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プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

河砂採掘で河岸崩落、と抗議

2012-08-31 00:04:15 | 社会

          Villagers allege dredging caused landslide -Monday, 27 August 2012-

昨日、カンダール州の村民約50名は、ベトナムの砂採掘会社の活動が、メコン河の岸崩落を引き起こしている原因だと主張し、これを停止させるための抗議行動を行った。

Kien Svay地区Koh Prak村の住民が言うには、この会社の最初の一ヶ月の活動で、長さ500m幅5mの農地が作物と共に河に崩壊し、川岸に住む家庭を脅かしている。

村民のTuy Phy(51才)によると、村民の抗議は昨日の朝からKoh Prak港-浚渫船の埠頭-で開始され、モーターボート5台に乗り込んで浚渫船に近づき、活動を停止するよう要求した。

「このベトナムの砂浚渫会社は、深刻な影響を村民の土地と家屋に及ぼしている」と、彼はポスト紙に語った。「村民の生活、家と土地の河への崩落から守るために、われわれは砂の採掘を直ちに止めるよう要求した」。

採掘は正午前までは中止させられた、しかし村民が家に帰ると彼らは採掘を再開した、とPhyは語った。

従業員はクメール語を話せないので、村民はこの会社の名前さえも知らないが、一日に6~7艘の浚渫船が操業している、と彼は付け加えた。

Koh Prak村の農民、Phok Dara(52才)は、彼の家と土地はメコン河の河岸にあり、浚渫船の採掘だ場所から15mしか離れていない、と言う。

「いつかは、家と土地がメコン河に崩落するのではないかと心配している」。村民の報告によると会社の活動によって46家族が直接的な影響を受け、100家族に以上に間接的な影響が及ぶ。

また別の村民、Im Sarom(54才)の語るところでは、村民たちがPhoum Thomコンミューン当局に苦情を提出し行政の介入を要求したが、まだ回答を受け取っていない。もし解決策が見つからない場合、村民たちはフンセン首相の家に抗議に行くだろう、と付け加えた。

Kien Svay 地区警察長 Var Samathは、「この件は操業許可を下したKien Svay地区行政の問題である」と語った。
また、彼は個人的にKoh Prakでの河岸線崩落を観察したと語り、、浸食の多くは自然の力に因るものだと主張した。

会社の代表とKien Svay地区当局のHeng Theamからのコメントはどちらも得られていない。

http://www.phnompenhpost.com/index.php/2012082758300/National-news/villagers-allege-dredging-caused-landslide.html

カンダール州、キエンスヴェイ地区はプノンペンの中心部から20kmほどしか離れていません。国道1号沿いのキエンスヴェイの町から左に折れる道を入った湿地の多い農村地帯にKoh Prak村はあるようです。



この記事を読んだ時には、ベトナムの91号線の崩落現場で河底に大量に落とし、河底の穴を埋めている光景を思い出しました。河底の穴と河岸の崩落が関係しているらしく、穴によって水流が変化するからなのでしょうか?

そうであれば、河砂の浚渫と岸の崩落も関係がないとは言えないようです。しかし、見たところ浚渫船の作業は岸からはかなり離れた場所で行われているようです。


メコンデルタの秋冬稲

2012-08-30 00:03:58 | 農業・食品

メコンデルタでは夏秋稲の収穫が終わり、カンボジアと国境を接するアンザン省やドンタップ省では秋冬稲栽培が行われているようです。

輸出不振でコメ価格が下落していたため政府は夏秋稲の暫定備蓄政策を導入して農民支援策をとったわけですが、運用に問題があったようで、恩恵に浴したのは業者や企業のみだった、との指摘されています。しかも先週からは籾米販売価格が上昇し、輸出も増えているとか。

農業農村開発省の統計では、冬春稲、夏秋稲、冬稲の三期に分類されていて、秋冬稲の項目がなく、同じ雨期作ということで夏秋稲に含まれているようでした。メコンデルタでの夏秋稲の栽培面積は168万ヘクタールでしたから、秋冬稲はその36%程度ということになります。するとメコンデルタの雨期稲合計は約230万ヘクタールとなり、カンボジア全土の雨期稲栽培面積とほぼ同じ規模となります。


