まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

冬来たりなば・・・

2017年01月15日 | 日記

冬枯れたメタセコイアの枝が
北風を受けてヒューヒュー音を立てていました。
東京も氷点下2度。
夜になるとさらに気温が下がって
まるで冷蔵庫の中にでも放り込まれたようで
泣きそうになってしまいました。

そんな寒い日でも梅が咲き
コブシの蕾がほころび昨日は菜の花も見かけました。
春は静かに胎動し始めているんですねえ。

   冬来たりなば春遠からじ

言わずと知れた イギリスの詩人Shelley の詩の一行です。
日本人がお気に入りフレーズですね。
みごとなな漢文調の翻訳から
出所は中国か日本の古典だとばかり思い込んでいました。

 “If Winter comes, can Spring be far behind?”

原文は疑問文になっているんですねえ。
直訳すると・・・
もし冬が来るなら春が遥か遠くなどあり得ようか?
みたいな感じでしょうか。
疑問文は疑問文でも答えを要求しない疑問文と言うか
遠からじの「じ」は推量の否定で
「そんなことはないであろう」という意味です。
これを春遠からじと言いきっていますから
まさに名訳ですねえ。
「つらい冬を耐えればやがて春が来る、頑張りなさい」
と一般的には理解されていますが
Shelley のこの詩を読んでもそんな意味はどこにもありません。
ひょっとしてそれも訳者の想像なのでしょうか。
この名文は誰の訳なのか・・・
ぜひ知りたいです。

それにしても春が待ち遠しいですねえ。