歴史学者の磯田道史氏は、解り易い語り口なので私もファンのひとりです。
以下に、磯田道史氏の著書『感染症の日本史』(写真)を紹介します。
神社の境内には、必ず「手水舎(てみずや・ちょうずや)」がある。
拝礼の前には手を洗い、口をすすいで身を清める場所のことだ。
神道には、「禊(みそぎ)」と云う水浴行為があり隣町、木古内町の禊祭りが有名です。
1月13日真冬に冷水を浴び、自らの罪や穢(けがれ)を落とし、不浄を取り祓らいます。
夏6月30日には「夏越の祓(なごしのはらえ)」という神事がある。
一年の半分にあたる6月晦日、半年分の罪けがれを落とし、健康と厄除けを祈願し、茅の輪(ちのわ)という萱(かや)やワラでつくった大きな輪をくぐる神事です。
昔話で須佐之男命(スサノオノミコト)が旅の途中で宿を借りた。
それが備後国(広島県のあたり)の蘇民将来(そみんしょうらい)の家だった。
蘇民将来は、貧しいにも関わらず喜んで須佐之男命をもてなした。
数年後、再び蘇民将来のもとを訪れた須佐之男命は、「疫病を逃れるために、茅の輪を腰につけなさい」と教えたと。教えを守った蘇民将来は疫病をのがれました。
その後は、茅の輪くぐりが神事になったと云い、茅の輪をくぐるときに祝詞を唱えるが、その時、蘇民将来の子孫だと言えば、難を逃れられるとされます。
神社の鳥居は、外と内を分けるためにあります。
神域と人間が住む俗界を分ける結界で、神聖なものと不浄なものを分けるとの考え方。
一般家庭では、家で靴を脱ぎ、家のなかと外を分ける習慣にもつながっているようです。
手洗いやウガイも、神道では昔から行われてきたものです。
靴を脱いで家に上がるのは、外の不浄なもの(疫病なども)を家の中に入れない極めて合理的で衛生的な考え方だ。
古来より日本人は、そのような衛生観念を受け継いできた。
古来の知恵を生かし、このコロナ禍の国難を乗り切ろうと磯田氏は結んでいます。
日本の伝統的な文化である神事は、宗教でなく生き方を示しているのだと私は思います。
「#ファース工法」「#空気サラサラ」「#ファースの家」「#福地建装」