GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

ATR72

2012-02-29 20:12:39 | 交通

ベトナム中部高原のバンメトートに行く機会がありました。4・5年前にはサイゴンからバスで10時間ほど掛けて行ったことがあり、今回は2度目になります。ベトナム航空での日帰りだったので現地での滞在時間も短く、旅行者気分に浸ることもできず仕舞い。

メコンエアーの便だと飛行時間は30分程度のようですが、VN航空はプロペラ機のATR72のため1時間ほどになります。久しぶりに航空機にタラップで乗り降りし、空港内の敷地を歩きました。

ベトナムの地方空港は建物が古くて安っぽいというイメージを強く持っていましたが、時代の変化と言うべきなのか、バンメトート空港は建物がリニューアルされていて随分と違った印象を受けました。



航空機の機体が小さいだけあって空港内は混雑することもなく、売店もコーヒーを売っている程度です。ロブスターの他にモカ、アラビカ、Chonと表示された豆が並べられ、勧められるままに匂いを嗅ぐと確かに良い香り。ここでの栽培は殆どがロブスターなのでは?と思いつつも奮発して1kg600,000ドン(2,300円)のアラビカを買ってしまいました。



機内でウトウトすろとあっという間の一時間です。それでも上空から見る景色は驚くものがありました。たぶん緑色の木々はゴムかコーヒーなのでしょう。溜池が見えると水田も美しく広がっていました。洗濯板のような地形が何故続いているのかも不思議です。たぶんカンボジアでは見られないバンメトートならではの地形のようです。


アボガド・ジュース

2012-02-27 23:23:53 | 生活

プノンペンからバスに乗り人混みのサイゴンに来ています。
日頃は、サイゴンに行ったら誰に会おう、とか何を買おうなどと思ってはいるのですが、いざその時が来るとそんな思いは何処へやら。

とりあえず、今回最初に立ち寄ったのは通り掛かったジュース屋。プノンペンでも日が暮れるとモニボン通りの歩道に幾つものジュースを売る店が出るのですが、大抵はミックス・ジュースで果物単品をミキサーに掛けて頂戴というリクエストには応えてくれません。砂糖抜きとかコンデンスミルクの増減量とかは可です。

言葉が通じないからかも知れませんが。

ベトナムのジュース屋も朝や昼よりは夜に店を開ける方が多いので、店を見た瞬間「ラッキー」と思い、値段も確認せずに注文してしまいました。久しぶりのアボガド・ジュース(Sinh tố bơ)です。

煙草も密輸HEROを止めてCRAVEN"A"に換えました。要するに胃や肺(か気管支)の調子が良くないので多少ヘルシーと思われることを選択したわけです。

アボガド・ジュースは一杯15,000ドン(58円)でプノンペンでも3,000リエルほどで変わりません。

道端ではマンゴーなど季節の果物が売られています。15,000ドン/1kgなどと書かれていました。たぶんプノンペンより安いのでは。



コンポンチャムの縫製工場でも争議

2012-02-26 00:34:44 | 社会

コンポンチャムの縫製労働者は抗議行動の4日目、約2,000名が国道7号線を一時的に閉鎖した後、工場の窓ガラスを投石で粉々に打ち砕くなど手が付けられなくなった。

労働者たちは、国道を午前9時に約10分間閉鎖した後、コンポンチャム州コンポンシアム地区マンハッタン工業団地のメドテクス(カンボジア)工場前に10時30分集結し、石を投げ始めた。

