まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

サヨナラだけが人生だ。

2017年01月09日 | 日記

今日は「成人の日」である。
今年、めでたく成人となった諸君たちに
祝意の酒を贈りたいと思う。
成人がめでたいかどうかはわからないけれど・・・

さあ、グイと飲み干してくれ。
二十歳の日をともに祝おうではないか。
ついでに諸君たちに井伏鱒二の詩を贈りたいと思う。

  この杯を受けてくれ どうぞなみなみ注がせておくれ

  花に嵐のたとえもあるぞ 「サヨナラ」だけが人生だ

これは于武陵という人の漢詩を
作家の伏鱒二が独自の日本語に訳したものだが
心に響く素晴らしい詩だと思う。
「さよならだけが人生だ」は永遠の真実かも知れない。
人生には花も咲けば嵐の日もある。
うれしい出会いもあれば悲しい別れもある。
この世は「会者定離」の繰り返しで
出会ったものやがては必ず別れる運命にある。
その「無常感」に耐えることが
人間を成長させ人生を豊かにするのではないかと
オジサンは思うのである。

オジサンの二十歳は40年以上も前のことだ。
残念ながら成人式には出ていない。
いろいろと思うところがあって大学を中退したのが二十歳の冬。
人生に思い悩んでとても成人式どころではなかった。
いわば人生の出だしで
早々と大学に「サヨナラ」してしまった訳である。
そのことへの後悔は微塵もなくて
むしろ学歴を捨てたことで人生は豊かになったと思う。
多少の負け惜しみはあるが・・・(笑)
その後も引っ越しでいろいろな街にサヨナラし
いろいろな人との出会いと別れを重ね
離婚という人生最大の「サヨナラ」も体験したのだが
少なくとも自分が選んだ人生に後悔はない。
諸君も泣きたくなるようなサヨナラを何度も体験し
どうか人間として成長して欲しい。
くれぐれも言っておくが
きれいなオベベを着て成人式に出席して
バカな友だちと酒を飲んでバカ騒ぎをするような
恥ずかしいマネだけはしないでくれ。