GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

弾むゴム輸出2011年

2012-02-01 16:33:37 | 経済

カンボジアの2011年天然ゴム輸出は前年比数量で55%増の46,727トン、金額では132%の2億9百万ドルと大きく飛び跳ねたようです。

http://www.phnompenhpost.com/index.php/2012012354084/Business/2011-rubber-prices-surge-132-per-cent-on-demand.html

日本の自動車生産は震災とタイの洪水の影響で生産台数を減らしたようですが、2011年の世界自動車生産は前年比4.1%ほどの増加となったようです。天然ゴムの需要と価格は自動車生産の影響が大きいと言われてます。

ベトナムの天然ゴム輸出も金額で対前年比35.4%増の32.3億ドル、数量は4.4%増の81.6万トンと発表されています。金額でカンボジアの15.4倍、数量は17.5倍の規模。ベトナムのゴム輸出はタイ、インドネシア、マレーシアに次ぐ規模で、マレーシアとの差は年々縮小。

お陰でベトナムの天然ゴム生産各社は好決算の様子。株価は昨年一年大きく下落したものの、会社は前年を倍する利益を稼ぎ出し、カンボジアやラオスへの投資を増やしているようす。
http://vneconomy.vn/2011112307433641P0C7/trc-dau-tu-7600-ha-cao-su-o-campuchia.htm

ゴム製品で思いつくのはベトナム語で[Bao cao su]と呼ばれるものがあります。プノンペンでは「No.1」という商品名の大きな看板があり、当初何の宣伝なのかわかりませんでした。
ビエンホア工業団地に岡本理研ゴムの工場があり、ビンユン省にはクムホ・タイヤの工場があるのもゴムの生産地に近いからかと思っていました。

しかし、ブリジストンは北部ベトナムのハイフォンに乗用車用ラジアルタイヤの新工場を建設するとのこと。
http://www.bridgestone.co.jp/corporate/news/2011121502.html

トヨタやホンダの工場もハノイ近郊だし、中国に近いからでしょうか。それにしても工場の敷地面積102万㎡=102ヘクタールという広さには驚きました。ミーフック工業団地3のクモホタイヤ工場敷地も広く、タイヤ生産工場というのは広い敷地が必要なんでしょうけど。内心、クムホ工場の相次ぐ不祥事というか労使関係の複雑さもこの敷地の広さも影響しているのでは?などと勘ぐっています。



http://dudoankinhte.wordpress.com/2012/01/24/cong-ti-kumho-thu-ti%E1%BB%81n-ti%E1%BA%BFt-ki%E1%BB%87m-ngan-hang-ep-bu%E1%BB%99c-cong-nhan-ngheo/

http://tuoitre.vn/Chinh-tri-xa-hoi/Phap-luat/451626/Bat-15-doi-tuong-trong-duong-day-trom-lop-xe-quy-mo-lon.html

ベトナムのタイニン省からカンボジアやラオスとの国境沿いに北上する地域、恐らくかつては権力支配の及ばぬ森林地帯だったのだと思います。今やその国境を跨いでゴムが植えられ、世界の工場中国のタイヤ生産を支える時代になっているようです。

東南アジアでのゴム栽培はイギリスが南米アマゾンから種を持ち帰りスリランカに植えたのがその始まりだそうです。インドシナにゴムを持ち込んだのはフランスのようですが、東南アジアのゴム栽培で今現在最も利益を得ているのは何処の国なのでしょうか?
野生動物保護区の原生林をも90年リースで土地使用権を外資企業に与えてしまう状況も生まれているとのこと。