約90分後、会社が労働者代表と話し合いに応じることに同意した後で労働者がポスト紙に語った。

勤続10年以上になるChan Nary(36才)が言うには、中国人スタッフが建物から彼らに向かって怒鳴り、怒った労働者が石を拾いそのスタッフに投げつけた。

一人の警官が頭部に軽い傷を負った。

投石が窓を砕き、そして重々しい警察官の存在は、今週スバイリエン州バベット町の工場で起きた乱射事件のシーンの影を帯びていた。

しかし、警察と軍警察400名が展開したにも拘わらず、彼らは抗議行動に立ち向かうことを拒否した。

彼らは銃や電気警棒、楯を持っていなかった、と何人かが記者に語った。



匿名で語った一人の警官は、彼らの上司は「バベット町の事件のように労働者を危険にさらすような武器や警棒の使用をしないように指示した」と明らかにした。

月曜日、Kaowayスポーツ社の工場で6,000名の強固な抵抗が展開される中で、目撃者によればカーキ色の警官の制服を着た人間に三人が撃たれた。

当局は加害者を特定したと発表したが、逮捕については伝えられていない。

コンポンチャムの労働者は昨日、12項の要求実現のために抵抗を続けた。

月曜日には会社に対して複数の仲裁委員会が裁定した5つの要求を受け入れるように促した。

労働組合、労働省当局及び会社の交渉で、会社側は仲裁委員会の裁定した2つの要求とリストの3番目にある労働者の不満について同意した、と労働組合の代表は火曜日、ポスト紙に語った。

労働者側は昨日、交渉を継続するため仕事に戻るようとの仲裁委員会の水曜日の要求を無視した。

労働組合代表、労働省当局、州軍事警察、地方当局と会社オーナー(電話で参加)の話し合いで、会社は予告なしに解雇された労働者には48時間以内に、労働契約の終結した労働者には10日以内に賃金とその他給付額の残金を支払うことに同意した。

工場の事務管理副責任者Sam Seyhaは、労働者たちは会社の要求を満たすために月曜日は工場に戻るべきだと述べた。

「労働者は誤って会社の財産を破壊した」とし、損害に対して訴訟を起こすかどうかはオーナーが決断するだろう、と言った。
「工場のオーナーはとても恐れていたため交渉には敢えて参加せず、電話で対応した」

労働省紛争解決局のKhiev Savuth副局長は、労働組合や労働者との交渉は来週も継続されるだろう、と語った。

http://www.phnompenhpost.com/index.php/2012022454711/National-news/workers-attack-factory.html
-----------------------------------------------------------------

カンボジアの労働法をまだ読んだことはありませんし、争議の全容もこの記事だけでは分かりません。しかし、記事には「予告なしの解雇」が行われたとあり、ベトナムの労働法と比べると労働者の身分についてはかなり労働者側に不利なものとしてあるように感じられます。ベトナムの労働法では労働契約が期限付きであっても期間終了前1か月に会社が継続しない旨伝え、労働者との合意がなければ自動更新される、という内容だったと記憶します。


カンボジアへのゴム投資急増

2012-02-25 07:52:47 | 農業・食品

世界的な需要増加によってカンボジアのゴムプランテーションへの投資は2011年は前年比255%増大した。

CDC(カンボジア開発会議)の資料によるとこの分野の昨年のカンボジアへの投資は、20件6億7,500万ドルの新プロジェクトとなっている。2010年は9件、1億9,000万ドルだった。

カンボジアは東南アジアにおける最後のゴム植林地の一つである。

主要な投資は増大したアジア諸国からであり、世界的なゴム需要増大、とりわけタイや工業の需要増によるものである。

「投資家は、安定した市場を持っていない他の農産物よりもゴム生産の方が高い利益をもたらす可能性を見ているからだと私は思う」と, カンボジア・ゴム総局のLy Phalla局長は語った。

2011年のゴム投資政府の2015年栽培目標を約6万ヘクタール上回った、とカンボジア・ゴム協会のMak Kim Hong会長は述べている。
政府は2015年に15万ヘクタールのゴムプランテーションを目標としていた。昨年それは既に21万ヘクタールになった。

