「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

4回目の東日本大震災現地踏破(2日目)

2015-04-26 23:33:40 | 東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)
GW直前恒例の(?)一週間ほどをかけての東日本大震災現地踏破2日目。

といっても、今日は日曜日。
期せずして半ば観光モードとなったのだが、良き友人のおかげで大変充実した仕込みとなった。

昨日に引き続いてお世話になっているNEXCO東日本仙台支社のIさんが車を出してくれて、
こちらも昨日に引き続いての山元町職員Kさんと共に、石巻・万石浦方面へ。

海産物は総じて大好物としている「旅の坊主」なれど、残念ながら当地の「かき小屋」を訪れる機会には恵まれず。
「牡蠣はRのつく月に食べるもの」と聞いていたこともあり、
GW直前のこの時期では、今シーズンの営業は当然終わっているのだろうなぁ、と思っていた。

ところがさにあらず、であった。

Iさんに連れて行ってもらった「かき小屋渡波(わたのは)」の店主寺岡征己さんによれば、
秋はともかく、春・夏・冬は牡蠣の旬とのこと。

石巻と女川の間にある万石浦は牡蠣の名産地で(垂下式牡蠣養殖発祥の地でもあるのだそうな)、
10月末から翌年8月頃まで、この「かき小屋渡波」では万石浦産の1年モノをいただけるとのこと。
というので、3人してたらふく万石浦産の焼きガキ&雄勝湾産の生ガキをいただく。
大変美味でした&満腹になりました。

腹ごなしに、というには多少ハードなれど、その足でさらに、新装なった女川駅周辺を訪問、さらに石巻の日和山に登る。

女川駅周辺の復興イメージは、これは強烈であった。
コンパクトな、かつ、しっかりとした考え方の存在を感じられるような、
そのようなまちが出来上がりつつあった。
今まで上っ面しか見てこなかったことを深刻に反省……。

誰がこの種の「絵」を描いたのか。都市計画家は誰で、コンサルはどこなのか。
そのことをしっかり調べなくては&ぜひ話を聞かなくては、と思うような、
久しく感じたことのなかった感覚が出てきた。

(その理由を後で教えてもらって「あぁ、なるほどうそうだったのか!」と腑に落ちるところあり。)
(それについては、また改めて。)

石巻・日和山に登るのは何回目かだが、さだまさしの小説『風に立つライオン』を読んだからには、
ここに登ることが一つの「原点の確認」になりつつある。
小説の力、というもの、なのかもしれないが。

充実した6時間ほどの時間を過ごした後、お二方と別れてホテルに戻り、ネパールの状況等を確認。

現在進行形の緊急援助の段階で支援できる部分は、残念ながらほとんどない。
しかし、ここから先、復旧・復興へと展開していく中で、
ネパール・カトマンズと国際防災協力についてユニークな経験を持つ身として、
知恵を振り絞るべき何かしらがあるはず、と思っている。

その後、またいろいろと刺激的な時間はあったのだが、それについてはまた改めて。

防災&危機管理の世界における4月25日とは?!

2015-04-25 23:57:04 | 防災学
4月25日は、日本で防災・危機管理を語ろうというのであれば、
忘れてはならない出来事がおこった日である。

10年前の2005年4月25日、JR福知山線の塚口~尼崎駅間で列車が脱線、
107名がお亡くなりになった、いわゆるJR尼崎脱線事故が発生した。
(ちなみに明日4月26日は、1986年にチェルノブイリ原発が爆発した日。
チェルノブイリ原発事故&今日常磐道広野IC=南相馬IC間踏破した国道6号については、
明日書くつもりでいるので乞うご期待!。)

JR尼崎脱線事故については、いろいろと思うところがある。
たまたまこの事故があった日、「旅の某像」は某大手自動車会社の危機管理センターにいた。
某社の社員の方々は、異口同音に、「ウチの社ならば絶対にそんな育て方はしない!」と、
某JR西日本で当たり前に行われていた「日勤教育」なるものを批判的に評価していたことを思い出す。

GW直前の東日本大震災現地踏破初日は、
千葉・稲毛の実家を出て、東関道千葉北IC=大栄ICTの完成具合を横目で見つつ)=
東関道大栄IC=R51&R356(利根水郷ライン)=圏央道神崎IC=つくばJCT=
常磐道広野IC=「帰宅困難区域を縦断する」国道6号=常磐道南相馬IC=同山元IC、
山元IC下車後は、山元町内&名取市閖上周辺を見た後、仙台着となった。

極めて濃いぃ防災仲間2人と刺激に満ちた数時間を過ごす。
これはこれで極めて充実した時間だったのだが、ホテルに戻ってTVを点けて愕然。

国際防災協力の最初の機会をいただいたネパール・カトマンズ周辺で大規模な地震が起きたとは!

カトマンズで2ヶ月近くを過ごした経験を持つ者として、
M7.9?深さ15km?で発生した地震がどのくらいの破壊をもたらすか、
かなり具体的なイメージも持てているつもり。

まさか、今日4月25日がこういう日として終わろうとは……。
しかも、地震発生は現地時間の11時56分、日本時間の3時11分とは……。

東日本大震災4回目の現地踏破へ:明日は国道6号を走ろう!

