<高河原神社 たかがわらじんじゃ>
日本書紀の中で、月夜見尊(月読命)は、
天照大御神に命じられ、
葦原中国(あしはらのなかつくに)
にいる保食神(うけもちのかみ)
という神に会いに行きます。
しかしツキヨミは、保食神のもてなしが気に入らず、
保食神を「汚らわしい」と罵り殺してしまいました。
* ちなみに古事記では、
スサノウと大気都比売神(おほげつひめ)
の話として伝わります
外宮別宮の月夜見宮の神域内にある、
「高河原神社(たかがわらじんじゃ)」という末社は、
もともと農耕や食物に関する神様を祀っていました。
そして、内宮別宮である月読宮の神域内にも、
「葭原神社(あしはらじんじゃ)」という末社があり、
食物に関連する神様をお祀りしています。
どちらも、ツキヨミ(殺したほう)と食物神(殺されたほう)が、
同じ神域の中に鎮座する、 という形式を取っていますね。
これはある意味「鎮めの型」であり、
さらに外宮の月夜見宮には、
民間信仰の稲荷社も残されています。
ツキヨミという謎の神様が祀られる場所は、
闇の世界との関わりも深いのです。