「太陽にほえろ!」当直室 仮設日誌 PART2

6年半ご愛顧いただいた『太陽にほえろ!当直室』(since2002年5月)復活ブログ、引っ越しました。(2014年7月)

第493話 スコッチよ静かに眠れ (決定稿)

2023-08-06 08:14:04 | 台本書庫

・・・・さて、本日はサンテレビ太陽放送はお休みで、再開は20日。

早朝から号泣しているけぶでございます<(_ _)>
まあ・・・涙腺の緩さは年々増しているのですが、今回の記事のために#493、#494を確認。
いや、ツイッター=Xでよく殉職編のキャプや画像を見るのですが、小職は正直「。。。。いやぁ・・・」という心境で(^_^;)
殉職シーンではなくても、なんですよね。
そんな感じなもので、#493についてはスコッチの登場編と同じくメインテーマショートバージョンが流れるなか、スコッチの口の周りの血を拭くゴリさんを観ただけで号泣・・・・。

さて、先に書きました#493台本が到着。


小道具さんが所有していたものなので、ツイッター(旧)で話があった「血のりの量」のメモはありませんでしたが、「鮮血」の部分にマーキングはありました。
この本は「決定稿」なので、撮影に入る前の打ち合わせ用かと思われます。小道具が必要な内容箇所にチェックが入っており、メモとしては、警察病院用の銘板や医療機器等が中心。そしてロケ地「北里(病院)」「東宝№2(スタジオ)」「赤太鼓(澄江の店)」などのメモ。
おそらく改訂稿も存在すると思われるので、撮影中に使用されていた本は改訂稿となるようです。

内容的にはほぼ完成作と同じ流れになっており、カットされている場面も完成作へ入れ込んでも違和感ない状態です。ただ、既に知られているスコッチ最後の格闘場所が「大川町の廃工場」から「大川町の林」に変更されているというところは、決定稿ではまだ廃工場となっており、かつ臨終シーンからエンディングも決定稿は派手さは無く、完成作の方が悲哀の密度が高いものとなっています。

撮影は1981年末から1982年始に行われ、#494も併撮。
東宝スタジオでボスが絡む撮影・一部ロケは1981年末で、沖さんの撮影や主なロケがスコッチ吐血シーンや美彩堂の撮影を含め年始だったようですが、これは当時の記事でも確認でき、ロッキーが殉職に向けてひげを整えたタイミングも合致していることから、(ただしロケでも整える前のものがあります。)伺えます。ただし、ボス・ドックの石原プロ組は変則的だったようで、1981年末に早々ロケともども撮影を終え年末年始休業に入ったようにも見えます。
(石原プロ組とのスケジュールが合わなかったためか、恒例の卒業お疲れ様写真といえるものが吐血シーン後のファンからの花束贈呈写真しかないのも・・・)

●冒頭
完成作では就寝中うなされて目覚め、かつ胸の激痛に襲われるスコッチ。
このうなされていた理由が発作で苦しんでいたのではなく、「倉田刑事殉職」の夢を見ていたためという、感慨深いものでした・・・・。
やっぱり長野洋さんの脚本なので、要点はしっかり掴んでいますが、これがカットされたのは残念。
これ、再演するつもりだったんだろうか(拳銃にマーキング)・・・普通の考え方でいけば、今作でもバンク使用された登場編か#225。登場編の方が短くて演者が沖さん以外ハッキリしていないので使いやすかったか。

●ラガーとの会話
足音のくだりですが、ラガーの他の患者や看護婦の「当てっこ」をしている微笑ましいシーンが隠されていました。
これまでのスコッチのシーンの中ではかなりくだけた部類の印象があり、活字でも印象的です。
これも今更ですか、こうやってラガーとのやり取りを見ていると、もっと2人の共演が見たかった・・・・。

●ドックとロッキーが警察病院に来ていた目的
スコッチへのロッキーからの捜査報告時、なぜか白パトや警官・チンピラが警察病院から出てきて、ドックが井関を発見するというのが完成作の流れでしたが、ロッキーの報告にもあった通り、密造拳銃の乱売により暴力団の抗争が激化し負傷したチンピラを2人で病院へ担ぎ込んで、ロッキーはスコッチ病室へ、ドックはチンピラの相手をしていた(シーンカット)という流れでした。

●大川町の廃工場
確か廃工場から林への変更理由は、吐血シーンを綺麗に撮影したいという意図があったと昔聞いたことがあります。確かにその効果は絶大だったと個人的には思っています。
当時の記事の中でスコッチの病気は「肝硬変の設定」という記事がありますが、現在は台本(#491か#492)で肺に受けた古傷の悪化が一般的となっています。ただ、銃で撃たれた際に肝臓を傷つけ、それが完治したと思われていたところの病状悪化というのはありうるようです。


●臨終シーン
クライマックスは骨格はそのままに、臨終シーンは「・・・・花を・・・・」から「死にたくない・・・しに-------」の変更についてはおそらく沖さんのアドリブじゃないでしょうか。
また、完成作ラストは「黒猫前」シーンの挿入など改訂されています。


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