AKB48 チームBのファンより

鈴木紫帆里さんを中心にAKB48 チームB について語るサイトです。

NMB48『だってだってだって』を聴く。ミュージックビデオも秀作。(ときめき研究家)

2020-05-31 18:03:18 | ときめき研究家
NMB48のシングル『だってだってだって』は、なかなかいい曲だ。
学校の放課後、好きな男子から「まだ帰らないの?」と声をかけられたのに、素っ気ない態度を取ってしまい後悔している。本当は「一緒に帰ろう」と言いたかった、という内容の歌詞だ。
学生時代に誰もが経験したような、ちょっとした出来事から1曲の歌詞に上手くまとめ上げている。好きな人の前では意識過剰になって、咄嗟に適切な反応ができないというのは、私も思い当たることがある。

NMB48の初期作品である『オーマイガー!』の世界観と少し近い。その歌では、偶然好きな男子に会った時に、間が悪いことにジャージ姿で、コロッケを頬張っていた。でもその彼は「君らしくて好きさ」と肯定してくれた。その歌でも「だってだって」という歌詞が印象的だった。

曲調は軽やかで、可愛らしい。ちょっとKポップの雰囲気もある。

娘に勧められてミュージックビデオも観た。これが秀作だった。
NMB48メンバーが女生徒達に扮して、ミュージックビデオの制作をしているという設定だ。女生徒たちが演劇や映像制作、学園祭準備などをしている設定は、私のツボだ。『大声アイアモンド』や『泥のメトロノーム』のミュージックビデオがそうだった。
『だってだってだって』ミュージックビデオの冒頭シーンは、歌い出しと同じで「まだ帰らないの?」と声をかけられるシーンだ。その男子役の顔は最後まで映らない。ミュージックビデオ制作のために応援に来てくれた男子校の生徒といった設定だろう。そして劇中で主役を演じるメンバー(梅山恋和?)が、その男子に好意を抱くが、撮影が終わってしまうまで、歌と同じように結局気持ちを伝えられないという二重構造になっている。薬師丸ひろ子主演の映画『Wの悲劇』と同じ構造だ。
そういうドラマ性を内在しながらも、各メンバーが生き生きと可愛らしく映っており、楽しめるミュージックビデオになっている。
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日経新聞「今こそ聴きたい元気になれる歌」。(ときめき研究家)

2020-05-24 13:31:39 | ときめき研究家
5月23日の日経新聞土曜版に、10~60代の男女1000人に聞いた「今こそ聴きたい元気になれる歌」という記事があった。興味深く読んだ。全年代の総合順位は以下の通り。
1位 『Happiness』(嵐)
2位 『負けないで』(ZARD)
3位 『マリーゴールド』(あいみょん)
4位 『ガッツだぜ!!』(ウルフルズ)
5位 『ハピネス』(AI)
6位 『Hero』(安室奈美恵)
7位 『I LOVE…』(Official髭男dism)
8位 『YELL』(いきものがかり)
9位 『上を向いて歩こう』(坂本九)
10位 『紅蓮華』(LiSA)
11位 『キセキ』(GReeeeN)
12位 『ultra soul』(B’z)
13位 『栄光の架橋』(ゆず)
14位 『世界に一つだけの花』(SMAP)
15位 『空も飛べるはず』(スピッツ)
私が知らない歌もあるが、最大公約数的な結果なのだと思う。

年代別のベストテンも載っていた。私と同じ50代の結果は以下の通り。
1位 『負けないで』(ZARD)
2位 『ガッツだぜ!!』(ウルフルズ)
3位 『TOMMOROW』(岡本真夜)
4位 『Happiness』(嵐)
5位 『YELL』(いきものがかり)
6位 『勝手にシンドバッド』(サザンオールスターズ)
7位 『どんなときも。』(槇原敬之)
8位 『春一番』(キャンディーズ)
9位 『上を向いて歩こう』(坂本九)
10位 『Hero』(安室奈美恵)
これは全部知っている。3位、6位、7位、8位に総合15位には無い歌が入っている。

この手の調査を受けた時に咄嗟に思い浮かぶ歌は、一般的な人の場合、ヒットした有名な曲になりがちだ。じっくり考えたら、あの曲もあったなと思いつく歌もあるだろうが、後の祭りだ。私でも、咄嗟ならば、タイトルで『元気を出して』(竹内まりや、薬師丸ひろ子)とかを答えたかもしれない。もちろんこの曲も好きだが、他にも沢山ある。

