【3月16日 Xinhua News】中国上海市長寧区の新虹橋中心花園でこのほど、「中日友好 桜の植樹」イベントが開催され、中国と日本の人々100人近くが両国の友好を象徴する20本の桜を植え、夏の東京五輪と冬の北京五輪の円滑な開催を祈願した。

 イベントに参加した上海市人民対外友好協会の沙海林(Sha Hailin)会長は、両国の人々が互いに支え合い、夏冬両五輪を世界の人々が友情でつながる場にしたいと表明した。

 来年は中日国交正常化50周年を迎える。磯俣氏は、中日双方が過去を振り返り、未来に目を向け、「より良い次の50年に向けて準備をしていこう」と語った。

 上海日本商工クラブの中塚潤一郎理事長は「上海の新型コロナウイルス流行への対応は非常に迅速かつ徹底しており、上海の日本企業は安心してビジネスを進めることができた」と述べた。

 2009年から続く上海の「中日友好 桜の植樹」イベントは、上海市欧米同学会留日分会と上海日本商工クラブが共催している。(c)Xinhua News/AFPBB News

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 2プラス2安保会議で名指しで中国を敵国と指名した以上、「日中友好」の罠に嵌められてはいけない。

トランプ政権の中国敵視政策とポンぺオ前国務長官の「中国はジェノサイド国家」発言に世界中に北京オリンピック・ボイコットの機運が弾待ってきた。

北京オリンピックを何とか成功させたい中国は、強硬派のトランプ大統領から親中派のバイデン大統領に変わったことを契機に、日米両国に友好の秋波を送る魂胆だった。

ところがトランプ政権が対中国に敷いたレールは予脱線を許さないほど強固である。

バイデンが脱線して親中路線に向かおうものなら、米国国内の世論を敵に回すことになるし、クワッドや開かれたインド太平洋国家は勿論ユーロ各国の反発を買う。

2プラス2日米安保協議会や米中外交トップ会談が、藪蛇となり同じ価値観を持つ自由・民主主義国家にとって「中国は敵国」と言う中国包囲網を構築する皮肉な結果になった。

さらに、かつて七つの海に君臨した大英帝国が日英同盟構築の秋波をクワッドに送ってきた。

英国はインド太平洋への関与の手始めとして、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)への参加を決定した。

TPPは単なる経済協定ではなく、同じ価値を共有する同盟としての体裁を合わせ持っている特徴がある。

しかも、参加国11カ国のうち過半数の6カ国が英連邦加盟国である。そこに英国が参加することはTPPが英国を中心とした世界的な枠組みに発展することを意味する。

また、英国は近く、日本、米国、オーストラリア、インドが加盟する4カ国の枠組み、通称「クアッド」へ参加することを検討している。

インド太平洋を舞台とした日英米の3国同盟に発展する可能性

このような英国のインド太平洋地域への関与はこの地域に新しい世界秩序が誕生しつつあることを予感させる。

それは、太平洋の日米同盟と大西洋の米英同盟がインド太平洋で融合することによるものだ

つまり、新・日英同盟の誕生は結果として、インド太平洋を舞台とした日英米の3国同盟に発展する可能性を秘めている。

そうなれば、クアッドも日英米と豪印、つまり日英米プラス英連邦国家という構成になり、まさに英国がグローバル・ブリテン構想でめざしているものとなる。