GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

年の瀬に胃薬

2011-12-30 23:27:43 | 生活

先週から胃の調子が悪く何をするにも集中力を欠く毎日です。昨年も年末気分を味わうことなく時が過ぎてしまいましたが、それでもクリスマス・イブには工場の食堂でケーキを食べたとこを覚えています。

ベトナムもサイゴンの街はクリスマスと新年の飾りがそれなりの雰囲気を感じさせますが、プノンペンではいつの間にかクリスマスが過ぎてしまった感じです。ここでもベトナム同様にクリスマスというよりフランス語のNOELとの呼び名を耳にします。

ベトナムではメコンデルタの田園地帯でも教会を見ることが多かったのですが、思えばカンボジアに来てからはまだ教会を見た記憶がありません。上座部仏教のクメール寺院の数が圧倒的で、次に目に付くのはチャムのイスラム寺院です。

ベトナムでは何故か「NOEN」との発音に聞こえることが多いのですが、ここでは最後の子音をしっかり「L]で発音しています。つい、「NOEN」と発音してしまってカンボジア人に誤りだと指摘されてしまいました。行きつけのカフェの女の子に「クリスマスプレゼント頂戴」と何度か冗談めかしに催促されていて、何だベトナム人の女の子と変わらないじゃないか・・・などとガッカリしつつもケーキ位はプレゼントしようかとも思っていたのですが、生憎、胃の痛みもあり、カフェに行くこともなくなりケーキ屋を探すこともなく過ぎてしまいました。

ベトナムに居た時は「MEPRAZ」という胃薬を飲んでそれなりに効果的でした。何軒か探しましたがカンボジアの薬局では置いてませんでした。フランス語らしき表示の薬が多く、注意書きも読めずに買うのも気が引けたので薬局の棚を丹念に探したところ「パンシロンG」を見付けて買いました。箱の中に入っている注意書きはタイ語のようですが、パッケージは英文表記です。20包で2.95ドルだったので日本で買うよりはかなり安いのかも。



タイの年末休暇でキャッサバ価格下落

2011-12-28 19:54:02 | 農業・食品

タイがクリスマス・新年休暇を迎え工場の操業が停止しているためカンボジアのキャッサバ価格が急落している、とプノンペン・ポストが伝えた。

パイリン州 Sala Krao地区のY.Nornさんは、収穫期の初めに1キロ456リエル(8.8円)だった価格が今は245リエル(4.7円)に急落していると嘆いている。

パイリンのキャッサバ農家、Ly Thethさんは、余りにも価格が低いので収穫を遅らせているとのことで、「政府は価格をタイに依存させずに安定させる方法を見つける必要がある」と語る。

農業省の農産物責任者であるNgin Chhay氏は、政府はキャッサバや他の作物の輸出市場の高角化を追及している、と述べている。また、タイやベトナムに輸出されたキャッサバは中国に再輸出されているため、中国企業のカンボジアへの直接投資を要請しているとのこと。更に中国企業との年間100万トン輸出契約が間もなく実行されるとのことである。

また、Ngin Chhay氏はキャッサバ購入を一時的に停止し価格を急落させたブローカーを非難すると共にタイのキャッサバは今年の深刻な洪水の影響を受けているため価格がリバウンドするまで在庫するように農民に促している。

http://www.phnompenhpost.com/index.php/2011122753626/Business/kingdoms-cassava-crop-hurt-by-thai-holiday-break.html

と、いうような内容でしたが、はたしてキャッサバ価格の下落は年末休暇の影響だけなのかどうか疑問です。

10月から始まるタイのキャッサバ生産年度でタイ・タピオカ協会の2011/2012年の生産予測は前年比14%増の2,500万トンとされています。11月始めにはタイのキャッサバ価格がキロ2.5バーツ(6.15円)と安くなりタイ政府は農民に収穫を遅らせるよう呼び掛けていました。


http://sg.finance.yahoo.com/echarts?s=0841.HK#symbol=0841.hk;range=1y;compare=;indicator=volume;charttype=area;crosshair=on;ohlcvalues=0;logscale=off;source=;

この香港の価格チャートを見る限りではキャッサバ価格のリバウンドは期待できそうには思えません。洪水による減産というよりは、雨が多かったせいで病害虫被害を免れ寧ろ増産されるようです。

