「社会調査のウソ」 谷岡一郎著

新聞社やテレビ局は内閣の支持率、靖国神社参拝の可否など、ことあるごとにアンケートを実施しています。
また、それ以外でも独自に実施されたアンケートの結果が活字や電波で報じられることもあります。
本書は「社会調査」の過半数はゴミと切って捨てます。

導入部分ではこんなアンケートを紹介しています。
カーター、レーガン、ニクソン、フォードというアメリカの元大統領4人を並べて人気投票をします。
結果はカーターの圧勝でしたが、非常に単純な仕掛けがあり、最初からカーターが勝つのはわかっていたと言います。
仕掛けとは、カーターだけが民主党で残りの3人は共和党なので、民主党支持者の選択肢はカーターだけになるため、カーターに入れざるを得ない。つまり、カーターを勝たせるための恣意的なアンケート調査だというわけです。

このような、実際に行われ、新聞紙面に掲載されたアンケートに対する問題点やまやかしを指摘するような内容が次から次へと続きます。

手軽に読めて面白い内容なので、お薦めしたい一冊です。
★★★☆☆