                メコンデルタ秋冬稲の栽培面積は昨年同等

ベトナムの穀倉地帯、メコンデルタの農民は40万ヘクタールの秋冬稲を植えた。
農業農村開発省植物防疫部によると、合計で60万ヘクタールに達する予定であり、昨年の秋冬稲作付け面積に等しい。国内最大のコメ生産地アンザン省では、15万ヘクタールが栽培される予定である。先週までに農民は38,752ヘクタールに種を撒いた-多くは、トアイソン、チャウフー、チョーモイ、チートン、チャウタィンの各県とチャウドック町である。ここには毎年起きるメコン河の洪水から稲を守る堅牢な堤防が築かれている。

洪水シーズンは、デルタ全域を覆いつつあり、今年は深刻な浸水になるかも知れない、と当局は警告している。
アンザン省農業農村開発局のDoan Ngoc Pha副局長は、残る面積での播種は今月末までに終わると予測している、と言う。「アンザン省の堤防は修復された」。

ドンタップ省-上流に位置する省の一つ-の農民は、8.7万ヘクタールの計画の中7.2万ヘクタールを播種した。
農業農村開発局のDuong Nghia Quoc局長は、殆どの田圃が土嚢堤防で守られた、と語った。
「ドンタップ省は、秋冬稲の栽培には堅牢な堤防が必要だと農民に警告してきた」。

「ティエン河-メコン河の支流の水位は昨年の同時期よりも低いに拘わらず、降雨量の程度と嵐の回数は予測できるものではない」と彼は言う。

しかしながら、水文・気象予測南部センターは、今年の南シナ海は通常よりも嵐や低気圧が多くなるだろうとし、農民に作物被害のリスクを警告している。
今年の洪水は昨年の記録したレベルとなるだろう、と言っている。

農業農村開発省は、メコンデルタ各省にたいし、洪水被害を防ぐために秋冬稲の栽培面積を拡大しないように警告している。

しかし、多くの農民は警告を無視し、洪水によって作物が破壊される地域に栽培を続けている。秋冬稲からの利益が夏秋稲によるものより大きいことが、警告を無視する理由である、と地方当局は語った。

http://vietnamnews.vn/Agriculture/229272/mekong-delta-autumn-winter-rice-cultivation-to-equal-2011.html

タケオで古代の財宝発見

2012-08-29 00:16:48 | 地理・歴史

土曜日にタケオ州へ行ってただけに、プノムチソーではなく、アンコールボレイに行くべきだったと悔やんでいます。泥の付いたままの古代の財宝を見ることが出来たかも知れません。

90年代のベトナムでは、中部沿岸部での沈没船発見のニュースが多かったように記憶してます。発見された多くは明の時代の陶器などだったと思います。その都度、時価○○ドルの価値と金額が記されていました。考古学的価値は説明が面倒ですが、「幾らで売れる」というのはとても判り易い説明であることには違いありません。

今回発見されたのは古代扶南時代の財宝だったのでしょうか?それが単なる貴金属の現在価格に換算されて売られてしまうと言うのは・・・。

     
      (発見現場はたぶんこの辺りではないかと・・・)

               Ancient riches uncovered in Takeo  Monday, 27 August 2012

タケオ州アンコールボレイ地区で道路工事中に労働者によって掘り起こされ、住民が発見した金や真珠の宝石は、古代の埋葬施設と考えられ、当局によって保全された。

村人の宝物発見の知らせに、新しい道路を建設中のPrek PhtorlコンミューンKampong Pou村に数百の人々が群がった。

村民のChea Peuy(35才)は、この地域には天然鉱物資源があるわけではないが、宝物が発見されたのはそれよりも嬉しい、と言った。

「私は、少しの金を見つけたので、数万リエルで売ることができる」「もっと多く見付けた者もいる」と、彼は言った。

アンコールボレイ地区行政のSay Horは、人骨もまた発掘され、当局はかつての王宮跡だと考えている、と語った。
アンコールボレイ地区警察長Moul Huonによると、昨日当局が遺跡の穴を塞ぐ決定を下したため、村民たちは失望した。

http://www.phnompenhpost.com/index.php/2012082758296/National-news/ancient-riches-uncovered-in-takeo.html

メコンデルタのオクラ

2012-08-28 00:05:34 | 農業・食品

ベトナムで「オクラ」を食べたことは何回かありました。刻んで醤油を掛け鰹節をまぶして搔き混ぜるとネバネバが納豆に似た食感で、アボガドの刺身同様手軽に日本料理の雰囲気を味わえるものでした。プノンペンに来てからも何処かで食べたような気もしますが、はっきりとは覚えていません。

