GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

黒い翅のトンボ

2012-12-30 23:20:01 | 動物・昆虫

田圃にはトンボの姿が多く、カメラを構えればトンボがファインダーに入ってしまうほどです。もうトンボを撮るのにも飽きた、と思っていたところ、見慣れない羽の黒いトンボがいました。

   

これは貴重に違いない(少なくとも自分にとってははじめて見る色のトンボ)、と思って写したところ、その後で今度は同じ色ながら前翅の短いトンボを発見。

   

さらに、こんな色柄の翅のトンボも。

以前ベトナムのフエで蝉の翅をむしってからバッチのように胸に付けて遊んでいる子供たちを見たことがあります。これだけトンボが多いとカンボジアの子供はトンボ獲りなどはしないのかも。

   

田圃に水を汲み上げるポンプの番をしていた子は、その場にしっとしているだけでした。奥の二人はタニシ獲り。

   

この辺りの田圃、場所によっては草の方が遙かに勝っているところもかなりです。

   


国道一号にマンゴー散乱

2012-12-29 22:45:18 | 交通

乾期は雨の心配がなくなるもののバイクに乗っていても砂埃というか土埃が堪りません。マスクを着けたりもしてますが、マスクを外すと内側も茶色く汚れているので埃の粒子を防げては居ない様子。こんなもんでインフルエンザウィルスや花粉を防げるのだろうか、と疑問。

タバコにフィルターを付けて吸うような気休め程度の効果ではないのか、という気もしますが、昼間は日焼け防止になるわけだし、夜ともなるとライト目掛けて飛んでくる虫の数々を防ぐことにもなります。カナブンのような虫が顔に当たると結構な痛さ。息を吸った瞬間ぱっくり虫を飲み込んだ時は焦ります。

きょうもキエンスヴェイからバイクで帰って来ると、国道一号のバサック河を渡る橋の手前で渋滞し、人だかりが見えました。

   

トラックが無残にも横転していました。積荷が重すぎたのか、突風に煽られたのか。あるいは他の車かバイクを避けようと急ブレーキを踏んでバランスを崩したのでしょうか。

   

かなりの量のマンゴーが路上に投げ出されていました。一部は道路を越えて土手の下に転がり落ち、そのマンゴーは拾い上げた人々がお持ち帰りのようでした。一方通行の道路であったことが不幸中の幸いだったかも知れません。かなりの数量は回収されることになりそうです。

ラタナキリでキャッサバを満載したトラックが横転しているのを見ましたが、その時は運転手の姿もなく、車体からからオイルが無残にも流れて広がっていました。あの散乱したキャッサバはその後どうなったのでしょう。

乾期になって目立つのは交通警官の取り締まり。雨期であれば雨の降る時間帯は取り締りで立つこともないわけですが。もっとも交通警官の立つ前を赤信号でもノンヘルのバイクが平然と通り、あるいは制止しようとする警官の横をすり抜けて走り去って行くところなどはベトナムでは考えられないことです。「国家権力の威信」と「意地」へのこだわりが強固です。プノンペンは警察官は遙かに大らかな気質のようす。

   

それでもモニボン通りとシーハヌーク通りの交差点ではしばしば止められているバイクや車を見掛けます。きょうは、ナンバーを付けてないRAV4が取り締まられていました。


プノンペンのA-Star

2012-12-28 21:46:40 | 生活

日差しの強さも気にならなくなったきょうこの頃。モニボン通りで信号待ちをしている時にスズキの販売店が目に止まりました。何気なく店の中を見ると何時の間にかスイフトの姿がありません。代わりに初めて見るもう少し小さめの車が陳列されていました。日産マーチに少し似た形をしてました。

   

気になって店に入ると、接客係の女性店員が説明してくれました。インドのマルチ・スズキ製のAスターという車種だそうです。価格はVAT込みで17,500ドル。スイフトは27,000ドルほどでしたから10,000ドルほど安い車ということになります。

先日、ベトナムの経済紙サイトで最も安い自動車ベスト10との記事を見ました。そこにはマルチ・スズキのアルト800が4,994ドルと250ccバイク並の値段で紹介されていましたが、「新しい排気ガス規制に適合していないので将来性はない」とか書かれていました。

Aスターのインドでの販売価格はAT車で8,500ドル程度のようなので、ここでは約2倍の価格ということに。プノンペンではスイフトは殆ど売れなかったようで、まだカンボジアで走っている姿を目にしたことがありません。その代りよく見掛けるのは右ハンドルの2代目日産マーチ。2002年が最終生産年ですからすべて10年以上走り続けてる車のようです。