2015-04-24 23:52:50 | 東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)
2012年から毎年、GW前の約一週間を東日本大震災の現地踏破に当てている。

例年であれば、一回り以上年上なれど同志的付き合いをさせていただいているMさんとの道中であるが、
体力的にきつかったということと、仕事が忙しいということもあり、また、
次は5年目でもよかろう、とのことで、Mさんは不参加、一人で車を転がすこととなる。

朝イチに大学に顔を出すなど仮寓のある富士で雑事の後、
愛車プラドで千葉・稲毛まで移動、午後イチにディーラーさんに車を入れることが出来た。
ちょうど定期点検の時期でもあり、長距離ドライブの前の点検ついでに、
ずっと気になっていたドライブレコーダーを、この機会に、と装着をお願いする。

過去3回、八戸あるいは久慈から、最長は千葉・旭まで、北から南へ抜けていた。
福島第一原発周辺は立ち入りが出来なかったので、国道6号も南下して行けるところまで行き、
Uターンの後大きく西へまわって中通りを南下、さらに東に浜通りへと、逆コの字を描いて動き、
今度は国道6号を南からアプローチして北上できるギリギリまで行き、Uターンして戻る、そんなパターンだった。

今年、国道6号が通行可能となり、常磐道もつながった。
とすれば、中通りでも見ていないものは幾つもあるが、やはり浜通りを行きたい、と思う。
何が出来る訳ではないが、道中の不気味さを体験することが明日の行動最大の目的。
ウエットと言われるだろうが、それが習い性となって久しく、今さら変えようとも思わない。
窓を開けない、換気もしない、停車もダメ車外に出るのもダメという空間を通るが、
どこかの歌詞ではないが、その時何かを感じるだろう、と思っている。

東日本大震災4回目の現地踏破へ:明日は国道6号を走ろう!

2015-04-24 23:52:50 | 東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)
2012年から毎年、GW前の約一週間を東日本大震災の現地踏破に当てている。

例年であれば、一回り以上年上なれど同志的付き合いをさせていただいているMさんとの道中であるが、
体力的にきつかったということと、仕事が忙しいということもあり、また、
次は5年目でもよかろう、とのことで、Mさんは不参加、一人で車を転がすこととなる。

朝イチに大学に顔を出すなど仮寓のある富士で雑事の後、
愛車プラドで千葉・稲毛まで移動、午後イチにディーラーさんに車を入れることが出来た。
ちょうど定期点検の時期でもあり、長距離ドライブの前の点検ついでに、
ずっと気になっていたドライブレコーダーを、この機会に、と装着をお願いする。

過去3回、八戸あるいは久慈から、最長は千葉・旭まで、北から南へ抜けていた。
福島第一原発周辺は立ち入りが出来なかったので、国道6号も南下して行けるところまで行き、
Uターンの後大きく西へまわって中通りを南下、さらに東に浜通りへと、逆コの字を描いて動き、
今度は国道6号を南からアプローチして北上できるギリギリまで行き、Uターンして戻る、そんなパターンだった。

今年、国道6号が通行可能となり、常磐道もつながった。
とすれば、中通りでも見ていないものは幾つもあるが、やはり浜通りを行きたい、と思う。
何が出来る訳ではないが、道中の不気味さを体験することが明日の行動最大の目的。
ウエットと言われるだろうが、それが習い性となって久しく、今さら変えようとも思わない。
窓を開けない、換気もしない、停車もダメ車外に出るのもダメという空間を通るが、
どこかの歌詞ではないが、その時何かを感じるだろう、と思っている。

拡大小村ゼミ出陣式

2015-04-23 23:58:12 | 小村ゼミ
毎週木曜日はゼミの日。

4限には富士市防災危機管理課の4人の方にもご出席いただき、
5月16日(土)からスタートする富士市DIGセミナーについての説明。

新年度事業としてスタートさせる、毎月第3土曜日に富士市内で行うDIGセミナーには、
「出前講座に出席して冷汗をかけ」をテーマとしている小村ゼミゆえ、
ゼミ生にもしっかり出席してもらい、対人コミュニケーション能力を鍛えると共に、
しっかりとした「地域防災の物語」を物語れるようになってもらいたい、と思っている。

残念ながら、1、2年生の時、まともに活動をしてこなかった3年生もいるようで、
初めのうちはついていくのが精一杯かもしれない。
下級生にも開放しているゼミゆえ、1年生1人、2年生4人も参加している。
下級生の勢いに煽られるというのも、良い刺激(発奮材料)となるのでは?と思っている。

少し早めに切り上げて、そのまま恒例の(?)ゼミ出陣式へ。
4年生4人、3年生6人、2年生5人、1年生1人というメンバー。
お好み焼き+もんじゃ焼き+ソフトドリンクで2時間半、いろいろと議論する。

「先輩に学び後輩を育てる」ということ、言うのは簡単だが、実行することは本当に難しい。
しかも、上級生(やOB)がその気になってくれないと、かつ、教える中身がないと、
後輩の育てようもない。

中身のない一般論・抽象論では納得できない訳で、また納得してもらっては困る訳で、
「真実は細部に宿る」ならば、個別具体的なところまで噛み砕いて説明してくれるような、
そのような上級生でないと困るところだが、
有り難いことに、今の4年生とは1年生のうちからいろいろと付き合いを重ねてきて、
どこに出しても恥ずかしくないレベルに育ってきている。
彼ら新生小村ゼミ3期生にがんばってもらい、
そして彼らの背中を見つつ、下級生が育って行ってくれれば、と思う。

ゼミ担任が東北を踏破している最中も、自主運営のゼミをやってくれるということになった。
ゼミ担任のいない場ゆえ、思い切って先輩にも質問出来るだろう。
多分、ゼミ担任に代わって上級生が、いろいろな思いを語ってくれるだろう。
そんな段取りも出来た前期出陣式であった。

前期も本格始動となり、大学人としての話題ばかりが多くなってしまいました。
明日以降は現場の話を出来ると思います。
というので、少しは雰囲気の変わるであろう拙ブログ、
引き続きご愛顧いただければ幸いです。