梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

一日に二カ所で舞台

2006年07月27日 | 芝居
計四回の横浜公演を終えて、さあのんびりと後片付け…というわけにはまいりません! 本日は国立劇場大劇場にとってかえし、<宗家藤間会>で師匠が出演いたします『大望月』の舞台稽古がございました。
午後五時過ぎに『毛谷村』終了、その二十分後には、私と兄弟子が師匠よりもさきに国立劇場へと出発。みなとみらい駅から東横線、半蔵門線を乗り継いで五十分ほどで到着、楽屋の準備をいたします。師匠もしばらくして楽屋入り、もともと素踊りでの上演ですが、今日の舞台稽古は普通の稽古着で、とのことでしたので、師匠のご用意はあっというまでしたが、後見をさせて頂きます私は、小道具の確認や舞台上での場あたりなどでちょとバタバタしてしてしまいました。

師匠の楽屋入りから三十分もたたないうちに『大望月』の開幕。四十分近い踊りですが、重厚で渋い趣きの松羽目物。あまり本興行にはかからない演目ですが、ほぼ舞台にいっぱなしの後見なので、さりげなく拝見できるのが嬉しいところ。とはいえ後見の仕事も色々あって気が張ります。どのキッカケで仕事をしに出てゆくかを、伺いながら勤めましたが、膝詰めで移動することが多いので、さっきまで立ち回りで動き回っていた身にとって、ちょっとツラいものがありました。まあ本番は大丈夫でしょうが。

…でも実は、本番八月六日は私どもの結婚式、披露宴の翌日! 別の意味で疲れてるのではないかなあ…。しかし仕事は仕事です! いつも通りの仕事をするのみ、ですね!

写真はくだんのダラダラ坂<紅葉坂>です。今度ココを登るのは、何年後でしょうか…?