梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

松風月稽古場便り・1

2009年05月30日 | 芝居
2日間のお休みを満喫しました。これから、気持ちもあらたに更新してまいります…。

歌舞伎座連続出演8ヶ月目となる<六月大歌舞伎>のお稽古初日です。
本日は『女殺油地獄』『蝶の道行』の<附立>でございました。

『油地獄』では、師匠が久々に豊島屋七左衛門をお勤めになります。そのときも主演の与兵衛をお勤めになっていた松嶋屋(仁左衛門)さんが、このたび“一世一代”と銘打たれてのお舞台。
松嶋屋さんがこの前東京で上演なすったのが、私が研修所を卒業してから間もない平成10年9月歌舞伎座。そのとき私はこの演目には出演しておらず、舞台稽古を客席で拝見しただけでしたが、あれから11年! 再びこの目で拝見することができるのが嬉しゅうございます。

『蝶の道行』も、師匠にとっては10年ぶりの上演となります。
6世歌右衛門の大旦那や音羽屋(梅幸)さんが昭和37年に復活なすった時代狂言『けいせい倭荘子』の景事がこの道行で、その時以来の、武智鉄二氏による構成・演出、川口秀子師の振付けでこの度も上演されます。
義太夫が地ですのでボリュームもあり、曲そのものも変化に富んでおりますし、武智氏の演出が曲趣に基づいたロマンチックでモダンなものとなっておりますから、お稽古を拝見していて大変面白い…なんていっている余裕はなく、引き抜きや早ごしらえがあるので後見としては戦々恐々です。不器用ですので粗相しないよう気をつけて、落ち着いて…。

              ◯

英気を養うため、というわけでもないのですが、三時過ぎに稽古が終わりましたので、夕方から新丸ビルに家内と買い物にいきまして、そのまま上のレストラン街で夕食となったのですが、厳選野菜と手作りパスタが売りのお店、繁盛している注文してから食事が出てくるまで1時間かかったのには驚き入りましたね、ホント。粉から練ってたのかしら?

最新の画像もっと見る