商業省の資料によると昨年のゴム輸出は、46,727トン、2億90万ドルで、2010年の30,040トン、8,680万ドルから急増している。

主要な投資はベトナム、中国、韓国、マレーシアからである、とMak Kim Hong会長は明らかにした。

約50%のプランテーションはモンドルキリ、ラタナキリ、コンポントム、クラチェ州にある国有地の土地使用権である。

カンボジアのゴム・プランテーションは、これまでも繰り返し立ち退き抗争と環境破壊非難の中心となって来た。

コンポンチャムでは11月にゴム企業が土地使用権を認可されて3,000名以上の村民が立ち退きに直面した。

住民らは立ち退き補償額として一家族につき600ドルの提示を受けた。

http://www.phnompenhpost.com/index.php/2012022254647/Business/rubber-investments-in-kingdom-jump-255.html



プノンペン・ポストに掲載された「ゴムの種を集めるプランテーション労働者」の写真。

ベトナムでも国内のゴム栽培面積は昨年、11.4%増の83.4万ヘクタールとなりましたが、ゴム会社の投資の重点はカンボジアとラオスに移行しているようです。

タイ軍兵士国境近くで二人を射殺

2012-02-24 00:55:35 | 社会

カンボジア当局と人権団体は昨日、日曜日に不法伐採のためにタイ国境を越えた2人のカンボジア人の射殺を非難した。

タイは昨日、バッタンバンの国境から4kmの地点でタイ兵士によって射殺された二人の遺体を送還した、と警察は明らかにした。

二人はカンボジア軍の兵士だったとの昨日のローカル・レポートにもかかわらず、サムロット地区警察のNguon Muthチーフは、犠牲者は市民のChhorn Vannak(18才) and Lon Puth (19才)であると身元を確定した。

「死亡したのは市民であり、カンボジア兵士ではない」と語っている。

Chhorn Vannak とLon Puthは、サムロット地区のサムロット村から木の伐採のために、少なくとも18名のグループで国境を越えた、とNguon Muthチーフは言う。

「われわれは二人が射殺されたことは今朝遺体が送還されるまで知らされてなかった」と語り、犠牲者の遺体は家族に届けられており仏式の葬儀が行われることになる、とのこと。

バッタンバン州郡警察のEm Dara副司令官は、二人は日曜日の正午頃撃たれた、と述べた。
「タイは遺体を4個のAK-47ライフルの銃弾薬莢と共に送還し、伐採者が先に発砲した可能性を主張している」「こんなことは認められない。タイ兵士はいつもカンボジア市民に罪を着せる」

しかし、バッタンバン州知事But Sie Sothongは、報告は伐採者が最初に発砲したという見解を示している、と語った。
「わらわれの市民が先に発砲し、そして身を守るために彼らが後から発砲した。しかし、このような発砲と殺人はどのような法律の下でも受け入れられない」

人権グループLicadhoの州調査員Heng Say Hongは、「タイの軍隊は射殺するのではなく、彼らを逮捕すべきだった」とコメントした。

州軍警察によれば、伐採者8名が行方不明である。
カンボジア・タイ国境リレーション・オフィスのDy Phen少将は、両国の当局は行方不明者を捜索する、と語っている。

http://www.phnompenhpost.com/index.php/2012022254659/National-news/thai-military-kills-two-in-shooting-at-border.html

日本社会でも発砲事件のニュースがないわけではありませんが、カンボジアほど多くはないように感じます。もっとも今回の事件はAK-47を持っての越境違法伐採とのことですからカンボジア国内の発砲事件とは性格が異なるようです。

しかし、地図を見るとタイ側に4km進んだ地点での違法伐採というのは頷けません。山脈が国境となっていて、この山脈の幅は狭いため4kmも進めば山を下りてしまいます。パイリンに隣接する山だったのでしょうか。

バッタンバン州サムロットは、州の南部でパイリン州の南に位置します。タイ国境沿いではタイへのキャッッサバ輸出が停止されキャッサバ価格が暴落しているそうで、もしその影響があってのことなら、実に悲しむべきことです。