ダイヤモンドアイランドの物産展

2011-12-25 00:33:46 | 経済

先週、ダイヤモンド・アイランドの展示会場の物産展に行ってみました。手帳には何故か「タイの展示会」とメモしてあり、てっきりタイの物産展と思って出掛けたのですが、確かにタイのブースは多かったものの、日本や韓国企業のブースもあり、クメール語も読めないので趣旨もわからないまま会場内を歩きました。

前回ベトナムの物産展が開かれた時もこの会場に来ましたが、今回の方が入場者は遙かに多くバイクの有料駐輪場も混雑して待たされました。ベトナムではスーパーの駐輪場入口で阿多から来たバイクが先に入ったりして苛立たしさを覚えることはしばしばでしたが、カンボジアで混雑を経験することは多くありません。

見るべきものは殆ど何もない・・・と諦めているとカンボジアの各州のブースが並んでいました。



[one province one product]と書かれていたブースもあるので「一村一品運動」を趣旨とした展示会の意味合いがあるのかも知れません。



生姜やウコン(Turmeric)も展示されてましたが、英文の記載がなかったので輸出はされていないのかも知れません。



宝石類を展示するブースが少なくありませんでした。



砂糖ヤシから採れる砂糖パウダー。ベトナムのアンザン省では固形の砂糖製品をみましたが、パウダー状のものは今回初めて知りました。



触るとゴワゴワしていて太くて硬いのですが、絹だそうです。



小学生の頃家に持ち帰って飼ったカイコの繭より大きく、随分と違う感じです。



コーコン州のブースに飾られた巨大な干物。カンボジアの州と市24の中で海岸に面しているはコーコン、シハヌークビル、カンボート、ケップの4つのみ。



コーヒーを展示したブースが3つほどありました。モンドルキリとストゥントレングのコーヒーを買ってしまいました。両方共州の名前がコーヒーの製品名になっています。カフェで飲むコーヒーはカンボジアは余り美味しいとは思えず買うつもりもなかったのですが。





メコン河沿いの畑

2011-12-18 01:18:54 | 農業・食品

畑に人の姿が見えたので国道から土手を下り畑の中を歩きました。何を作っているのか確かめたかったわけですが、見ても野菜であること以外は分かりません。

畑ではメコン河から汲み上げた水を撒く姿もありました。10代半ばのまだ幼い男の子達がふざけ声を上げながらホースを持っていました。



河岸に行ってみました。岸は河に削り取られ何か所も崩落していました。畑は年々面積を小さくしていくようです。畑家の先には石油会社の船着場があり、そこは護岸工事をしてあるようで河に突き出る格好をしてました。

国道一号線のメコン河側の畑は、新プノンペン港や工場の港に変わりつつあるようです。



けたたましい音を上げているデーゼルポンプはヤンマーと書かれていました。





橋の下を流れていた氾濫水も今は引いていました。



8月に撮った画像です。水位のピークは10月だったかと思います。



苗代のようです。



一面水に覆われていた風景も今は一変し、田植えが行われていました。

この付近にも牛の姿は多いのですが、犂を引く牛の姿は見当たりません。


12月の田圃

2011-12-14 00:07:31 | 農業・食品

バイクで走ると夕方近くにはだいぶ身体が冷えるようになりました。雨が降らないため田圃道もバイクで走ることができます。泥濘にはまって転倒する心配をしなくても済みます。

21号線沿いを下ってベトナム国境近くの田圃まで行って来ました。雨期にはバサック川の氾濫原となっていた田圃です。この辺りの田圃には砂糖ヤシの木も見えません。比較的最近になって開墾された土地なのでしょうか。



一部は乾期米の田植えの後で青々としていましたが、その隣は田起こしの最中で耕運機が一台見えました。先週、カンダール州では収穫前の雨期作の田圃も残っていました。

空の雲も乾期を感じさせます。



プノンペンへの帰り道、屋根の上に乗客を乗せたバスが走っていました。工場から帰宅するバスのようです。毎回この手の車を見る度に急ブレーキ掛けたらどうなるんだ?と恐怖に捕らわれるのですが、屋根に乗っている人々の表情は楽しそうです。反射神経や身体のバランスが自分とは大違いなのかも知れません。