このオクラが何時頃からベトナムで栽培されるようになったかは知りません。しかし、dau bap giong Nhat(日本種のオクラ)と呼ばれている品種がメコンデルタで栽培されているとのことです。寒さに弱い作物のようなので、日本よりは遙かに古くからベトナムでは栽培されていたものと思われますが。

アンザン省、チャウフー県で優秀農民(=高額収入)の表彰があり、その農民の栽培している野菜の中にオクラがありました。

              「チャウフー:数百名の農民が十億ドン以上の収入」

チャウフー県農民会の第5回優秀生産・経営農民称賛大会が開催され、チャウフー県人民委員会は6グループと102人を表彰した。

2011-2012年中にチャウフー県では13,700名以上の農民が優秀農民・労働者3級に公認され、前回より1,560名増えた。 その中、省級5,500名、県級4,200名、村級4,000名。
2012年末までに各級優秀農民の総営業収入は1兆9210億ドンに達すると予測される。その中、10億ドン以上は、134名。5億ドン以上10億ドン以下が227名。1億ドン以上5億ドン以下は、6,000名以上である。

経済効果の高い農民経営モデルは、:バイオガス技術を適用した養豚、日本米栽培、大豆(枝豆)栽培、日本種オクラ栽培等。その過程で農民は積極的に地域農村建設に貢献し、2010より17億ドン多い52億ドンを納税した。

http://www.baoangiang.com.vn/newsdetails/1D3FE18F5A7/Chau_Phu_Hang_tram_nong_dan_dat_doanh_thu_hon_1_ty_dong_nam.aspx

アンザン省チャウフー県の人口は、244,305人、面積426 km2。農村部のため人口密度は省全体よりは低いものの、アンザン省に隣接するカンボジアのタケオ州とくらべると2倍以上です。

 

チャウプー県の役所は国道91号線上のCai Dau町にあり、チャウドックの南20km、ロンスエンからも20kmほどの地点にあり、Cai Dau町の他12の行政村があります。

タケオ州とアンザン省の国境線付近をグーグルマップで見るとカンボジア側が茶色でベトナムは緑色であたかも地形の異なる自然国境のようにも感じられます。しかし、実際のところは、灌漑の整備されたベトナム側が緑の田圃でカンボジア側は土色に写っているからではないか、と思っています。

プノム・チソーの周辺

2012-08-27 00:53:34 | 交通

コンポンチャムから北上するとキャッサバだらけ、メコン河やバサック河を下ればトウモロコシばっかりの風景との印象でしたが、農村地帯でも人口密度の比較的高いタケオ州は、それ故にと言うべきか一区画当たりの田圃面積も小さく、どこか心が落ち着く風景です。

古い時代からの機織りがタケオでは続いているとのことなので、見に行ってきました。国道2号沿いにBATIの町があり、それ辺りを左に入ったPea Peam村やTnaot村の農家で機織りをしているとのことです。

何度かその周辺へは行ったことがありましたが、その時はまったくその気配は感じなかったので、途中で店に寄り、村の位置を聞いてみることにしました。

     

庭にはアヒルがいて、餌の袋を籾米を覗くと籾米が入ってました。アヒルは白いものだと思っていたので茶色のアヒルが珍しく思え、カメラを向けると逃げられてしまい、すると店の人が親切に餌を撒いてくれたので、アヒルは猛烈な勢いで集まって来ました。

                    

農道をゆっくりと走る自転車の姿は、夕暮れ時などはとくに好きな風景の一つです。ゆっくりと走らなければならない理由の一つはたぶん、ブレーキが付いてないから。日本なら道交法違反でお巡りさんに呼び止められてしまう自転車ばかりです。
この店に停めてあった自転車にもブレーキがありませんでした。車体の黄色の塗料が残っている分そんな古いものとも思えず、近寄って見るとタイヤは見事にツルツルのスキンヘッド状態。

     

かすかに「埼玉県」の防犯登録シールも残ってました。



その店から少し走ると右手に折れる道があり、道の両側に農家が続く集落になっていました。どの家も高床式の家の下に織り機が見えます。牛や鶏や犬もいたりする中で。

     

織り機が一台だけの家が多いようでしたが、三台置かれている家もありました。

                 

左手に持っているのが横糸を通すケースのようです。
     
     

この木製のケースは古いものなのかも知れません。

                   

