<東祖谷名頃・かかしの里>
ひと口に「古代イスラエル」
「失われた十支族」と申しましても、
彼らのすべてを一緒くたにして語るのは、
少々無理があるような気がします。
数千年前、イスラエルを出発した人々が、
様々な部族と姻戚関係を結びながら、
長い時間をかけて日本へと到着したように、
「生まれた時代」「来日した時期」等は
バラバラであり、また彼らのすべてが、
最後まで同じ志を持ち、同じ目的に向かって、
協力し合っていたわけではないのでしょう。
ちなみに、剣山周辺で聞かれる
古代ユダヤの痕跡のほとんどは、
「イザヤ」という預言者に関わる伝承です。
イザヤが表舞台に現れるのは、
モーゼの出現よりさらに数百年後のこと。
イザヤの到着時にはすでに、日本人と同化し、
「国津神」となっていたユダヤ人もいたはずです。
いずれにせよ、日本人=国津神、
ユダヤ人=天津神といった、
単純な図式には収められないのが、
古代の日本という国なのかもしれません。