GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

Vi Thanh コメ祭り

2009-11-29 19:33:07 | 交通
28日から来月2日までの間、Hau Giang省の省都Vi Thanhでコメ・フェスティバルが開催されているのでこの土日に行って来ました。
http://www.saigon-gpdaily.com.vn/Culture_Art/2009/9/74335/

Hau Giang省は5年前にカントー省がカントー市とHau Giang省に分割かれて生まれた新しい省で、手持ちの2003年版のメコンデルタ地図にはまだ記されていません。Vi Thanhまでは、ここロンスエンからはカントー市経由で約120kmほど。またバムコン-ラックザー運河に沿ったまっすぐの国道を走りキエンザン省のラックザーを経由しても殆ど同じ距離です。

カントーの街周辺の道路は詳しくないし迷ってウロウロして交通警官に呼び止められたりしたら面倒なので、今回はラックザー経由のルートで行ってみることにしました。

最近は無免許運転がばれるとバイクを没収されるようになったので、毎日それなりにスリルを味わいながら走ってるわけですが、要は目立たぬように車間距離を取ることに心がけています。

HCM市からメコンデルタの漁港ラックザーに向かう車はVam Congフェリーを渡りこの国道80号を通るようで、HCM市のナンバーを付けたランドクルーザーやトラックなどがバイクを蹴散らすように直線道路を走るので、それはそれで不愉快な思いもさせられます。しかし同時にそうして車がスピードを上げているということはその周辺で交通取締りはしてないということでもあるようです。

ところが、キエンザン省に入り交通量も減りスピードも出せないところに交通警官が二人立っていました。前には女子高校生の自転車が一台走ってました。勿論スピードは40km/h以下で呼び止められるとは思っていなかったところ、警官の一人がおもむろに警防を上げて止まるように示しました。前後を見ると他にバイクはなく、止められたのは間違いなくこの自分。

運転は目立たなくてもバイクが目立ったようです。今月から中国製のKTM150、車輪が大きくシートの高いオフロード用に乗っています。街中でも走ってるだけで他のバイクにジロジロ見られたり、走りながら声を掛けられたりもするほどですから、交通警官の注意を引いてしまったとしても不思議はありません。

幸い近くにバイク没収用の小型トラックは止まってないのを確認して心を落ち着かせました。何しろ目的地Vi Thahまではまだ半分以上あるし、戻るにも50km以上ある地点です。「ハイ、書類を出して・・・」てな意味のことを若い警官に言われ、ゆっくりと手袋を外しヘルメットを脱いで、「What? I can't speak Vietnamese ・・・」ととぼけるより他に術がありませんでした。もっともベトナム語で喋ったところで相手が聞き取ってくれたかどうかは疑問ですが。

すると若い警官はもう一人の警官を振り向き、何も言わず持っていた警棒でそのまま行くように示しました。

2ストローク・エンジン

2009-11-26 15:44:55 | 生活
先週から朝晩の気温が下がり、温度調節に戸惑っているとまたまた風邪を引いてしまったらしく一昨日から鼻水が。今年になって4度目の風邪。つくづく体力の衰えを感じるわけではありますが、職場の2人も先週末から同様の症状だったので特別個人的な事情というものでもないようです。雨期が終わり乾期が始まるこの季節の変わり目、思えば今までも鼻水を流したことがありました。今回は熱が出たわけでもなく、また食欲もあるので無理をしなければ問題なさそうです。

集中力は些か欠けますが、今のところそんなものは必要ともされてません。煙草を吸いながら池のトンボを眺めていると工場の建物の方からエンジン音が聞こえました。2ストロークエンジンの音です。この街でも時折スズキのバイクRGV120が同じような音を立てています。ヤマハのRD125のキンキンしたエンジン音、低回転でも騒がしい金属音で勘弁でしたが、何故か今となっては懐かしさを感じてしまいます。「ノルウェーの森」に出てきたバイクはたぶん60年代でしょうからRD125より前の時代と思いますが。

エンジン音のする方に歩いて行くとそこにあったのは消火ポンプでした。TOHATSU Made in Japanと書かれてました。まだ新しそうに見えましたがメーカーのサイトで調べてみるとV50CSという品番は掲載されておらず、だいぶ古いもののようです。

トーハツもかつてはバイクを作っていて、高校の時に友人が学校に載って来たことがありました。もう既に生産中止になっていた頃だったと思います。50ccの2ストロークで何処となくアンティークで格好良いバイクでした。

その友人の名が思い出せません。思い出すのはただそのバイクを乗ってきた日のことだけです。昨日は「1Q84」を読んでいて青梅線の「二俣尾」の文字を見て懐かしくなりました。二俣尾の持田君の名を思い出しました。彼も部活の同期だったのでバイクには乗っていたと思います。何故だか1年生の頃、部活仲間で牛乳配達のバイトが流行っていました。

あの頃の日本は今のベトナムほどではないにしてもバイクに乗る人が多かった。中一の時の国語の教師はメグロに乗って気取っていたし、中三の時の技術家庭の教師は文字通りの原動機付自転車に乗ってました。同級生の北田君は事故って生死を彷徨い、隣の家の息子さんは帰らぬ人となってしまいました。試験場に行けば簡単に自動二輪免許が取れ、ヘルメットを被らずにいた時代です。

宝くじ税収

2009-11-21 20:44:31 | 社会
アンザン省統計の歳入のページを見ると2004年の1兆5800億ドンから2008年は2兆8800億ドンへと4年間で1.8倍に増大しています。毎年10%のインフレがあればそれだけで1.46倍ですから驚くほどの数字ではないのかも知れませんがデフレ日本の地方財政とは対照的です。