お婆さんが横糸を巻いていました。

今年のコメ収穫6%減の予測

2012-08-26 00:03:26 | 天気

今週のプノンペンは雨が続きました。お陰で気温も低めで、夜中に身体が冷えて扇風機を止めたことも。すると蚊に刺される可能性も出来るのでちょっと不安。

この雨でもカンボジア西北の雨量は少ないようで、バッタンバン、プーサット、バンティアイミンチェイやコンポントムでも雨期作稲の干ばつ被害が伝えられています。

農林水産省によると、今季は1万ヘクタールの水田が被害を受け、13.5万ヘクタールが危険に晒されているとのこと。収穫量は昨年比6%減の予測だそうです。13.5/236=0.057なのでかなりアバウトな予測のようにも思えますが。昨年は洪水被害が叫ばれてましたが、結果的には前年を超える収穫量が記録されています。

http://www.phnompenhpost.com/index.php/2012082158185/National-news/drought-continues-to-hurt-rice-farmers.html

バッタンバン州の雨期稲作は70万トン近くで、プレイベン州と並んでと全国で最も生産量の多い地域ですが、トウモロコシとキャッサバもそれぞれ60~70万トンの収穫があります。今のところトウモロコシへの干ばつの影響は報道されていません。

ベトナムのメコンデルタでは洪水シーズンを前に堤防の補修作業が行われているようです。

http://vietnamnews.vnagency.com.vn/Miscellany/229075/delta-braces-for-flood-season.html

今年のメコン河水位は昨年と比べるとこの時期、国境近くでは150cmほど低いわけですが、それでもドンタップ省の水田は近年になってから湿地を開墾した場所が多いようで、海抜1mほどの田圃もあるからのようです。

     

アンザン省タンチャウの今のメコン河水位は240cm前後なので、これより低い田圃もあるということになります。

カンボジアの今年の稲作は、干ばつの問題というより灌漑施設を含めた行政の取り組みの遅れではないのか、などとメコンデルタに張り巡らされた無数の水路を思い出しつつ感じました。


「アクレダ」銀行?

2012-08-25 00:50:05 | 新聞・書籍

住友三井銀行のエシレダ(ACLEDA)銀行との提携の記事がプノンペン・ポスト紙でも「Sumitomo Mitsui bank returns to Cambodia after 45 years」とのタイトルで掲載されていました。

日経新聞や朝日新聞でも目にしましたが、「アクレダ」との記載になっていてちょっと違和感を覚えます。自分でも初めはそのように読んでいたわけですが、最近は「エシレダ」の発音に慣れてしまったからのようです。

カンボジア人が「エシレダ」(により近い)と発音しているのに何でそれでは通じない「アクレダ」と表記したのか疑問です。たぶん、新聞社の問題というよりは住友三井銀行の広報担当者のセンスなんだろうとは思いますが。

タクシーに乗って「go to アクレダ・バンク」では恐らく銀行には着けそうもありません。

かつて「レーガン大統領」は日本の新聞で当初「リーガン」と記されてましたが何故か「レーガン」に変わりました。金日成は(キンニチセイ)でしたが、金正恩は(キムジョンウン)。そう言えば、ビールスがウィルスに、ソーダがナトリュムに言い換えられるようにもなりました。

中学生の時に使っていた歴史地図ではベトナムのHUEは、フランス語訛りの「ユエ」と書かれ、流石に今はフエが一般的にはなりましたが、今だにシーハヌーク元国王もフランス語訛りで「シアヌーク」と日本では表記されています。

思えばAC電源は「悪電源」ではないし、ACジャパン(公共広告機構)も「悪ジャパン」ではないわけですから「悪れだ銀行」などとは呼ばないほうが失礼にならないかと思います。

いつだったか、モクバイ(バベット)国境をバスで通過した時に、カンボジア人の添乗員が名前を読み上げて乗客のパスポートを返却するのですが、ベトナム人の名を正しく発音できなかったようで、そのベトナム人が大げさに冷笑しました。すると添乗員は次からはパスポートを開いてかざして見せるだけで読み上げることを止めてしまいました。

些細な文化的違いが心理的には大きなダメージにつながるってこともあるようです。

前回ベトナムで日本人から借りた「ダーク・ムーン」というカナダの中国人マフィアを題在とした小説にベトナム人の「トラン」という名がありました。TRANかTRANGのスペルだとベトナム語では「チャン」の発音になるはず。アメリカ人はトランと発音するのが一般的のようです。
以前ベトナムで会ったアメリカ人旅行者が、中部の観光地「ニャチャン」を「ニャットラン」と発音したのを聞いたこともありました。

