒業なのだろう。
お互いがそれぞれの夢に向かって歩き出すという前向きな別れの歌だ。力強いメロディーもいい。
ミュージックビデオも観てみた。サッカースタジアムで撮影したもので、シンプルだけどメンバー全員が魅力的に写っていた。特に、影山優佳のファンは満足できる内容だったと思う。最後に彼女がゴールを決めるが、これから先、芸能界というピッチで新たな試合に挑む彼女を応援したくなる作品だ。
『愛はこっちのものだ』。
サックスのイントロが恰好いいダンスナンバー。
クラブで久しぶりに会った彼女に運命を感じ、一緒に踊ろうと、独りよがりに言い寄っているが、気が付けば彼女は彼氏連れだったというオチ。とても恰好悪い。恰好いいサウンドとのギャップを楽しむ曲だろう。