   

このAスターは2015年を目途にタイで生産し、日本への輸出も計画されているそうです。2015年とはアセアンの経済統合を見据えてのことなのでしょうから、カンボジアでは後3年待って税金の安くなったタイ生産車を買う方が賢明なのかも。


月は北東、日は西に

2012-12-27 22:36:15 | 

きょうは旧暦11月15日。夕暮れ時に高い位置で見えていた月もだいぶ低くなっていました。

ビルに取り囲まれた都会や住宅密集地から時折、見上げた空に月が出ていたことはあっても、日没と月の出を同時に見たことは記憶にありません。まだ満天の星が夜空に輝いていた子供の頃も沈む夕日は何度も眺めましたが、同時に東の空を眺められるような位置に家が建っていたわけではありません。

プノンペンから35kmほど離れた畑で、暗くなる前に帰ろうとは思いつつ、きょうも夕暮れ時にその場を離れるのが惜しまれました。

   

先週までの耐えがたい暑さが去り、このところ涼しいのは近付きつつある台風25号ウーコン(悟空)の影響なのでしょうか?

   

東の空には十五夜の月が出ていました。コンパスで確認すると、わが友人が言ってた通り北東の空でした。

   

西の空を振り返ると夕日は沈んでしまっていました。

   

プノンペンのアパートに戻ると窓から夜空に十五夜の月を眺めることができました。

 


ビエンホア工業団地のデジカメ工場

2012-12-27 00:18:31 | 社会

パナソニック、三洋電機のデジカメ事業をアドバンテッジに譲渡へ 

とのニュースがあり、三洋DIソリューションズとインドネシア工場の関係部門が「数億円」で売却されると書かれていました。ベトナムのビエンホアにあった工場が書かれていないので不思議に思い検索すると、

5億円着服、愛人に ベトナムで邦人男に禁錮20年

との記事の中ですでにベトナム子会社は「清算済み」と書かれています。わがニコンP6000が生産された工場が消えてしまっていた、というかビエンホア工業団地の日系企業一社が失われたということに何故か寂しさを感じました。

Sanyo DI Vietnam社は、今年4月アメリカに本社を置くON Semiconductor に売却されたようです。

この記事の下には日本でキャバ嬢に5億円を横領して貢いだ男に懲役7年との記事もあり、日本なら7年でもベトナムでは20年・・・などと刑量の軽重を思いつつ、しかしベトナムでの判例からすると死刑であっても不思議でない横領額でもあります。

7月にはアグリバンクの支店幹部が450億ドンを横領した事件で一人に死刑判決、2人が終身刑になっています。

http://tuoitre.vn/Chinh-tri-xa-hoi/Phap-luat/499876/Tu-hinh-nguyen-can-bo%C2%A0NH%C2%A0tham-o-45-ti-dong.html

起訴状によると横領額はそれよりも多い1,325億ドンと53万ドル。現在のレートでは総額5.7億円ですが、2009年当時のレートだと7億円を超える額です。ロイターの記事にある売却額が本当なら会社の資産価値以上を横領したということになりそうです。

ベトナムの新聞社サイトで記事を探して読むと幾つか疑問に思いました。

http://tuoitre.vn/Chinh-tri-xa-hoi/Phap-luat/525562/Lay-tien-cong-ty-tang-nguoi-tinh-tu-20-nam.html

昨年11月に最初の公判が開かれたわけですが、その時はおそらく公判初日に公判書類の不備で差し戻し(起訴状の内容に矛盾が多すぎるということのようです)となり、記事になったわけです。

http://tuoitre.vn/Chinh-tri-xa-hoi/Phap-luat/462093/Tra-ho-so-vu-giam-doc-va-nguoi-tinh-om-tien-tron.html

しかし、今回はいきなり判決の記事が記載され、しかも求刑の刑期には触れられていません。前回の起訴状内容を修正した点は、推測ですが、日本人の被告が横領を認めつつも横領額全額を愛人に渡したとし、ベトナム人の愛人が共犯として扱われながらも彼女はお金は借りただけでまだ返し終わってない金額が残っているだけ、しかも小額である、との主張が起訴状に盛り込まれていたのでは・・・。

したがって、今回検察は日本人元財務・人事部長の横領の裁判と愛人の裁判を分離し、彼女とその関係者を「他人の犯罪によって得た財産の消費」罪で起訴したとのことです。

被告は起訴内容の横領を全面的に認めたものの全額を愛人に渡した―彼女に捨てられたくなかった、との主張のようです。会社一社の資産相当額をすべて「愛」ためにつぎ込んだ、というのはそれはそれで立派なことですが、それがギャンブルに消えていたというのは腑に落ちません。