2008年度の内訳を見ると省内経済活動からの収入が50%で国家補助金が27.8%で残りは借入金等となっています。ところが国内経済活動の内訳を合計してみるとその64%にしかならず36%もの出所不明収入があることになります。民間企業からの税収が最大で26.4%ですから、それを超える最大の収入元が不明というのでは統計の意味なさないんじゃないか、とガックリです。

統計局に行って「これはどういうことでしょうか」?と聞いたところで「中国語わかりません」と追い返されそうだし。

民間企業からの税収に次ぐのが宝くじ収入で4千億ドンを超え、省内経済からの収入の13.9%を占めています。個人所得税収入の5.2倍の額です。宝くじが「貧者の納税」という言葉を聞いたことはありましたが、まさかこれほどとは思っていませんでした。

仮に賞金分配率45%、手数料15%で残り40%が省の収入になるとすると省内労働力人口130万人が1人当たり毎月平均6万5千ドンの宝くじを購入していることになります。

昼休みに職場のベトナム人と一緒にカフェに行くと宝くじ売りがテーブルに来ました。「税金納めているみたいなもので買っても意味ないよ」と言ってしまったのですが、彼曰く「税金がなければ学校も病院も成り立たないんだよ。それに宝くじ売りは失業対策にもなってるし、たとえ一等の15億ドンが当たらなくてもそれで良いじゃないか・・・」。そう言われてみると確かにその通り、という気もして来ました。

アンザン省統計局

2009-11-19 18:29:21 | 社会
宿の近くに省の統計局があるので立ち寄って2008年版の省統計ブックを買い求めました。数値の正確さには疑問も残るし、有料の割には詳細なデータとも言い難いものです。それでもネットでは調べられない事項が少なくありません。

建物に入って直ぐの部屋で「統計ブックを買いたいんですが」と声を掛けると近くに居た年配のオッサンはチラッと一瞥しただけで右の手首を振りました。日本ではあまり馴染みのない動作で、これを両手ですると幼稚園児のお遊戯で「キンキンキラキラ」の振り付けになるのかも。

日本では断る時に手を左右に振ることはあってもこのようにクルクル回すとことはないようです。ここで一番多く見掛けるのは、宝くじ売りを断る時のこの手の動きです。言葉を発せず動作で断るのは上品とは言えず、失礼なことではありますが、その分相手に付け入る隙を与えない断り方でもあるようです。

そんな訳で自分では一日に何度かは、特にカフェでは宝くじ売りの鬱陶しさから逃れるためにこの手を回しています。ロンスエンの町に限らずメコンデルタではやたらとカフェが多く、宝くじ売りの老若男女の数も相当なものです。先日Hong Nguの町のカフェではこの手首振りも効果がなく、テーブルの上に宝くじの束を黙って乗せられてしまいました。ここで口を開けば相手に付け入る隙を与えるか喧嘩になるだけです。

宝くじを売りに行ったのでもないのに統計局のオッサンに手首を振られて、少々腹が立ちました。自分のベトナム語の発音が悪いからだということは分かっているので、続けて英語でSTATISTICAL YEARBOOKを買いたいと言ってみました。すると今度は顔も上げずに手を回すだけ。

ここまで会話を拒否されては仕方ありません。日本語で思い切り罵倒してから二階の部屋に上がり、それらしき部屋のドアをノックして無事「統計」を買い求めました。すると先程のオッサン公務員が部屋に入ってきて担当者に「この人何しに来たの」?と聞きました。

オッサン曰く「だって、オレ中国語知らないんだもん」。言い訳をせずに居れないところが、さすが公務員って思ってしまったは偏見なんでしょうけど。

ロンスエンの仮住まい

2009-11-13 22:31:50 | 生活
暫くブログを更新しなかった間に季節は変わり、雨が降ることも少なくなって雨期明けも間近です。サイゴンよりはだいぶ西に位置するため日没時間は多少遅くなりますが、それでも6時にはライトを点けずにバイクは走れません。

10月からアンザン省ロンスエンに引っ越したものの今だ安宿での仮住まい。ロンスエン市は見かけはそれなりの大きな町-と思っていたわけですが、実際暮らしてみると不便なことだらけ。

宿にインターネットの環境がないのは宿泊費の都合で仕方ないとしても、食事する店がやたら少なく、その代わりに至るところカフェだらけ。体調を崩している時など多少とも食欲をそそる料理をと思ったわけですが、日本食は勿論のこと韓国料理、イタリア料理、インド料理といった外国料理店は一切見当たらず、ロッテリアやケンタッキーなどのファースト・フード店もありません。

シンガポールの知人がプノンペンの帰りに水路で立ち寄ってくれた時には町で目立つ高級そうなホテルのレストランを巡ってみました。が、何処もメニューは似たり寄ったりのベトナム料理だけ。

ビクトリア・ホテルがあるカンボジア国境の町チャウドックかカントー市まで行けば多少は違うのでしょうけど、どちらもここから60kmほどの距離です。一食のために往復3時間はちょっとその気になれません。

職場は10kmほど離れたカントー市Thot Notの工業団地。今のところ何も仕事らしいことはしてないので職場と呼ぶには気が引けますが、とりあえず毎日通っています。昼食はその工場で賄いのオバサンが作ってくれます。

予算の関係もあるのでしょうけどコメはパサパサ。肉や魚、野菜にスープが日替わりメニューで栄養価は問題さそうなものの今日の肉は蛙だったし、鼠の肉なども出てきます。
味付けで素材を聞かなければそれになりに食べられるし、この辺では一般的な料理のようです。

自炊のできる生活環境を早く何とかしたい。とは思いつつ、こうしてここに暮らしてみるとサイゴンでの生活は思いの他快適だったと言えなくもありません。