プノンペンに5行目のベトナム銀行

2012-02-23 00:38:21 | 経済

今月は住友三井銀行と東京三菱UFJ銀行が相次いでプノンペンに代表事務社を開設したとのニュースがありました。日本のメガバンクが人口1,400万のこの国に何でまた・・・とやや不思議に思いつつもこの間、日本の商社各社の進出が相次いだことだし、2015年のアセアン経済統合に向けた準備というものなのかも知れません。

昨日、モニボン通りを歩いているとSHB銀行の看板が目に入りました。SHBC(上海香港銀行)からCを抜いた紛らわしい名称ですが、Saigon-Hanoi Bankの頭文字で、カンボジアに進出した5番目のベトナムの商業銀行でした。

先行したアグリバンク、ミリタリーバンク、サコムバンク、BIDVの4行はベトナムでも店舗数が多く目にしましたが、サイゴン・ハノイ銀行は馴染みのない銀行だったのでニュースを読んでも気に留めずにいました。株価も額面割れしているし。

それでも今月9日に開催されたオープニングセレモニーは盛大だったようで、SHBのウェブサイトによると、カンボジア国会議長、政府副首相、中央銀行総裁、在カンボジアベトナム大使館特命全権大使、ベトナム中央銀行副総裁、ハノイ人民委員会副主席、ベトナム・ゴム・グループ、ベトナム・石炭鉱業グループ、ベトナム石油グループ(Petrolimex)、ベトナム航空、その他カンボジアとベトナム企業の代表が参列したとのこと。

投資総額は3700万ドルを超え、SHBプノンペン支店はリテール業務や各種金融サービスを展開するそうです。

既にクラチェに進出しているドンフーゴム、シャムリアプのタイニンゴム、コンポントムのタンビエンゴムとの間に2,000万ドルの融資契約を締結したとのことでした。

自分にとっては意味がないと感じられたベトナムの銀行の更なる進出でしたが、ベトナムのゴム業界にとっては大いに意味のあることのようです。

記録的な世界コメ備蓄

2012-02-22 15:28:00 | 農業・食品

アメリカ農務省の2012年コメ需給報告とブルームバーグのレポートについてベトナムのCafeFが記事を載せていました。

       「Dự trữ gạo cao nhất 1 thập kỷ đang áp lực lên giá」

コメ価格は昨年11月から現在までに15%下落し、供給量の増える今から6月までの間には更に11%下がる可能性がある。
世界のコメ備蓄は増加しており、記録的な生産量とここ3年間で初めて輸入が減少したことにより備蓄量は約10年で最高の数値となる見通し。

アメリカ農務省(USDA)の報告によればコメ備蓄は3%増え年内に1億10万トンに達し、2003年以来最大となる。ブルームバーグの考察によるとその中でタイ100%B輸出米は現在の価格から今年上半期は11%下落し500ドル/トンになると予想されている。

3年来の高値だった昨年11月から現在は15%下落しており、これは世界最大の輸出国タイが4か月間コメの担保融資制度による買い上げを予想よりも少なくしていた間に、世界第2位のコメ生産量のインドが輸出禁止を解除したことによる。年初より3.4%下落した100%B米は現在563ドル/トン前後となっている。

USDAは世界のコメ生産量は今年2.6%増の4億6,275万トン、輸入は減少し3,012万トンになると予想している。インドは1960年以来となる1億200万トンの生産を記録し約650万トンを輸出するものと考えられている。
中国も今年は2.6%増の生産で1億4,050万トンとなる。

ミャンマーのコメ輸出は今年倍増の150万トンを展望し、これは世界第6位のコメ輸出国となり、また50年来のことである。
ベトナムの昨年のコメ輸出は710万トンになり、今年は734万トンが予想される。

2010年に世界第1位のコメ輸入国だったフィリピンは、2008/09年には280万トンを輸入したが、今年は50万トンに減少し、2013年には10万トン、2014年には自給を実現する予定であると明らかにしている。3年来のコメ価格の高騰はこの地の農民を刺激し栽培面積を拡大している。