1日考えて、私の「今こそ聴きたい元気になれる歌」10曲を選定してみた。もちろんアイドル限定だ。順位は付けられないので、概ね古い歌から順番に。

『輝いて輝いて』(榊原郁恵)は、いきなりアルバム曲だが、「all lady have a chance」全ての女性にチャンスはあるというメッセージソング。もちろん男性でも共感できる歌だ。最初に好きになったアイドルから1曲入れたかった。

『時代』(薬師丸ひろ子)は、中島みゆきのオリジナルもいいが、讃美歌のような薬師丸ひろ子の歌唱に心洗われる。「今日は倒れた旅人たちも 生まれ変わって歩き出すよ」。

『うしろゆびさされ組』(うしろゆびさされ組)は、アニメ主題歌だったが、人が何と言おうと個性は大事にしたいというメッセージソング。「あいつはダメな奴とレッテル貼られたって」。

『悲しみよこんにちは』(斉藤由貴)は、「涙が乾いた後には夢への扉があるの」というベタな応援ソングだが、舌足らずでほんわかした斉藤由貴の歌唱に癒される。

『コンプレックスBANZAI』(浅香唯)は、「胸はなくても女は根性」というぶっ飛んだ歌詞(指原の「胸は残念」より30年早い)。『Believe again』ではなくブレイク前のコミックソングと紙一重の隠れ名曲を選曲した。

『Say Yes』(菊池桃子)は、ストレートな応援ソング。菊池桃子のささやくような声で、きっぱりと「生きるのがとても好き」と言い切られると、その通りと納得せざるを得ない。

『彼のダイアモンド』(伊藤智恵理)はアルバム曲。圧倒的な歌唱力を誇った彼女の名盤だが、草野球の応援に行くこの歌は最高。当時私も草野球をしていただけになおさらだ。「永遠にスキと言えるもの失わないで」。草野球はやめたけど、アイドル鑑賞は続けている。

『LOVEマシーン』(モーニング娘。)が日経のベスト15に入らなかったのは意外だ。紅白歌合戦でも何回も歌われ、「ニッポンの未来は WOW WOW WOW WOW世界がうらやむ YEAH YEAH YEAH YEAH」と、バブル崩壊後低迷する日本を元気づけた曲。

『ファーストラビット』(AKB48)はファン人気も高い名曲。前田敦子の卒業直後に発表され、誰より先に海に飛び込むペンギンのように、先駆者たれと背中を押している。「傷つくたび大人になる」。

『青春のフラッグ』(渡り廊下走り隊)は若いメンバー達に励まされる歌だ。「誰かといつも競わなくていいんだ 立てた目標絶対守ろう」。人生は他人との競争ではない、自分自身が納得して歩んでいくものだというテーゼに共感する。若き日の渡辺麻友の歌唱が凛々しい。

どの歌も私自身の心に残る歌詞がある。しかしそれだけではだめで、曲調も心が浮き立つような魅力を持っている。これらの曲を聴いて元気になろう。
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5月12日NHK『うたコン』で山本彩が『365日の紙飛行機』を弾き語り。(ときめき研究家)

2020-05-17 16:11:42 | ときめき研究家
平時はNHKホールからの公開生中継で、ミニ紅白のような『うたコン』だが、最近は多くの番組がそうであるように、過去の映像の編集やリモトート中継で放送されている。
5月12日の放送では、山本彩がリモート出演し、アコースティックギター1本の弾き語りで『365日の紙飛行機』を披露した。テレビではあまり歌われることのない2番の歌詞を、迫力ある声で歌い上げた。彼女の持ち味が充分に発揮されていて、いいパフォーマンスだったと思う。
NMB48を卒業してもう1年半経ち、シングルを3曲、アルバムも3枚出しているソロ歌手なのだから、できれば自分の曲を歌いたいところだろう。しかし、世の中からの認知は未だにNMB48の「さや姉」のイメージが強いのだと思われる。そして、ソロ歌手としての名刺代わりに『365日の紙飛行機』という楽曲があったことは、彼女にとって幸いなことには違いない。だからこそ『うたコン』にも時々呼ばれたりもする。今後、ソロと歌手してヒット曲を出した時に、名刺は上書きされるのだ。

今回は、自粛生活の中で聴きたい曲というリクエストに応えての選曲だったので『365日の紙飛行機』はふさわしい曲だった。改めて歌詞を聴くと、かけがえのない毎日を大切に生きて行こうという主旨だったのかと再認識した。

