<風宮 かぜのみや>
東日本大震災という未曽有の災害を思い出すとき、
私の頭の中に浮かぶのは、
伊勢神宮・外宮の風宮の存在です。
2011年3月11日当日の風宮は、
さほど強い風が吹いていたわけではないにも関わらず、
周囲の木々は、ザワザワと不思議(不気味)な音を立て、
お社の上空には、まるで異空間へとつながるかのように、
天に向かってぽっかりと空間が開いておりました。
* あくまでもイメージです
隣にいた友人(常識的な一般人)も、
同様の感想を持っていたようで、
後日風宮の話題になったとき、
「日本に災難が迫ると、風宮の神様が先祓いに向かう」
という話の信ぴょう性を確認し合った次第。
風宮を参拝してから約3時間後、
伊勢の地に津波警報が鳴り響きました。
今週末、伊勢神宮の遷宮諸祭の最後に、
風宮の遷御の儀が執り行われます。
東日本大震災から4年目の節目の時期に、
風宮の神様が新たなお社へと御移りになられるのも、
偶然のひと言では片づけられない、
深い意図が潜んでいるかのようです。
風宮の状況というのはまさに、
日本の行く末を暗示しているのでしょう。