温故知新~温新知故?

音楽ネタが多いだろうけど、ネタのキーワードは、古きを訪ねて新しきを知ると同時に新しきを訪ねて古きを知るも!!

1Q84読了~時間の概念や登場する音楽~

2014-03-23 14:08:23 | 

中国へ行った2012年に、休みが暇だからと買った1Q84、やっと読了。とりあえずbook1だけ文庫で買っていった。でも、結局中国では楊令伝読むのが精一杯だったので、日本に戻ってから読みだした。本来、本は読んだあと邪魔なので、図書館というのが定番なんだけど、中国へ行くとなるとそうも行かず、購入した。でも、結局日本に帰ってきたので、その後は図書館で単行本を借りて読んだ。文庫は持ち運びに便利だけど、字が小さくて。

さて、感想だけど、なかなか面白かった。実は私は食わず嫌いでずっと村上春樹は読んでいなかった。その後、誰かにもらったとかいうことで、ノルウェイの森を読んだけど、まあ、多少興味深く読めるけど、特別面白いとは思わなかった。なんで世間で騒がれるのか私にはわからないという感想だった。
でも、この1Q84は面白かった。book1は謎がいっぱいで、サスペンス小説のような感じで、謎がどういうことなんだろうという興味でどんどん読める。book2では、時間とかの概念が私が常日頃思っているような概念(物理的に、無限に過去から無限に未来へつながっているなんて、そう見てもロジックとして不完全、まだ、科学的には時間の概念は確定していないのでは?)と似ていて面白いなと思って読んだ。
1Q84 (No.5) 記憶と時間と科学的方法: ゆたかコンサルティング
ところが「科学」のように、時間が一直線だと考えるとどうでしょうか。過去と未来は、反対方向に向かって、「永遠に」進み続けるのです。「死」の状態が、数学上の「無限大」に続くと言うのです。なんという寂しい思想でしょう。それは、丸いビンの上を歩く昆虫のように、孤独で滑稽な思想です。自分で幽霊を想像して、勝手に怖がるようなものです。

マヤの叡智を伝える 5 by 柳瀬宏秀  「時間は、オーガニック・オーダー」② | スピリチュアル情報のトリニティ:女性向けスピリチュアルニュース、コンテンツを配信
天吾はそれについて考えた。「時間を直線として捉えることが間違っているかもしれないということ? 」

「1Q84 BOOK3」を読み終えて。:久喜のぜんりょくしょうねん:So-netブログ
現実の世界では、時間は、ただ一直線に前に(先に、未来に)向かって進んでいくものと思っていますが、もしこの常識が事実でないとしたら…。

1Q84 book3 - gonのブログ - Yahoo!ブログ
「人間は時間を直線として捉える。長いまっすぐな棒に刻み目をつけるみたいにね。こっちが前の未来で、こっちが後ろの過去で、今はこのポイントにいる、みたいに。…でも実際には時間は直線じゃない。どんなかっこうもしていない。それはあらゆる意味においてかたちを持たないのだ。でも僕らはかたちのないものを頭に思い浮かべられないから、便宜的にそれを認識する。そういう観念の置き換えができるのは、今のところ人間だけだ。…時間はぜんぜん直線みたいなものじゃないのかもしれない。それはねじりドーナッツみたいなかたちをしているのかもしれない。…しかし人間はおそらく何万年も前からそうやって生きてきたんだ。つまり時間を永遠に続く一直線として捉え、そのような基本的認識のもとに行動をしてきた。それでこれまでのところ、そうすることにとくに不都合や矛盾を見いだせなかった。だから経験則としてそれは正しいはずだ」

この時間の概念の記述に興味をもった人は結構いるみたいね。
そう、私も、実は過去から未来に行き、その後また過去に戻るような、ぐるっと回っているような概念であるべきだと思っている。でも、今の科学では、まだまだ、これらの概念を説明できないのだと思う。まだまだ、われわれの科学や技術知識なんてホンの少しだけわかっただけでしょう。
まあ、この難しい話はこのへんにして、村上春樹といえば音楽がいくつも登場するけど、1Q84でも、なんといってもヤナーチェクのシンフォニエッタが頻繁に登場する。それらに対しても上手にまとめてくれているサイトがあるのでいくつか紹介する。
まずはyoutubeで、シンフォニエッタの演奏をどうぞ。
Leos Janacek Sinfonietta WDR-Sinfonieorchester (2007)


1Q84 BOOK 1 - 村上春樹 音楽大全集
ヤナーチェック シンフォニエッタ:ジョージ・セル指揮 クリーブランド管弦楽団
「曲はヤナーチェックの『シンフォニエッタ』。渋滞に巻き込まれたタクシーの中で聴くのにうってつけの音楽とは言えないはずだ。」p11ほか多数
「…『シンフォニエッタ』の収められたレコードは一枚しか見つからなかった。ジョージ・セルの指揮するクリーブランド管弦楽団によるものだった。」p203

ジャズも登場する、聴いてみたいと思ったけど、図書館で借りているから、後で曲チェックできないけど、便利な世の中ですね、わざわざ自分で調べて買う必要もない、すでにどなたかが調べyoutubeのリンクまで張って頂いているサイトがあった。なかなか渋い選曲ですね。さすが村上春樹かな。
1Q84 BOOK 2 - 村上春樹 音楽大全集
アトランタ・ブルース:バーニー・ビガード (クラリネット)
「バーニー・ビガードがクラリネットを吹き、…」「…彼のように温かく繊細な演奏のできるジャズ・クラリネット奏者は、どこを探してもいない。」p35
「バーニー・ビガードは天才的な二塁手のように美しくプレイをする」p36
「LPのB面六曲目の『アトランタ・ブルーズ』が始まるたびに、彼女はいつも天吾の身体のどこか一部を握り、ビガードが吹くその簡潔にして精妙なソロを絶賛した。」p36

村上春樹氏の話題作「1Q84」に曲名が登場する音楽を集めました(一部ですけど)。: JIROの独断的日記ココログ版
『1Q84』に登場するクラシック曲をほぼすべて網羅したコンピ『ヤナーチェク:シンフォニエッタ~小説に出てくるクラシック~』 - CDJournal ニュース
村上春樹の最新小説『1Q84』に登場することで一気に知られるようになったヤナーチェクの「シンフォニエッタ」。この曲を収めたCDの売れ行きが驚異的な伸びを見せているなか、『1Q84』に登場するクラシック曲をほぼすべて網羅したコンピレーション・アルバム『ヤナーチェク:シンフォニエッタ~小説に出てくるクラシック~』(TOCE-56256 税込1,980円)が8月26日に発売されます。

最後に公式サイトも。
1Q84ニュース | 村上春樹『1Q84』 新潮社公式サイト

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