迷走していた「たんなさん」のつぶやき

※個人の感想です・・・

裁判を傍聴してきました(その3)

2008年03月31日 | 社会
最後の裁判は有印私文書偽造ほかの罪状で、判決です。

開廷時刻の5分前に裁判官が登場し、起立、一礼。
あれれ、被告人はまだいないんですけど・・・・、いきなり始めちゃうんですね。
被告人なしで始めるとは思いもしませんでした。
定刻になって被告人到着。
いきなり判決です。
被告人を懲役6年に処する。

よく通る声の裁判長が理由を朗読します。
親の土地を勝手に担保として、7千万円を借金。
それ以外にも書類を偽造し、親を勝手に保証人にして、金融機関から3億円を借りようとしたそうです。
被告人はそれまでにも事業資金などを親から3億円も出してもらっていたと聞いて、二度びっくり。
ダメじゃん、こいつ。
諸般だというけれど親に見捨てられたのか、家族も判決を聞きに来ていない。

裁判のクライマックスはここから。
判決理由を読み終えた裁判長はやや声を低くし、事件を振り返りながら『あなたの家庭は裕福で被告人を甘やかしてしまったという家庭環境にも問題はあるけれど、自分の犯した行為を反省して欲しい』被告人を諭しました。
こんなにいい裁判なのに、最初から最後まで傍聴したのは私達だけ。

いやー、いい裁判長だったよねー、と思ったので、帰りがけに開廷表で裁判長の名前をチェックしようとしたところ、書いていませんでした。
受付の人にも聞きましたが、法廷に行かないとわからないとのこと。
残念でした。
東京高裁510法廷の裁判長、いい声だし、被告人を諭したりとこれぞ裁判長ですね。
感動しました。

最後に、傍聴には大学のサークルで傍聴に来ている若者が20人くらいいました。
裁判員制度が始まるからとか言ってたかな。
実は私、法学部を出ているのですが、在学中裁判を傍聴したことは一度もありませんでした。
彼らとは志が違ったから今の私が・・・。

時間があったら、ぜひ一度出かけてみてください。
なにか得るものがありますよ。