会社の金に手を付ける前にカラオケだかレストランの開業資金に自分の金5千万円ばかりを彼女に貢いだ、とされています。

わが偏見によると、大体が財務担当なる人々、更に人事も兼務する人物となるとケチもケチ、ドケチで手のつけられない性悪になるものです。職業柄でしょうか。したがって、彼は大して美人でもなく性格も悪い愛人に直ぐに飽きたとして、心残りは失った5千万円。それが惜しくなり、この返済を彼女に要求し、彼女はカジノで取り戻すからと居直って横領を強制したとか。たぶん的外れな推測とは思いますが。

新聞に掲載された写真を見る限りは、愛を繋ぎ留めるために金を注ぎ込むようなタイプの女性には到底見えないわけで、日本のキャバクラ嬢のほうが余ほどランクは上かと。損失を取り戻そうとしてギャンブルや不正の泥沼に嵌り込む話は言わば定番ですからその方が納得し易い要因かと。

3年前に彼女はマカオから帰る便がハノイに着いて逮捕され、男性はカンボジアに逃亡しプノンペンの大使館に出頭したとのことです。愛の逃避行でなかったことがその時点で知れてガッカリさせられましたが、彼女の海外賭博への通貨持ち出しが何故罪に問われないのかも疑問。現行犯逮捕でなければ犯罪として成立しないということでしょうか。また、被告がカンボジアの大使館に出頭したというのはベトナムからの不法出国だったのでしょうか?パスポートが無効にされていればベトナムに戻れなかった理由として理解できますが。

30年以上も日本のサラリーマン生活を送った50代の人間が一人で海外逃亡生活を送るというのはかなり厳しいものがありそうです。クメール美人の愛人はできなかったのでしょうか?

判決は、20年の刑(日本のように懲役刑と禁錮刑の区別はないようです)と共に会社への全額賠償が判決には記されているとのこと。「清算済み」の会社に対して?

そう言えは10年ほど前、借りていた部屋で盗難に遭い、大家の息子が麻薬を買う金に困ってのことでした。3区の裁判所で、1年の刑と共に私への損害賠償が判決文に記載されました。しかし1ドルたりとも賠償されずに終わったのを思い出しました。

20年の判決とは言え、犯罪者が多すぎてで刑務所も満杯状況が続くベトナムでは毎年大量特赦が行われているため模範的態度であれば刑期の半分でその対象となるようです。未決通算も全日数だったとか記憶しているので、残りは後7年。日本での横領判決とちょうど一致するのは偶然でしょうか?

 


ベトナム過去10年間のインフレ

2012-12-25 22:20:30 | 経済

ベトナムの統計総局は12月のCPIが前月比0.27%と発表し、昨年12月からの一年間の物価上昇率は6.81%となりました。

http://vneconomy.vn/20121224080150571P0C9920/lam-phat-2012-khi-an-khong-con-la-so-1.htm

10年間のグラフが掲載されていたので、2002年末を100として計算してみるとこの10年間では265.7という数値になり、物価が2.657倍となったことがわかります。10年前に5,000ドンで買えた物が今は13,285ドンということになり、何となく日常生活の実感に近い数値です。年平均で10.3%。

これだけインフレが進めば対ドル・レートもさぞかし・・・と思ったわけですが、2002年末の1ドル15,401ドンから現在の20,833ドンへと35.3%しか下落していませんでした。年間-3.1%程度の数値です。

   

要するにドルで持っていてもインフレに対する価値の保全にはならなかった、ということで人々が「金」を所有しようとする動機を裏付けるものです。金はこの10年で4倍以上になりました。年平均14.9%を超える上昇率。

   

米ドルに対しては年平均3.1%程度しか下落しなかったベトナム・ドン通貨ですが、この10年間円高が進行した円に対しては現在の1ドル84.8円では10年前の89.3%下落したことになります。年平均で-6.6%。

2012年までの10年間を振り返ると、この年末はベトナムのインフレも一段落、円高も一段落、金の上昇も一段落で次の未知なる激動の10年間の入口に立っているような気がして来ます。


メコン河のウロコ雲

2012-12-23 22:24:39 | 天気

国道一号線を走っているとメコン河が直ぐ近くに見える所があります。プノンペンから20数キロの地点です。何度も一度は立ち寄ってみようと思っていたのに、実際にバイクを止めて河の近くまで下りたのは、きょうが初めてです。

