AKB48 チームBのファンより

鈴木紫帆里さんを中心にAKB48 チームB について語るサイトです。

STU48『独り言で語るくらいなら』とカップリング曲を聴く。(ときめき研究家)

2021-04-18 23:24:58 | ときめき研究家
STU48のシングルが2月に発売されていたようだ。気づくのが遅くなったが、配信で購入して聴いた。
コンスタントにシングルを発売しているのは嬉しいことだ。

『独り言で語るくらいなら』。
独り言でぶつぶつ何を言っても何も変わらない。何か行動を起こしてみようというメッセージソングだ。
朝の駅で衝動的に反対方面の電車に乗って知らない町に向かう「小さな冒険」でも、冒険には違いない。そんなテレビ番組もあった。冒険の動機が「今日は人混みで足を踏まれたくない」というのは、HKT48『スキ・スキ・スキップ』で「満員電車で足を踏まれても笑って許せる」と歌っていたことの本歌取りだ。
何と言っても曲調がユニークだ。最初は普通の4ビート(8ビート?)だが、途中でワルツに変化する。ワルツはアイドルに不向き、あるいは日本人はワルツが苦手と、かつてピーナッツさんが書いていた。
にもかかわらずAKBグループは、何曲もワルツに挑戦している。シングルでは『願いごとの持ち腐れ』。カップリング曲では『強い花』『履物と傘の物語』。あとは『ほねほねワルツ』。ほねほね以外は、何だか説教臭い曲ばかりだ。今回は、曲の途中からワルツになるというのが新趣向だが、やはりちょっと説教臭い。
やっぱりアイドルのワルツは難しいのか?
成功例を思い浮かべると、『乙女のワルツ』(伊藤咲子)、『あざやかな場面』(岩崎宏美)くらいだろうか。

『そして僕は僕じゃなくなる』。
恋をしたら自分が自分じゃなくなるとは、昔は山口百恵も歌っていた(『としごろ』)。
そういう古典的なテーマを歌っている曲だ。彼女へのLINEに返信が来ないだけで、常軌を失い、狂い始めるという大袈裟な歌詞だが、恋とはそういう面もある。
曲調が、何だか小室哲哉サウンドっぽい。乃木坂46の『Route246』の雰囲気に近い。

『サングラスデイズ』。
海辺で水着姿のクラスメイト女子にドキドキしているという、ただそれだけの歌。でもこの歌はそれでいいのだ。曲調も軽快で楽しい。
「スイムスーツ」という歌詞がなかなか聞き取れなかった。もう少しはっきり歌えないものか。
「かなり攻めてるスイムスーツ」とは、どのくらい攻めているのだろうか?河合奈保子『エスカレーション』の「大胆過ぎるビキニを選んだわけがわかるかしら?」、松浦亜弥『Yeahめっちゃホリディ』の「すんげいすんげい水着」、中山美穂『クローズアップ』の「もう少しおとなしいビキニにすればよかった」などを思い出す。そういう水着姿を見せるということは、彼女は彼に心を許しているはずなのだが、彼は奥手でそれがわからない。彼女が眩し過ぎて、サングラスが必要などと弱気なことを言っている。微笑ましい青春の一コマだ。

『僕はこの海を眺めている』。
人間関係が苦手で孤独な「僕」が、瀬戸内の海を眺めながら自分と向き合うことで心の平安を取り戻すという歌だ。歌詞だけ読めばちょっと息苦しい歌詞だ。
「人生であと何回この海を眺めるだろう?」と歌っているが、二十歳前後でそれはないだろう。まだあと何百回、何千回も見るはずだ。「何度目の青空か数えてはいないだろう」と乃木坂46も歌っている。
このグループは、瀬戸内の海について歌い続けている。スローな『瀬戸内の声』とは違い、軽快なこの曲は、歌詞の内容とは別に心が弾む。
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中島みゆきが一番似合うアイドルは?(ときめき研究家)

2021-04-03 19:44:15 | ときめき研究家
朝日新聞土曜版に「今こそ聴きたい中島みゆき」と題して、読者1592人の投票結果が掲載されていた。ベスト10を引用する。

1位 時代
2位 地上の星
3位 糸
4位 ファイト!
5位 悪女
6位 空と君のあいだに
7位 わかれうた
8位 ヘッドライト・テールライト
9位 かもめはかもめ
10位 宙船

46年前から今日まで、時代を超えて、世代を超えて聴き続けられているミュージシャン。他の歌手への提供曲も含め、ヒット曲は数知れず。そしてどの歌も、中島みゆき作品だとすぐ分かる独特の味わいがある。

音楽評論家の田家秀樹氏は「『時代』は、倒れた旅人たちと別れた恋人たちの救済と転生がテーマ。その後に発表された全ての作品を予告するテーマでもあった。」と説く。それくらい『時代』は普遍性のある楽曲であり、天災や疫病に苦しむ今の日本人も受け入れられているので1位になったのだろう。

当時中学生だった私も、AMラジオで初めて『時代』を聴いて、衝撃を受けた。誰が歌っているのか、どんな素性の歌なのか全く知らず、ただそのメロディーと歌詞に心を打たれた。同様の経験をしたのは、他にはグレープの『精霊流し』とkiroroの『長い間』くらいしかない。

さて、中島みゆきは、他の歌手にも多数の楽曲を提供している。女性アイドルだと、桜田淳子(『追いかけてヨコハマ』『しあわせ芝居』)、柏原芳恵(『春なのに』『ロンリーカナリア』)、工藤静香(『FU・JI・TSU』、『黄砂に吹かれて』他多数)が主要な歌い手だろう。

中島みゆきと常に対比される女性ミュージシャンは松任谷由実で、前述の田家氏も以下のように言及している。
「それまで誰も歌にしてこなかった「少女の感受性」を歌ったユーミンに対し、中島みゆきは「母性」を歌った」
そこまで型にはめて対比させなくてもいいと思うが、それぞれが重なり合うことのない個性を発揮し続けているのは事実だろう。だから、ユーミンが楽曲提供して来たアイドルは、中島みゆきのそれとは重ならない。メインは松田聖子(『赤いスイートピー』『瞳はダイアモンド』他多数)、原田知世(『時をかける少女』『ダンデライオン』)だ。三木聖子、石川ひとみが歌った『まちぶせ』も忘れてはならない。

ところが、この2人のミュージシャンの楽曲を両方、シングル曲として歌ったことがある女性アイドルが2人いる。
薬師丸ひろ子(中島みゆきの『時代』をカバー、ユーミンの『Woman~Wの悲劇より~』)と松本典子(中島みゆきの『儀式(セレモニー)』、ユーミンの『さよならと言われて』)がその2人だ。
どちらも癖のない美しい声の持ち主だ。個性的な楽曲をどちらも受け入れる汎用性がある声だ。
一方、工藤静香がユーミンを歌う、松田聖子が中島みゆきを歌う姿は想像できない。
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