こういうテーマのアイドルの楽曲を思い出そうとしたが、ほとんど思い浮かばなかった。
AKB48『夕陽を見ているか』は該当するだろう。1日の終わりに、今日一日を振り返り、頑張った自分のことを褒めてあげようという歌だ。
河田純子『輝きのスケッチ』もそうだ。恋とか青春とか、大人が懐かしんで口にする言葉では表現できない、日々刻刻移ろっていく輝いた時間を大切に描いて行きたいという歌。
森高千里『今日から』はベストアルバムの最後に収録されていた曲。ふとした季節の移ろいに気づき、いつもの繰り返しの毎日だけど「今日からは毎日を大切に生きて行こう」と、彼女らしい素朴な言葉で歌う。当時から妙に心に残っている曲だ。こんな時代に、改めてしみじみいい曲だと思う。


山本彩のアルバム『Rainbow』の感想(ときめき研究家)。
山本彩のアルバム『Rainbow』の感想(ピーナッツさんその1その2)。
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HKT48『3-2』カップリング曲を聴く。(ときめき研究家)

2020-05-10 13:09:10 | ときめき研究家
『3-2』の感想は既に書いた。

『おしゃべりジュークボックス』。
『狼とプライド』『涙のシーソーゲーム』『はにかみロリーポップ』『ちょうだいダーリン』などと共通するオールディズ風の楽曲だ。チェッカーズや岩井小百合なんかを思い出す。
この曲は、そのオールディズ風サウンドを楽しむための曲だ。歌詞には深い意味はない。「パパやママに内緒」「月の明かりの渚」「椰子の木陰」「チークタイムにバラード」など、陳腐で、でもとても安心感がある言葉が並ぶ。「フェイバリットソング」は『ヘビーローテーション』からの引用。「カチューシャを外された」は『Everyday、カチューシャ』の本歌取りだ。

『キスの花びら』。
ラテン風の甘美なメロディー。アコーディオンを多用した退廃的なサウンド。この曲もサウンドを楽しむための曲だろう。
歌詞は、思わせぶりなフレーズが続くが、要は別れを告げた恋人と何回も交わしたキスを思い出しているという内容だろう。タグボートや低空に光る星に何かを象徴させて見ているが、あまり意味はないのだと思う。

『How about you?』。
退廃的なサウンドのロック。歌詞も刹那的で、ある意味では若者らしい。
人の心や愛なんて、日々移ろっていく。今この時の気持ちが全て。君もそう思うだろう?
ロックだ。

『青春の出口』。
青春の終わりと言うと、感傷的な歌が多いが、この歌は違う。いつか青春は終わるのだから、早く新しい世界に飛び出そうぜとポジティブに歌っている。それどころか「いっぱい汗をかくことが大切なんて勘違い」などと、青春の価値観を否定までしている。そこまで言わなくてもいいのではと思う。
曲調も明るく、感傷のかけらもない。
聴いていて違和感を覚えるくらいだが、その違和感こそが狙いなのかもしれない。
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HKT48『3-2』を聴く。(ときめき研究家)

2020-05-05 11:51:08 | ときめき研究家
HKT48のシングルは『意志』以来で、1年以上間隔が空いた。指原莉乃の卒業後はじめてのシングルということになる。間隔が空いた事情はよくわからないが、アイドルにとって1年間は途方もなく長い時間だ。アイドルの輝きは一瞬。その輝く時期を無駄にしてほしくない。

しかし、待った甲斐があって、『3-2』は素晴らしい楽曲だ。
「どこにでもあることさ 親友の彼女好きになった」。簡潔な歌い出しが、過不足なく歌の世界に引き込んでくれる。歌詞の通り、よくある「親友の彼女を好きになる」ソングだ。
同じテーマでは『ひらがなで恋したい』(当時、けやき坂46)という名曲があり、私の2018年ベスト1だったが、それに匹敵するくらい気に入った。

まず、緊迫感のあるサウンドに引き付けられる。同じHKT48の『人差し指の銃弾』『意志』にも重なるような、胸が締め付けられる感覚だ。早口で語られる状況は、月並みではあるが切実だ。サビは三連符を多用して息を付かせない。

一方、歌詞にはやや不満が残る。「3-2」で自分一人が孤独。「3÷2」だと割り切れず自分が余る。「2-2」の両思いだったらよかったのにという数字のロジックは、この曲の眼目なのだろうが、やや無理がある。よくある状況を歌っているので、何か工夫が必要だったのは分かるが、この算式はスッと入ってこない。
また、親友が彼女と両想いになれたのは先に告る勇気があったからと認めていながら、自分がそうなれなかったのは知り合うのが少し遅かっただけだと言い訳している。どっちなのかと聞きたい。もっと早く出会えていれば、自分も告白する勇気はあったのだろうか?そういう仮定の話を自問自答しているのだろう。そういう答えの出ない懊悩を歌っている歌詞なのだから、多少の論理矛盾は致し方ないだろう。
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