空に鱗雲が広がり青空とのコントラストが奇麗だったせいです。東からの風が強く、波立つ川面の光の反射も見えました。

   

一羽の鳥が飛んで来て、すぐ近くでホバリング状態。慌ててズームカメラを取り出しました。飛んでる鳥を写したことがないので焦りました。撮れたのはこの一枚だけ。ヒメヤマセミのようです。田畑の水路で見た鳥と同じとはその時は気付きませんでした。

   

さらに国道を下っている最中には電線の上に鳥が止まっているのが目に入りました。これまた先週田圃の脇でカメラに収めたばかりのカタグロトビでした。

   

   

夕方になると鱗雲はより広がっていました。雨期の積乱雲も見応えがありますが、乾期の鱗雲もススキと同じで秋を感じさせてくれます。気温は秋とは到底呼べない暑さですが。


東の月と西の月

2012-12-22 22:17:38 | 

クリスマスも近づき、サイゴンに居ればオフィスビルなども飾り付けがされている頃なのでしょうけど、夜の繁華街を歩かないせいかプノンペンではそんな風景を見たことがありません。ベトナムではビエンホアの教会銀座だけでなく、メコンデルタの田圃の中に建つ教会などもこの時期になるとイルミネーションが明るく輝いていました。

プノンペンに戻る途中のキエンスヴァイの店でチェーを食べながらふと空を見上げると月が出ていました。昨日見た月とは逆さまの形です。コンパスで方向を確認するとやはり東の空でした。

一週間前の夕方6時過ぎには確かに西の空に見えたのですが。

  

昇る月ではなく沈む月だったのでしょうか?

  

3時間ほど経過した9時35分、プノンペンから見ると月は西の空に移動していました。来週金曜日が満月。

 


キエンスヴァイの畑で見た夕焼け

2012-12-21 00:10:51 | 農業・食品

カンダール州キエンスヴァイ地区の畑で夕暮れを迎えました。日中から薄い雲が広がっていたので時折日差しが弱まることもありました。それでも身体を動かさず、立っているだけでも汗が流れる暑さです。

長い影ができる5時近くになると作業を終え、帰り支度をする姿が目立つようになります。

  

グーグルマップで見るとこの地区は水色に塗られた水面となっていて、航空写真に切り替えると雲が厚くて霞んでいました。乾期だけの畑作のようです。畑と言っても水が引いて乾き上がった熱帯の固い大地を耕す耕運機はロータリーが大きな斜めの円盤状のものでした。

  

バイクに毛布が掛けられていました。毛布を掛けて寝るような気温にはなりそうもなく、それよりも強烈な日差しからバイクを保護するために使った方が現実的であることは間違いありません。

  

雨期にメコン河からの水が流れる水路も今は所々で寸断され、細長い池状態となっています。その低くなった水面に降りてヤカンに水を汲み、植えたばかりの萎びた野菜に水を遣っていました。一番遅くまで畑に残っていた家族です。

  

 


今月の月は西の空

2012-12-20 00:09:43 | 

このところ畑に出る時間が多くなり、日差しをもろに浴びて体力が消耗したのか、昨日はアパートに戻ると疲れが酷くて左胸の筋肉が痛みました。今までにも何度かあったことです。ベットに倒れこみ早々と寝ることにしました。初めは心筋梗塞か肺の痛みかと不安になりましたが、日本の医者からは「その筋肉は直ぐ痛くなるんだよ・・・」とあっけない一言のみ。

畑に出てもどうせ煙草を吸って眺めてるだけでしょ、との声が聞こえて来そうですが・・・。

先月たまたまアパートの窓から東の空に月が見え、朝になると西の空に移動していました。月の昇る時間は毎日遅くなり、細い月になる頃には0時を過ぎていました。

ところが今月の月は畑から人々がいなくなった頃に西の空に見えるようになりました。しかも先月とは反対に、日々同じ時間に月の位置は高くなっています。

  

きょうも6時過ぎに月を探したところ見当たりません。あれーと思って見渡すと真上近くにまで昇っていました。

  

プノンペンに戻って7時半頃の月はだいぶ位置が低くなっていました。カメラの構え方のせいなのか、或いは見た位置のせいなのか、欠けた面の傾きが違っていました。

  

10時半頃には更に低くなり雲が掛かってしまう位置に。

先月が東から昇って西に沈んだので、てっきり今月は西から昇るので東に沈むものと思っていたのは大間違い。月の軌道が複雑であるとは聞いていましたが、複雑さを実感したのはこれが初めてでした。