たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

警蹕

2015-03-24 13:39:36 | 神社について

<風宮 かぜのみや>

 

神社の祭典の中で、

お社の扉の開閉をしたり、

御神体をお運びしたり、

神様をお呼びしたりする際に、

「おー」という母音を長く発声します。

これを警蹕(けいひつ)といい、

警蹕が発声されている間は、

神職も参列者も頭を下げて敬礼するのが、

神道の祭典における習わしです。

 

警蹕の「警」は警戒する、

「蹕」は行く人を止めるという意味を持ち、

神霊や天皇などの貴人に対し、

人々が不敬な行為をしないよう、

畏みと警戒を促す先払いとしての役目があるそう。

遷御の儀はもちろん、

他の式年遷宮のお祭りにおいても、

参進の列が通り過ぎるときなどに、

おーという警蹕をよく耳にしました。

 

なぜ警蹕に「お」という音を

用いるのかはわかりませんが、

やはり日本語の秘儀である

「母音」を長く伸ばすことで、

祓いの効果が高まり、

神様が寄り代に宿りやすくなるのでしょう。

神道の儀式を見ておりますと、

私たちが普段接している日本の文化や伝統が、

いかに神様との親和性が深いかに気づきます。