先週は、出張続きで新幹線に乗る機会が多かったので、10年ほど前に買った「大航海時代の東南アジア Ⅰ」という本をやっと読み終えた。
当時江戸時代に興味があり、この本の訳者の一人でもある田中優子先生を招いて勉強会をしたりしてアジアや江戸時代に興味があった。
私の購入したのは白い表紙のもの。画像をクリックすると紀伊国屋のサイトへ行けます。
最近装丁が変わったようだ。昔の表装の方が私は好きだ。
Amazon.co.jp: 大航海時代の東南アジア〈1〉貿易風の下で (叢書・ラニベルシタス): 本: アンソニー リード,Anthony Reid,平野 秀秋,田中 優子
内容は上のサイトのコメントでも書かれているが、訳が悪くてかなり読みにくいが、それをのぞけば、16世紀前後のキリスト教が入る前のアジアの宗教、風俗、生活などが活き活きと伝わってくる。
私は、仕事でアメリカやイギリスの都市に滞在するたびに、そのクールでクリーンでモダンなビル群を当初はあこがれみたいなものを抱いてみたり体験したりしていた。
しかし、その一方で、特にアメリカなどでは人のあるいない大都市近郊の風景を見て、冷たいものを感じ、ここに生活したいとは思わない自分に気がついた。
また、それにわをかけて、英語のレッスンをしていたときに、教師が日本と欧米の建築についてどちらが美しいかをネタに議論しようといわれ、彼の持ってきた欧米のビル建築の写真集を見せつけられて、いかに日本の現代都市のビルはそれぞれはそれなりの個性とモダンさを持っているが、全体としてのバランスなどは圧倒的に劣っていることを見せつけられて、大きな敗北感みたいなものを感じてしまった。
でも、ほんとうにそれがいいことなのだろうかと思うようになっていった。
実際このような空間に住んでみたいとは思わないよな?なんて思い出した。
それから、いろいろな欧米以外の町などに行くと、ごちゃごちゃしているけど何か暖かいものを感じることに気がついた。
好むと好まざるに関わらず、我々アジア人には(もしかしたら人類すべてかも?)何かごちゃごちゃした一見混沌としたかなかに、何か落ち着きというか、動物としてのDNAを受け継いできたなにかを感じるのではないかと思った。
これらを裏付けるような、15世紀前後のアジア人の生活感や宗教観、結婚観、ジェンダー感覚などが、いろいろな引用文献と共にデータとして記述されているのがこの本だ。
A.リード『大航海時代の東南アジアI』 (book review)
上に書かれている戦争などに記述は、欧米的なものに対するアジアのすばらしい独特の価値観が形成されていたことがわかる。これらが何から生まれたかが書かれているのだが、当時のアジアの諸国にとって戦闘に勝つと意味は、敗戦国の人民や資源を手に入れることで、相手を殺してしまったり破壊することは目的ではなかったらしいと言うことだ。
訳は読みにくいが、お薦めです。
第2巻があるらしいけど、そちらも読むべきかな?
以下は、その他関連するサイト
家康と大航海時代
Amazon.co.jp: 大航海時代の東アジア?日欧通交の歴史的前提: 本: 伊川 健二
ゲームもあるんだ。
大航海時代Online - Wikipedia
当時江戸時代に興味があり、この本の訳者の一人でもある田中優子先生を招いて勉強会をしたりしてアジアや江戸時代に興味があった。
私の購入したのは白い表紙のもの。画像をクリックすると紀伊国屋のサイトへ行けます。
最近装丁が変わったようだ。昔の表装の方が私は好きだ。
Amazon.co.jp: 大航海時代の東南アジア〈1〉貿易風の下で (叢書・ラニベルシタス): 本: アンソニー リード,Anthony Reid,平野 秀秋,田中 優子
大航海時代、アジア圏は大規模な交易によって互いのつながりを深めていった。ブローデルの方法をもって、1450~1680年の東南アジアの物質的基盤・社会的構造の共通性と多様性を描く。97年刊の新装版。
内容は上のサイトのコメントでも書かれているが、訳が悪くてかなり読みにくいが、それをのぞけば、16世紀前後のキリスト教が入る前のアジアの宗教、風俗、生活などが活き活きと伝わってくる。
私は、仕事でアメリカやイギリスの都市に滞在するたびに、そのクールでクリーンでモダンなビル群を当初はあこがれみたいなものを抱いてみたり体験したりしていた。
しかし、その一方で、特にアメリカなどでは人のあるいない大都市近郊の風景を見て、冷たいものを感じ、ここに生活したいとは思わない自分に気がついた。
また、それにわをかけて、英語のレッスンをしていたときに、教師が日本と欧米の建築についてどちらが美しいかをネタに議論しようといわれ、彼の持ってきた欧米のビル建築の写真集を見せつけられて、いかに日本の現代都市のビルはそれぞれはそれなりの個性とモダンさを持っているが、全体としてのバランスなどは圧倒的に劣っていることを見せつけられて、大きな敗北感みたいなものを感じてしまった。
でも、ほんとうにそれがいいことなのだろうかと思うようになっていった。
実際このような空間に住んでみたいとは思わないよな?なんて思い出した。
それから、いろいろな欧米以外の町などに行くと、ごちゃごちゃしているけど何か暖かいものを感じることに気がついた。
好むと好まざるに関わらず、我々アジア人には(もしかしたら人類すべてかも?)何かごちゃごちゃした一見混沌としたかなかに、何か落ち着きというか、動物としてのDNAを受け継いできたなにかを感じるのではないかと思った。
これらを裏付けるような、15世紀前後のアジア人の生活感や宗教観、結婚観、ジェンダー感覚などが、いろいろな引用文献と共にデータとして記述されているのがこの本だ。
A.リード『大航海時代の東南アジアI』 (book review)
・あるいは、戦争における穏やかさ。「敵を殺すためではなく、威嚇するために空や地面に向かって発砲し、傷つけないで自分の領域に追い込もうとする。」それはヨーロッパ人には「天使の戦争」のように見えたということだ。そして性についての開放的な意識と、女性の地位の高さ。「性において女性が持っていた強い立場をもっとも具体的に示すものは、女性の性的快感を強めるために男性が苦痛を耐えて行なったペニスへの手術である。ここでも、東南アジア中のこの習慣の普及には驚くべきものであり、同じような習慣は世界の他の部分には見られない。」婚前交渉の相対的自由、一夫一婦制と結婚内での貞節。比較的容易な離婚。女性は商業の部分では男よりも重要な存在であった。この本の中には、このような話が次々とでてくる。しかも、そこには、入念に集められた資料やデータの裏付けがある。
上に書かれている戦争などに記述は、欧米的なものに対するアジアのすばらしい独特の価値観が形成されていたことがわかる。これらが何から生まれたかが書かれているのだが、当時のアジアの諸国にとって戦闘に勝つと意味は、敗戦国の人民や資源を手に入れることで、相手を殺してしまったり破壊することは目的ではなかったらしいと言うことだ。
訳は読みにくいが、お薦めです。
第2巻があるらしいけど、そちらも読むべきかな?
以下は、その他関連するサイト
家康と大航海時代
Amazon.co.jp: 大航海時代の東アジア?日欧通交の歴史的前提: 本: 伊川 健二
ゲームもあるんだ。
大航海時代Online - Wikipedia
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