令和元年5月17日(金)
静岡県が誇る先端農業研究施設、沼津市の旧東海大学海洋学部跡地に設置された「AOI-PARC」を市内の女性団体とともに視察しました。
(視察した女性団体の皆様とともに)
(旧東海大学海洋学部跡を活用、リノベーションした施設)
「AOI-PARC」とは、“アオイパーク”と読んでいますが、(Agri Open Innovation Practical and Applied Research Center)の略で、農・食・健を総合した科学技術・産業において産学官金・農商工連携のオープンイノベーションにより、新しい価値を創造する拠点と定義し、ここでの取り組みにより新たな価値を発信し、世界の健康寿命の延伸と幸せの増深に貢献するとしています。「増深」とは一般的に使わない表現ですが、読んで字の如しです。
(AOIプロジェクトの概要)
AOI-PARCは、県が取り組む「AOIプロジェクト」の中核を担う研究施設で、プロジェクトの目的は、最先端科学研究の成果を、事業化を目指す企業とマッチングさせ、新たな価値を創造し、経済の活性化につなげることを担っています。
視察では、最初に担当者から三つの説明を受けました。「AOIプロジェクト」とは、世界の健康寿命を伸ばす地方創生の取り組み。「AOI-PARC」とは、研究開発とビジネス展開支援の拠点。「AOIフォーラム」とは、研究開発を地域の経済に広げる仕組み。という内容です。
地方創生という言葉で象徴するように、農業分野での静岡県が持つ強みを生かし、また、課題を克服し、新たな産業化にもつなげることが大きな目的です。本県農業は、豊富な農産品を生産しているものの、担い手不足が深刻化しています。仕事環境の厳しさや利益確保がその大きな原因ですが、これまで培った個人レベルでの技術も簡単には継承できません。これらをAIやITC、光技術などの最先端技術を駆使し、効率化や生産性向上などで、担い手の確保の実現が期待できます。「キツイ」「汚い」「カッコ悪い」「稼げない」から、「軽労化」「クリーン」「スマート」「稼げる」への転換を目指しています。
新たなビジネス展開では、先端農業の実現では、様々なアイデアと技術が求められ、それによるビジネスが展開できます。食は健康に結びつくものですから、特定の栄養素を多く含む、安定した農産物の育成などは、それに適した人工的な環境の実現が必要であり、どのような環境が適しているかの研究や、その環境をつくる施設製造などのビジネスが生まれてくるはずです。
滞在時間は1時間強でしたが、大変短くも感じた貴重な時を過ごすことができました。同行された女性団体からも、この取り組みに期待する意見や質問が聞かれ、国内でも類を見ない取り組みに大きな期待を寄せていました。
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