食糧供給の増大は世界のインフレ率の低下を助け、昨年は3.6%、今年は2.6%押し下げるとブルームバーグの考察は結論付けている。

USDAの報告はまた、コメ価格は輸出活動が困難に直面するため、大豆、トウモロコシ、小麦などの穀物が上昇する中でコメ価格は一層の下落圧力を受ける、と指摘している。
国際穀物穀物協会は、5大コメ輸出国の備蓄が今期3,190万トンを記録するだろうと予測している。

http://cafef.vn/20120221042045425CA52/du-tru-gao-cao-nhat-1-thap-ky-dang-ap-luc-len-gia.chn

労働争議に警官発砲

2012-02-21 08:45:11 | 社会

20日朝、カンボジアでPUMAブランドの靴を製造する工場の外で抗議活動を行っていた労働者が発砲され、少なくても4名が負傷し、2名は危険な状態にある。

ベトナム国境近くのスバイリエン州バベットにあるKaoway Sports社の工場労働者たちは、警察官が発砲したと主張している。

6,000名以上の労働者が不当な労働条件に抗議して工場の外で投石していたと警察は言い、しかし発砲については否定した。

PUMA社は、事件は調査中であり、まもなく正式な声明を行うと言っている。

政府当局は声明を控えているようで、まだ得られていない。

Kaoway Sports社のコメントも入手できていない。

http://www.phnompenhpost.com/index.php/2012022054620/National-news/four-shot-in-svay-rieng.html



Kaoway Sports社は、マンハッタン工業団地内の台湾資本工場で、台湾のメディアも事件を伝えています。人数などはやや異なっています。

      「Gunfire hits at least 3 striking Cambodian workers」
Associated Press 2012-02-20 05:59 PM

At least three striking garment workers have been wounded by gunshots while protesting outside their factory in southeastern Cambodia.
Police chief Keo Kong said three women were hurt, one seriously, by an unknown gunman who fired on them Monday when the protest by more than 1,000 workers turned rowdy.

The workers at the Kaoway Sports Ltd. factory have been striking since Friday to demand better working conditions and benefits. The Phnom Penh Post's website said the factory is Taiwanese-owned and makes footwear for Germany's Puma brand.

Keo Kong is chief in Bavet town in Svay Rieng province.

http://www.taiwannews.com.tw/etn/news_content.php?id=1847104

ベトナムの銀行貸出金利引下げ

2012-02-21 06:46:10 | 経済

インフレ抑制のために金融引き締め政策を行っていた中国が緩和政策に転じつつあるようですが、ベトナムでは各商業銀行の貸出金利が引き下げられたとのこと。

        「Lãi suất Vietcombank vừa giảm, vừa… tăng」

http://vneconomy.vn/20120218055144971P0C6/lai-suat-vietcombank-vua-giam-vua-tang.htm

2月16日からベトコムバンクは、輸出企業とHCM市の一部企業に対しては優遇税率年14.5%を適用する、というもので、HCM市の裾野産業、中小企業の運転資金、生産、輸出、農村農業(家族経営農家を含む)の顧客に対しては年14.5%を適用するとのこと。HCM市以外のこれら業種については15%となるようです。

一方、預金利率については14%のままですが、ベトコムバンクの場合年利率14%は期間1~12ヶ月に適用されて来たものの、24、36、48、60ヶ月は12%だったものが今回からは1~60ヶ月すべてに14%が適用されるそうです。



政府によって規制された預金金利の上限は表向きは14%でしたが、実際のところは大口顧客などは20%近くの金利を受け取っていたのが実情のようです。

それだけに14.5%の貸出金利は借りる側には大きな負担減となることは間違いありません。

かつての日本でも郵便局定額預金が10年後に2倍などということもありましたが、年利14%だと5年で1.92倍になる数値。

これまでは銀行預金は1年未満が殆どと言われて来たベトナムですがインフレの収束を見越して5年の定期預金にする人が果たしてどれだけいるのかは疑問です。増えれば銀行はリスクを抱えることにもなりかねないと思うのですが。

