キャッサバ輸出:8億ドル?
コメ、水産品、コーヒー、ゴムなどのように注目されてはいないが、2009年のキャッサバ輸出は少なくない外貨-8億USドル程-をもたらすだろうと予測されている。
商工省によれば今年7月までにベトナムは266万トンのキャッサバとタピオカ粉を輸出した。輸出金額は4億800万ドルに達し、昨年同期比で数量は4.4倍、金額では2.8倍となり、多くの主力農産品輸出が数量、価格共に減少する中でキャッサバは特筆すべき増加を続けていると言える。
これは主に中国の需要によってもたらされている。中国は畜産飼料原料の他にバイオエタノール製造工場で使用するため多くのキャッサバを必要としている。このため昨年末から今年初めの数ヶ月にかけて1,500-1,700/kgに下落したベトナム・キャッサバの中国への輸出価格は再び上昇している。現在のサイゴン港渡しキャッサバ・チップ価格は約175USドル/トンであり、ランソンの友誼関では2,800-2,900ドン/kgである。昨年から持ち越されたキャッサバ在庫量が多かったのも価格上昇に伴いこの7ヶ月間の輸出量を増大させることになった。
関係諸機関の推計によれば、作付け総面積50万ヘクタール以上、平均単収15.7トン/ha、今年の全国生産量は800万トンを超えるだろうとのことである。この内22.4%が飼料用、16.8%が手工業加工、12.2%が食用に国内使用されるとすると残り48.6%(約400万トン)が輸出用となる。昨年末から繰り越された在庫を加えると今年の輸出量は460-500万トンに達しそうである。
この7ヶ月間の平均輸出価格は153US/トンである。この平均価格が年末まで維持されるとすると今年の輸出金額は7億6100USドルとなり、現在の175USドル/トンが年末まで続き、5ヶ月間に180-230万トン輸出されるとすると輸出金額は8億USドル前後に達する。正にこれが商工省が、キャッサバ及びキャッサバ加工製品を主力輸出商品として取り上げた理由である。
栽培局によれば、キャッサバ栽培の持続性を強固にするために栽培面積を40万ヘクタール程度に減らすとされている。しかし、現在のような「良い」価格と輸出需要の高まりによって、栽培面積は減らすどころか更に増大する危険性にある。
急激なキャッサバの輸出増大は少なからず不安をもたらしている。第一に全国的な栽培面積の拡大であり、2008年は51万ヘクタールに達し、2005年(27万ヘクタール)の2倍、2010年までの発展計画を13万5千ヘクタール上回っている。
栽培面積の増大と同時にキャッサバ加工工場もまた全国的に急増している。今日まで全国に約60のタピオカ澱粉工場が作られ、250万トンのキャッサバ芋が加工処理されている。これと並んで多くの省で数千の手工業的キャッサバ加工所が点在している。このような工場や加工所の数の多さは農村環境への影響も大きく、特に栽培面積の大きいタイニン、ビンフック省等で顕著である。
他面では、世界的な需要の大きさにもかかわらずベトナムのキャッサバ生産は安定したものではない。第一に輸出の90%以上が中国市場であり、もしこの市場に問題が起きた場合にはキャッサバ価格は急落し、昨年末のように多量のキャッサバが残留することになる。
http://nongnghiep.vn/nongnghiepvn/vi-VN/61/158/1/15/15/37839/Default.aspx
コメ、水産品、コーヒー、ゴムなどのように注目されてはいないが、2009年のキャッサバ輸出は少なくない外貨-8億USドル程-をもたらすだろうと予測されている。
商工省によれば今年7月までにベトナムは266万トンのキャッサバとタピオカ粉を輸出した。輸出金額は4億800万ドルに達し、昨年同期比で数量は4.4倍、金額では2.8倍となり、多くの主力農産品輸出が数量、価格共に減少する中でキャッサバは特筆すべき増加を続けていると言える。
これは主に中国の需要によってもたらされている。中国は畜産飼料原料の他にバイオエタノール製造工場で使用するため多くのキャッサバを必要としている。このため昨年末から今年初めの数ヶ月にかけて1,500-1,700/kgに下落したベトナム・キャッサバの中国への輸出価格は再び上昇している。現在のサイゴン港渡しキャッサバ・チップ価格は約175USドル/トンであり、ランソンの友誼関では2,800-2,900ドン/kgである。昨年から持ち越されたキャッサバ在庫量が多かったのも価格上昇に伴いこの7ヶ月間の輸出量を増大させることになった。
関係諸機関の推計によれば、作付け総面積50万ヘクタール以上、平均単収15.7トン/ha、今年の全国生産量は800万トンを超えるだろうとのことである。この内22.4%が飼料用、16.8%が手工業加工、12.2%が食用に国内使用されるとすると残り48.6%(約400万トン)が輸出用となる。昨年末から繰り越された在庫を加えると今年の輸出量は460-500万トンに達しそうである。
この7ヶ月間の平均輸出価格は153US/トンである。この平均価格が年末まで維持されるとすると今年の輸出金額は7億6100USドルとなり、現在の175USドル/トンが年末まで続き、5ヶ月間に180-230万トン輸出されるとすると輸出金額は8億USドル前後に達する。正にこれが商工省が、キャッサバ及びキャッサバ加工製品を主力輸出商品として取り上げた理由である。
栽培局によれば、キャッサバ栽培の持続性を強固にするために栽培面積を40万ヘクタール程度に減らすとされている。しかし、現在のような「良い」価格と輸出需要の高まりによって、栽培面積は減らすどころか更に増大する危険性にある。
急激なキャッサバの輸出増大は少なからず不安をもたらしている。第一に全国的な栽培面積の拡大であり、2008年は51万ヘクタールに達し、2005年(27万ヘクタール)の2倍、2010年までの発展計画を13万5千ヘクタール上回っている。
栽培面積の増大と同時にキャッサバ加工工場もまた全国的に急増している。今日まで全国に約60のタピオカ澱粉工場が作られ、250万トンのキャッサバ芋が加工処理されている。これと並んで多くの省で数千の手工業的キャッサバ加工所が点在している。このような工場や加工所の数の多さは農村環境への影響も大きく、特に栽培面積の大きいタイニン、ビンフック省等で顕著である。
他面では、世界的な需要の大きさにもかかわらずベトナムのキャッサバ生産は安定したものではない。第一に輸出の90%以上が中国市場であり、もしこの市場に問題が起きた場合にはキャッサバ価格は急落し、昨年末のように多量のキャッサバが残留することになる。
http://nongnghiep.vn/nongnghiepvn/vi-VN/61/158/1/15/15/37839/Default.aspx