ビジネス上で相手に名前を覚えて貰うために自分の名を「トラン」と発音してるベトナム人の場合もあるようです。名刺の英文表記を姓名を逆にする日本人と変わらぬサービス精神という感じなのかも。どちらも自分の目先の利益を求めてへり下っただけで、相手に本当の理解を求めるということにはないような気がします。

住友三井銀行がどういうスタンスでカンボジアの銀行と提携したのかは知りません。それでも「アクレダ」とルビを振るのでは、その程度なのかも。
因みにベトナムではEXIMBANKと提携し、株式も保有していると思いますが、当時はベトナム株価高騰の頃だったでしょうか。今週のMr.Kien逮捕劇を受け、きょうまでの4日間、派手な下落を続けています。

今週もガソリン値上げ

2012-08-24 00:47:03 | 経済

先週、バイクにガソリンを入れた時はリッター5,300リエルでしたが、今週は5,450リエル(107円)に値上げされています。たぶんこれで3・4週連続の値上げ。バイクには一回に5リッターほどしか入れないので今回の値上げも差額は750リエル(15円)ほどでしかないので自分の生活に支障はなく、日本と比べればまだ格安と言えるものです。しかし、確か7月には5,000リエルを切る値段だった筈なので、それと比べると10%ほど値上がったことに。

     

国際原油価格が6月下旬の80ドルから現在は95ドルまで19%近く値上がりしているため、また来週もガソリン価格が上がる可能性はありそうです。

ベトナムでは今年になってから10回の価格変動があり、5回は値下がり、5回が値上げでした。直近は8月13日に5%値上げで、リッター23,000ドン(1.1ドル)。カンボジアの価格との差は0.23ドル安いことになります。

このベトナムとカンボジアのガソリン価格の差は、カンボジア船籍の船がベトナムで密輸容疑で取り調べを受けた、というニュースに繋がるものですが、一方では陸路でバイクにポリタンクを積んで早朝ロンアン省の国境を越えて運ばれてもいるそうです。25リッター入りポリタンクを2個積めば最大で11.5ドルの差益。往復1時間程度で済む仕事なら悪くないかも。

                 

先週、近所でFor Saleと書かれた新型マーチを見掛けました。2代目マーチの右ハンドル車はしばしば見掛けますが、この4代目を見たのは今回が初めて。

8年ほど前にプノンペンに来た時には右ハンドル車が多いとの印象でした。今は右ハンドル車はかなり少なく、ジェトロのサイトにあるように右ハンドル車の輸入禁止のためと思っていました。ところがこの4代目マーチ、2010年のモデルチェンジの筈だから禁止措置以降のものと思えるのですが。

ベトナムでは昨年末からバイクが売れず生産設備の過剰状態が指摘されているようです。ところが、カンボジアでは今年上半期、自動車とバイク合計で239.2百万ドルになり、昨年同時期33%増だそうです。
http://www.phnompenhpost.com/index.php/2012081057918/Business/vehicle-imports-up-45-pct-in-first-half.html

統計は自動車とバイクが区別されていないので実情がわかりません。現在のカンボジアでの保有台数はバス・トラックを含めた自動車が32万台、バイク180万台と言われているのでその比は15:85程度の様子。
輸入台数は45%増の486,827台と信じられない数字となっており、一台当り平均単価は491ドルで新車バイクの半額以下。
リーマンショック後の金融危機でカンボジアの不動産バブルが崩壊し、2009年の車両輸入は45%減となりました。はたして、今年の輸入はこの輸入急減から立ち直った水準にあるのでしょうか。

ここ一年でプノンペンの街でもプリウスの姿が目立ちます。ナンバーを付けずに走っているものも多いので今年の輸入であることは間違いなさそう。しかしプリウス輸入が全体を牽引しているならもっと輸入単価が上がる筈ですが。

ACLEDA銀行のキャッシュカード

2012-08-23 00:31:55 | 生活

10日ほど前、エシレダ銀行に口座を開き、昨日キャッシュカードを受け取りに行きました。閑散とした外資系銀行と比べると客数の多い銀行なのでなるべく小さな支店と思って毛沢東通りにある支店で口座開設の手続きをしました。

一度目は、外国人の口座開設には公的機関の確認印のあるアパートの賃貸契約書が必要と説明され、大家に聞いたところ、そのためには二ヶ所の役所(警察)に行き計40ドルの手数料が掛かるとのこと。面倒かつ費用も掛かるのなら、と思い留まったのですが、暫くして気が変わり、書類を受け取って再び銀行へ手続きに行きました。

