<山川町・忌部山>
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「忌部」(いんべ)とは、
古代よりヤマト王権の宮廷祭祀、
祭具製作、宮殿造営を掌った名門氏族であった。
「忌部」は穢れを忌む集団という意味。
「忌」は慎みをもって神事で穢れを取り去り、
身を清めることをいう。
【参考サイト】
忌部文化研究所
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現代では、葬儀の際などに使われる
「忌む」という言葉ですが、
外宮の忌火屋殿の名称からもわかるように、
本来は身を清めて慎むという意味があります。
つまり、忌部氏は「穢れを忌み清める集団」であり、
祭祀に関わる人々を指し示した言葉なのですね。
同時に、「忌む」には「不吉なものを避ける」
という比喩が含まれているのも確かでして、
彼らがあえて忌部と名乗った背景には、
少々複雑な経緯が見え隠れします。
いずれにせよ、一族が忌部氏になった時点で、
「世間から身を隠すこと」が決められたのでしょう。