岩波新書「ジャガイモの来た道」が昨日届き、早速数ページ捲ってみました。「ジャガイモの世界史」はバンメトートのS君にプレゼントしてしまい、読み返すことができないだけにこの「ジャガイモの来た道」が届いたのはとても嬉しい。S君も言ってましたが、ここでは手持ちの本を何度も繰り返して読んでしまいます。その意味では、経験はありませんが拘置所暮らしに似た精神状態にあるのかも。S君からは代わりに「トップが語るアグリビジネス最前線」を借りました。
題名の「ビジネス」という言葉が呼び起こすイメージからは、例えば本屋で見掛けたとしても手に取ることはなかった本だと思うのですが、S君から渡されたということで読む気にもなり、そして読んでみれば、これまた自分の無知を思い知らされることばかりです。振り返ればナンモクさんや生協関係の数人の知り合いとのほんの短い間の付き合いの会話の瞬間だけでしか農業を考えたことはなかった、ということのようです。しかし、この本は日本の現代農業に携わる人々の苦労とも呼べるものであるわけで、その現実性が今の自分には少々重いものがあります。
「ジャガモの来た道」では早々に「栽培化とは」何か、「雑草」とは何を意味するのかを考えさせられました。その意味では「ジャガイモの世界史」とは趣を異にする内容です。アンデスに通い詰めた著者の姿勢にも好感を抱くというよりは、何処か励まされる思いがしてるみたいです。
ベトナムでは同じ南米産の芋でもタピオカの原料である「キャッサバ」の方が遥かに生産量・栽培面積が多く、痩せた土地でも栽培が可能で手間が掛からず簡単だからのようです。世界の生産量全体は約1億8千万トンでサツマイモより多くジャガイモに次ぐ数字です。
「キャッサバの来た道」は悲惨です。ブラジル原産のキャッサバがポルトガル人によってアフリカに持ち込まれたのは奴隷船用の食糧とされたからだそうです。ベトナムでは天日干しされている光景を見かけます。家畜用の餌に多く使われるようで、飼料工場ではトラックに満載されたキャッサバを何度か見ました。タピオカ製造工場は公害問題を引き起こすため、ベトナム政府は新規工場の設立を許可しない方針だとか。
ベトナムから日本への農産品輸出統計を見ると「グルタミン酸ソーダ」があります。化学調味料の原料としてもこのキャッサバが使われているからです。今はタイやラオスのキャッサバがバイオ・エタノールの原料として中国に輸出されいるようですが、先日タイに行った時はベトナムのキャッサバをタイに輸出する話も聞きました。
べトナム原産の芋もあるわけで、コンニャク芋はインドかベトナム北部原産と言われてます。サトイモ科で学名「Amorphophallus konjac」。北部の山地には自生していると聞きました。小川町の和紙とコンニャク糊と言えば風船爆弾。コンニャク芋にもドラマがありました。
題名の「ビジネス」という言葉が呼び起こすイメージからは、例えば本屋で見掛けたとしても手に取ることはなかった本だと思うのですが、S君から渡されたということで読む気にもなり、そして読んでみれば、これまた自分の無知を思い知らされることばかりです。振り返ればナンモクさんや生協関係の数人の知り合いとのほんの短い間の付き合いの会話の瞬間だけでしか農業を考えたことはなかった、ということのようです。しかし、この本は日本の現代農業に携わる人々の苦労とも呼べるものであるわけで、その現実性が今の自分には少々重いものがあります。
「ジャガモの来た道」では早々に「栽培化とは」何か、「雑草」とは何を意味するのかを考えさせられました。その意味では「ジャガイモの世界史」とは趣を異にする内容です。アンデスに通い詰めた著者の姿勢にも好感を抱くというよりは、何処か励まされる思いがしてるみたいです。
ベトナムでは同じ南米産の芋でもタピオカの原料である「キャッサバ」の方が遥かに生産量・栽培面積が多く、痩せた土地でも栽培が可能で手間が掛からず簡単だからのようです。世界の生産量全体は約1億8千万トンでサツマイモより多くジャガイモに次ぐ数字です。
「キャッサバの来た道」は悲惨です。ブラジル原産のキャッサバがポルトガル人によってアフリカに持ち込まれたのは奴隷船用の食糧とされたからだそうです。ベトナムでは天日干しされている光景を見かけます。家畜用の餌に多く使われるようで、飼料工場ではトラックに満載されたキャッサバを何度か見ました。タピオカ製造工場は公害問題を引き起こすため、ベトナム政府は新規工場の設立を許可しない方針だとか。
ベトナムから日本への農産品輸出統計を見ると「グルタミン酸ソーダ」があります。化学調味料の原料としてもこのキャッサバが使われているからです。今はタイやラオスのキャッサバがバイオ・エタノールの原料として中国に輸出されいるようですが、先日タイに行った時はベトナムのキャッサバをタイに輸出する話も聞きました。
べトナム原産の芋もあるわけで、コンニャク芋はインドかベトナム北部原産と言われてます。サトイモ科で学名「Amorphophallus konjac」。北部の山地には自生していると聞きました。小川町の和紙とコンニャク糊と言えば風船爆弾。コンニャク芋にもドラマがありました。