かつての埼玉県内の埼玉銀行ほどの混雑でもないのに、口座開設手続きに要した時間は1時間半。新規口座開設の申込書を作成するカウンターとそれを受理するカウンターが2階と3階に分かれています。そして最後に現金を渡す窓口へ。

10数年前のベトコムバンクに似た雰囲気を感じたのは建物が古いせいと行員のやや横柄な態度。勿論そうでない行員も居るわけですが、どうしても悪い印象の方が残ってしまいます。申込書を受理する担当には「あなたは縁故採用ですか、それともボーイフレンドと喧嘩したわけ?」と言いたくなりましたが、申込のカウンターの若い男に声を荒立て周りの雰囲気を悪くしたばかりなので思いとどまりました。

                 

このスタンプ一つが20ドルだそうです。警察への住居届みたいなものではないかと思いますが、書式はクメール語のみ。アパートの賃貸契約書は英文とクメール文と二通作成しましたが、確認印を貰えるのはクメール文のみでした。

この書類にもサインの上で拇印を押します。選挙の投票でも拇印を押す姿がTVで映されてました。口座開設申し込み書にも押し、銀行のパソコンにパスポートやサインと共にスキャナーで保存され、引き出しの際に照会しているようでした。

   

このACLEDAキャッシュカードにはカンボジア国内のみで使えるVISAデビットが付いています。ATMカードだけでVISAは要らないと言ったのですが・・・・

ネットバンキングの手続きも同時に行われました。ベトナムの銀行と少し違っていて、銀行のホームページからネットバンキングのサイトには接続できず、携帯電話にSMSでhttpsのアドレスが一人づつ送られて来るようになっていました。カード申込時にスマートフォンを持参することが前提となっている手続きには驚きました。通常は通話のみの電話番号を使っているのでその番号を登録したところ、スマートフォンの電話番号に直され、携帯サイトで初期設定の手続きをしないと使用できないようなシステムになっているようでした。

窓口では、送金は自分名義の口座間のみ(?)と言われたので、役に立つ機能は残高照会と携帯電話の料金チャージしかありませんが。

スマートフォンをGPS代わりにしか使えない身には、顧客の各種携帯をいとも簡単に操作する若い行員の姿が頼もしく映りました。

金融界のボス逮捕でベトナム株暴落

2012-08-22 00:06:20 | 経済

ベトナムの商業銀行大手、アジア・コマーシャル銀行(ACB)の実力者グエン・ドゥック・キエン前CEO逮捕のニュースで、ベトナム株式市場はHCM市場-4.67%、ハノイ市場-5.24%と急落したとのこと。

キエンは、ACB銀行の他Eximbank、Tecombank、Vietbank、Kien Long Bankなどの銀行株式を保有している金融界の大物と報道されています。旅行業、縫製業、ホテルへの投資も関わり、また、昨年末にはサッカーのVリーグを監視するベトナムプロサッカー株式会社(VPF)の創立メンバーでサッカー界にも関係があるそうです。

http://vietnamnews.vnagency.com.vn/politics-laws/law-justice/229045/football-club-boss-arrested.html

逮捕は、彼が深く関わる三つの会社(不動産、建設、ホテル事業)における違法(不正)経済活動の容疑で、ACB銀行の経営には直接関係はないとされています。それでもキエンは家族名義と合せるとACB発行株式の10%近くを保有しているとのことです。

罪名も何とも抽象的な表現でどのような不正行為なのかまだ明らかにされてはいないようです。
それ以上に、この逮捕が何故、ACBや銀行株だけでなく市場全体の暴落になってしまったのか、が分かりません。ベトナムの商業銀行の不良債権問題と関係しているのでしょうか?もっとも、分からないことだらけの世の中だし、特に株式市場の動きなど簡単に分かれば巨万の富を手にできるわけで、分からないのが当たり前なんでしょうけど。

それでも気になったのでベトナム人の友人に電話を掛けてみました。通話は何度も途切れ、「まだIPone使ってるの」?と電池切れのせいかと尋ねると「買ったばかりのIPone4」だとか。今年昇給したそうです。しかし、お陰で周囲のベトナム人に妬まれ悪口を流され困惑しているとの愚痴話が続き、結局ACB問題は分からず仕舞い。

ロイターのサイトにも記事はありましたが、ベトナムの新聞社以上の情報は見当たりませんでした。
http://www.reuters.com/article/2012/08/21/vietnam-arrest-banker-idUSL4E8JL2T520120821