<御塩浜 みしおはま>
大祓詞に登場する祓いの神の一柱、
瀬織津比売(せおりつひめ)が受け持つのは、
その名の通り水や川に関連する場所です。
大祓詞では、私たちの災厄を受け取った後、
その罪穢れを海の方へと流すと記されており、
瀬織津比売が祀られているのも、
川や水辺の近くが多いよう。
川と海が合流する場所というのは、
古くから「気が集まる」といわれ、
伊勢神宮のご神事で使われる御塩も、
五十鈴川が伊勢湾へと注ぐ
汽水域(きすいいき)の水から作られます。
* 実際に汽水域で精製される塩は、
人体によい成分が含まれているとか…
瀬織津比売は「山と海の間」で、
この世とあの世とを行き来しながら、
人間の営みを見守っているのでしょう。