AKB48 チームBのファンより

鈴木紫帆里さんを中心にAKB48 チームB について語るサイトです。

AKB48『元カレです』とカップリング曲を聴く。(ときめき研究家)

2022-06-26 18:13:16 | ときめき研究家
『元カレです』。
一聴して、またリズム重視のダンスミュージックかとがっかりした。『Teacher Teacher』『根も葉もRumer』なんかとよく似た曲だなと感じた。グループ間の棲み分けから、AKB48はこんな曲の担当になったのかなと残念に思った。
ところが歌詞をよく聞くと、別れた彼女に未練たらたらの元カレ視点の歌で、興味深かった。『負け惜しみコングラチュレーション』『11月のアンクレット』などと同じ構図だ。今の彼視点の『北川謙二』は反対の構図。
『負け惜しみコングラチュレーション』『11月のアンクレット』の元カレが、ぐっと我慢して彼女の新しい恋を祝福しているのに対し、『元カレです』の元カレはゲスだ。新しいカレにむかつき、聞いてないと責め、元サヤもいいんじゃないと勝手な誘い。本当にゲスだ。自分の気持ちに正直、とも言える。「最高の元カレです」と自称しているが、ハッキリ言って最低だ。その最低ぶりを、ダンサブルに格好つけて歌っている落差が面白い。クセになる。

『壊さなきゃいけないもの』。
岡田奈々のソロ曲。岡田奈々のソロ曲としては『コイントス』が印象的だったが、今回も堂々とした歌いっぷりだ。自分自身の壁を壊せと歌っている。これまでも壊しまくって来た岡田奈々に、これ以上まだ壊せというのか?これは須田亜香里に『今の私じゃダメなんだ』と歌わせたのと同じ趣向だろう。本当にダメな人には歌わせない。
岡田奈々の歌い方が山本彩によく似ていると感じた。

『臆病なナマケモノ』。
SKE48『嘘つきなダチョウ』を連想してしまった。シリーズものと言えるだろう。
楽しみにしていたデートも当日になると億劫になるという心情を歌っている。確かにそういうことはある。デートでなくても、宴会やゴルフでも、直前になるとなぜか面倒に思える瞬間がある。いざ行ってみると楽しくて、行ってよかったと思うのだが、あの心の動きは一体どういう仕組みなのだろう。この曲では「臆病さ」が原因だと説いている。
AKBグループの歌にいつも出てくる「恋の3大イベント」、誕生日、バレンタインデー、クリスマスに、この曲ではもう1つハロウィンを加えている。『ハロウィンナイト』という歌があるくらいだから、4大イベントに拡大したいのだろう。

『Loss of time』。
タイトルの意味がよく分からなかった。時間の無駄?それともサッカーのロスタイムのような猶予時間のことか?歌詞の内容は、旅立ちの前に踏ん切りをつけようとしているので、猶予時間なのだろうか。
何のためにどこに旅立とうとしているのか、具体的には語られていない。しかし、やむにやまれぬ衝動のようなものは伝わってくる曲調だ。

『ヤラカソウ』。
他人の目など気にせず、自分の好きなことを思い切り「ヤラカソウ」という歌だ。これもAKBグループ、坂道グループがさんざん歌ってきたテーマだ。テーマとしては好きな歌詞だし、曲調もいいと思う。
ただ、一番大事なキーワードである歌詞「ヤラカソウ」という言葉がはっきり聞こえないのだ。「ラ」の音をはっきり言えずに「ヤーカッソウ」のように聞こえる。はっきり聞こえなくても分かるからいいとか、そういうものではないだろう。ついでに言えば、そのあとの英語部分が全く聞き取れずストレスを感じる。

『アンジー』。
些細な痴話げんかの歌。曲調は楽しげでいいのではないか。
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『時代遅れのRock’n Roll Band』を聴く。(ときめき研究家)

2022-06-15 21:19:46 | ときめき研究家
桑田佳祐、佐野元春、世良公則、Char、野口五郎が参加した配信限定シングル曲『時代遅れのRock’n Roll Band』を聴いた。不穏な世界情勢の中、子供たちのために平和を希求するメッセージソングだ。
5人は同学年、1955年度生まれで、私より6歳年上だ。それぞれの生い立ちや経歴は知らないが、60年安保にも70年安保にも間に合わず、平和を当たり前のように享受して育った完全な戦後世代だろう。自らの才能と努力で道を切り開き、長い間第一線で活躍して来た。私は中高生の頃から彼らの活躍をずっと目にして来たので、同時代を生きてきたという勝手な思い入れはある。
そういう彼らにとっても、現在の状況は看過できず、発信せずにはいられない強い思いが沸き起こったのだろう。今、彼らが歌わずにはいられなかった思いを受け止めたい。