この間のアメリカ、日本、中国と続く緩和政策の影響なのでしょうか、低迷を続けていたベトナムの株式市場も今年に入り上昇に転じつつあるようです。

               






5,515ドルの韓国車

2012-02-20 10:11:42 | 社会

モニボン通りとシーハヌーク通りの交差点にスズキの販売店があります。バイクの他にスイフトやVITARA(エスクード)が陳列されています。一度ショールームに入って値段を聞いたことがありました。輸入税等のためか手の届く金額ではなく、無駄な質問でした。

街を走っているスイフトはまだ殆ど見ません。サイゴンでは何回か目にしました。味の素とスズキは早くから途上国での市場開拓に力を入れてい日本企業とのイメージが残るもののカンボジアのスズキ四輪車は積極的な営業をしているとは思えません。

SUVなど高価な乗用車が多いプノンペンで多少とも身の丈に相応しいと感じられる車は日産マーチの中古。2代目マーチの右ハンドルをしばしば目にします。3代目マーチや三菱パジェロミニもたまには。

3代目マーチは隣国タイ生産のため日本で買うよりか物流コストも安そうなものですが、まだ一度も見たことがありません。小さい車は今は圧倒的に韓国車のようです。コーコン州には「現代自動車」の合弁組立工場もあるようです。

スズキが「アルト47」を日本で発売したのはいつ頃のことだったでしょうか?当時も47万円の現金など持っていない生活をしてましたが。デフレとは言え、日本で250CCの新車バイクを買おうとすれば50万円ほどは必要な現在。かつて軽自動車は「低価格」なものだったわけです。

中学生の頃には軽自動車が普及し、中学校の教師が軽で通勤する姿がありました。自転車にエンジンを取り付けた文字通りの原付自転車で通勤している教師もいましたが。中学の美術の教師には道で会い、乗せて貰ったこともありました。劣等生の身にはあまり有難くないことですが、断ることもできず。高校の頃になるとホンダのN360が発売され、同級生が学校に乗って来ました。然程裕福な家庭でもなかったと思いますが、それでも軽であれば普通に買えるような時代になっていたようです。

そんなことを思い出したのもベトナムの新聞にこの3月から韓国の低価格車がベトナムで販売される計画との記事を目にしたからです。普通の人が手の届く距離にある価格の自動車が話題になるのはかつての日本でも経験したことでした。

http://vneconomy.vn/2012021501458463P0C23/xe-gia-re-cua-hyundai-sap-cap-ben-viet-nam.htm

インドでは既に発売されているこの現代「EON」インドでの販売価格は5,515ドルだそうです。ベトナム・ホンダの高級バイクSH150以下の価格。



このインド、タタモーターの「NANO」よりはだいぶ高いことにはなりますが、800cc3シリンダーエンジンで燃費は4.7L/100km程だそうです。



インドでは3,300ドル程度のBajajRE60も今年発売されたとのこと。

日本メーカーはアジアの低価格車の開発競争には加わらないのかどうかは知りませんが、ホンダがナイジェリアで600ドルのアフリカ戦略バイクを発売することはベトナムでも報道されていました。



確か高校生の頃、50ccバイクの値段は5万円程度ではなかったかと思います。それよりも安く125ccのバイクを生産できるというのには驚きます。90年代の終わり頃ベトナムでは大卒で1年働けばバイクが買える給与、などと言われていた時代がありました。まだベトナムでの日本メーカーの生産が本格化する前のことです。

たぶん当時の大卒者、今は30歳を越えた少なくない人々にとっては月給でバイクが買える時代となっているわけですが、彼らが四輪車を買う日もそう遠くはないように感じられます。

しかし、ベトナムの工業団地で働く労働者の平均賃金は300万ドン(144ドル)程度とのこと。5,000ドルの車でも3年間の給与すべてをつぎ込まねばなりません。1967年にホンダN360が発売された日本では高卒初任給の1年分程度でしたが。