「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

GWの東日本大震災現地調査に向けて

2015-04-03 23:52:47 | 日常の一コマ
2011年3月11日の東日本大震災を海外で知った者、
その後半年現地に入れなかった者として
2012年以降、4月末から5月初旬にかけての数日を、被災3県+αを、
車で踏破することを己に課している。

過去3年間、一緒に動いていたMさんが今年は参加出来ないとのことで、
基本は一人で、ということになるのかもしれないが、
その分、知り合いを訪ね、確認してみたいところを確認し、
思いにふけりたい場所で思いにふける……、と、気ままな一週間になると思っている。

現地を訪問するだけでなく、そこで過ごしている方々と話をしなくては、
復旧から復興への過程はわからない、ということは、百も承知。
というので、なるべく多くの人と会って話をする、というのは当然のこととして、
同時に、この場所・この地形であれば、どういう事態が起きたのだろうか、
この場所で安全に過ごすということはどういうことなのか、そのことについても、
しっかりと考えてみたい、と思っている。

災害多発列島の日本ではあるが、細かく見てみれば、
比較的安全な場所と、比較的危険度の高い場所は、
極論を言えば数m数十mの差で隣接している。
そのミクロな安全と危険を見抜く目をどうやって身につけさせることが出来るのか。
明治三陸津波や昭和三陸津波の時代ではなく、当たり前に軽トラ・軽ッ箱がある時代。
意識して、政策的に職住分離を追求していけば、理屈の上では可能となる。
それを、どのようにしていけば、実際の社会の中で可能となるのか。
いわば、そのための問題意識を自分の中で高めていくための儀式、のような、
北から南への踏破、ということになる。

3月初旬、常磐道が全線開通した分、時間的にかなり余裕が出来るようになった。
というので、今年は富士から往復とも常磐道を通り、盛岡経由で現地入りすることにするか、
あるいは、思い切って南からのアプローチとするか、
その辺りを考え始めたところ。

定点観測とまではいかないが、何箇所か、しっかりと心に焼き付けておきたい場所がある。
「だから何か?」と言われても、大したものが出て来る訳ではないが、それでも、
現地に通うことは当たり前にやらなくては、とは思っている。

明日土曜日は、まだ入学式を迎えてはいないのだが、
新入生との顔合わせの時間が予定されている。
筆記試験を通らずに本学が受け入れた(受け入れてしまっている)何人かには、
準備段階教育のプログラムの時間をもらい、かなり手加減しつつ「ガツン!」と言っているのだが、
そのことの意味を多少なりとも受け止めていてくれた新入生がいるならば嬉しいのだが、
それは期待薄、か?

ともあれ、新学期に向けての気分も盛り立てていななくては、という4月初旬である。