Rock’n Rollという割には穏やかなメロディーだ。激しくシャウトするでもなく、むしろどこかユーモラスで、淡々とそれぞれのパートを歌い継いでいく。そもそもロックとは何か私は分かっていないが、おぼろげながらに、音楽のジャンルではなく生き方のようなものかなと思っていた。他人や世の中におもねず、自分の考えを堂々と主張すること。そうだとすれば、この曲は間違いなくロックだ。
「時代遅れ」とか「ダサイ」とか、自分たちを貶める言葉は、矜持の裏返し。時代遅れでも、ダサくてもいいから、自分たちの思いを表現したい、それも自分たちの唯一の武器である音楽を通じて、という強い意志を感じる。そうして発信することは世の中を変える力になると彼らは確信している。そして、その曲の感想をこうやって私がひっそり書くことも、彼らの力と比べればとんでもなく微力だが、それでも全く無意味ではないだろう。

誰がどのパートを歌っているのか、映像は見ずに音源だけで判別しようと試みた。
1番は最初のAメロは桑田、Aメロ繰り返しは世良、その後もその2人が歌っているというのはすぐ分かった。2番のAメロはChar、Aメロ繰り返しは佐野かと思ったが、すると野口のソロパートはないのか、何回も聴いて探ったがよく分からなかった。
諦めて映像を見たら、2番は野口→佐野→Charの順だった。野口があのようなしゃがれたような声で歌っているとは思わなかった。
いずれにしても、全員が特徴のある声、歌い方で朗々と歌い上げていて嬉しくなる。

ところで、この5人、女性アイドルへの楽曲提供は意外に少ない。
シングル曲として思いつくのは、高田みづえが桑田佳祐の『そんなヒロシに騙されて』『私はピアノ』を歌ったのと、佐野元春が松田聖子の『ハートのイアリング』を作曲したくらいだろうか。
あまりに個性的な楽曲は、女性アイドルとの親和性は小さいのだろう。
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NHK『小泉今日子40周年スペシャル』を見る。(ときめき研究家)

2022-06-12 20:47:29 | ときめき研究家
6月11日に放送されたNHK『小泉今日子40周年スペシャル』を見た。

スタジオライブで歌った曲は以下の9曲。
『あなたに会えてよかった』
『渚のはいから人魚』
『艶姿ナミダ娘』
『夜明けのMEW』
『怪盗ルビイ』
『潮騒のメモリー』
『優しい雨』
『My Sweet Home』
『木枯らしに抱かれて』
75分の番組でフルコーラスを9曲とは充実していた。加えて、当時のVTR映像も10曲以上ワンコーラスたっぷり見せてくれたし、楽曲重視の構成で良かった。
これに加えて、本人のトークと、縁のある3人(黒柳徹子、同期デビューの本木雅弘、親友のYOU)の短いコメントが挿入されていたが、あくまで楽曲中心の番組だった。

スタジオライブの伴奏は小編成のバンド生演奏だったが、オリジナルの編曲に近く、キーも当時のままだったと思う。そして小泉の歌唱も、びっくりするくらい変わっておらず、嬉しくなった。妙にタメを作ったりはせず、音符どおりに丁寧に歌っていたのも好感が持てた。誤解を恐れずに言えば、40年間全く上手になっておらず、少し音程も怪しく、地声で、押し出すように歌う「小泉ぶし」と言うべき独特の個性を維持していた。

楽曲自体も、今回改めて聴いて、魅力を再認識した。
『怪盗ルビイ』は和田誠作詞、大瀧詠一作曲で、最近鬼籍に入ったお二人の佳作。これでもかと韻を踏んだ歌詞と優雅なメロディーが見事に融和している。
本木雅弘も好きだという『夜明けのMEW』は、こんなにも切ない別れの曲だったのかと再発見。
ドラマのヒットから時間が経って久々に聴いた『潮騒のメモリー』は、遊び心満載のパロディーソングでもある。『ジョニーへの伝言』『小麦色のマーメイド』などからの引用多数。

今年、久しぶりにホールでのコンサートも開催したという。その時の映像も少しだけ放送されたが、観客はほとんどが私と同年代のシニア世代だった。トーク部分で、小泉本人が「私の歌を聴いて同じ時代に青春を過ごした人たちへの責任として、ずっと歌い続けていたい」というようなことを話していた。自分の好きなことを好きなようにやってきた彼女らしくない発言と感じたが、そう思うようになったのも彼女自身の本心なのだろう。
50周年コンサートがあるとしたら、その時はぜひ行ってみたい。
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