令和7年2月26日(水)
先日、川崎市内を車で走っていると、救急車と消防車が1台、立て続けにサイレンを鳴らして走っているのを見かけました。即座に思い浮かべたのは、火災が発生し負傷者も出ているのではとの思いでした。
それ以外の場所でも、例えば高速道路の交通事故現場でもこの組み合わせの出動姿を見かけることがあります。消防車には「RESCUE」と書かれており、火事現場だけでなく、事故現場などでも専用の救急機材などを載せているので多用途の使われ方がされているのだと思い込んでいました。
最近、PA連携という言葉を知りました。地元富士市消防署のホームページで紹介している内容では、「P」は消防車(Pumper)、「A」は救急車(Ambulance)のことで、PA連携とは、救急現場における消防隊等の連携による救護、救出及び救急活動の総称を言います。
多様化していく救急需要に対応し傷病者の救命率向上を図るため、消防隊が救急隊と連携して傷病者に適切で効果的な救急処置を施し、より迅速な救急搬送を行うことを目的としています。
どのような場面で連携するのかと言えば、
●建物の上層階や階段・通路などが狭い場所で、傷病者の搬送に支援が必要な場合
●商店街や祭、駅など大勢の人が集まり救急活動、傷病者の搬送に支障が生じる恐れのある場合
●高速道路、国道等の通行量の多い道路上で傷病者や救急隊の安全を確保する必要がある場合
●傷害事件等で傷病者や救急隊を保護する必要がある場合
●近くの救急車が他の救急事案に出動中で救急車の現場到着が遅れると予想され、すぐに傷病者の救出や救護が必要である場合
●上記以外で通報内容からPA連携の必要があると認めた場合
などを想定しています。
他の資料では、生命に危機が迫っている人に救急救命士が行う「救急救命処置」をサポートする。そのために、消防車にはAEDや応急手当てに必要な資機材が積載されていることや、消防隊員にも救急隊と同じ資格を持った隊員が乗車していることもあるようです。
私のように、PA連携をまだ知らない市民もいることを前提に、「『救急車を呼んだのに消防車が来た』というように驚かれるかもしれませんが、傷病者に適切で効果的な救急処置を施し、より迅速な救急搬送を行うことを目的としていますのでご理解をお願いします。」という注釈がついていました。
このところ、救急車の利用について様々な問題が生じています。呼ぶ必要がないのにタクシー代わりに使って問題になったなどとの報道もありました。消防車はあくまでも救急車のサポートと考えます。限られた救急車の適切な利用につても考えていかねばなりません。
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