屋根の上の人数を数えてみると4×8でざっと32人ほど。車内にも同数として64人を下らない人数でした。

走獣(獣類)

2011-12-11 00:00:23 | 地理・歴史

 獣には犀・象・野牛・山馬がある。すなわち[これら]は中国にないものである。そのほかの虎・豹・熊・羆・野猪・麋(なれしか)・鹿・麞(のろ)・麂(おおのろ)・猿・狸・狖(尾長猿)の類のごときは甚だ多い。[この国で]見かけないものは、獅子・猩猩・駱駝のみである。鶏・鴨・牛・馬・猪・羊は、至るところにいる。
 馬は甚だ矮小である。

メコン河を渡るフェリーの周辺で馬車を度々見掛けます。きょうは偶々同じフェリーに乗り合わせました。フェリーの先頭にトゥクトゥクの横に並んでいました。

ベトナムの馬も小さいのですが、カンボジアで見る馬は更にそれよりも小さく、熱帯気候への適応の結果であるかのようです。



この馬、たてがみが短く刈り上げられ、その代りにへんてこな飾りが立てられています。カンボジア女性の髪形のセンスも一種独特のものがありますが、この馬の飾りも可愛らしさを表現しているのでしょうか。

ノコール山リゾートの看板を見つけたので矢印の方向へ登ってみました。が、ダンプカーが土埃を巻き上げて走っているだけで途中で道もなくなってました。



山には山羊がいました。牛と違って人への警戒心が強く近づくことはできません。





牛乳の出が悪いのか、仔牛は母乳を激しく突いて飲んでいました。

真臘風土記の池

2011-12-10 00:18:48 | 地理・歴史

 澡浴(水浴)

 [その土]地は炎熱に苦しむ。毎日、数回水浴しなければ、[一日も]過ごすことができない。夜に入ってもまた一、二回[水浴]しないわけにはいかない。
 以前は、浴室や盂(はち)・桶の類がなかった。しかし家ごとに[水浴のために]池があることが必要で、そうでなければすなわちまた二、三軒で一つの池を合わせもつ・・・

と、いう文章を読んだ後で「池」を眺めてみると、たぶん700年前の真臘風土記の時代の風景とも大して違わない世界を見ているような気になります。

4月5月は今も確かに毎日数回水浴しなければ過ごすことのできない日がありますが、この季節は夜に水浴するには寒い気温です。当時のカンボジアの気温は今より高かったのでしょうか。

この池では若い女性が一人、昼過ぎに水浴していました。流石に近付くのは躊躇われました。もっとも残念ながら2012年のカンボジアでは服を着たままの水浴でした。洗濯の手間が省けて合理的かも知れません。



水浴をしていた女性は家の中に戻り、代わりに子供たちが家から出てきました。シャッターを押す瞬間にカメラの前に女の子が顔を出しました。


フィリピンへのコメ輸出

2011-12-08 23:45:32 | 農業・食品
昨年はベトナムがフェリピンへの最大のコメ輸出国でしたが、今年はベトナムからは激減しているようです。代りにカンボジアからの輸出が行われるようですが、その数は未だ多くはないようです。


   Kingdom exporter inks rice deal with Philippines firm

カンボジアの精米・卸売企業Mega Green Imex社はフィリピンのパートナー会社との間で数千トンの精米輸出を来年早々に行う契約を締結した。

契約金額は2,100万ドルで、9月にフィリピンをベースとする全アジア・エンカウンター・トレードとして締結された、と昨日 Renne Outhマネージングディレクターが明らかにした。

正確な輸出数量は明らかにしなかったが、「フィリピンは世界最大の精米輸入国であり、毎年300万トン輸入している」と述べている。

「われわれの精米輸出国としてフィリピンを獲得できれば、われわれにとって素晴らしいことだ」

輸出は来年2月末から開始される予定。

Mega Green Imex社は既に、EU、ロシア、アメリカに輸出しており、年間20万トンの輸出が可能であり、フィリピン業社への新たな輸出はこの範囲内にある。

フンセン首相は2015年に百万トンの精米輸出を呼び掛けているが、専門家の間ではこの目標の達成には疑いを持たれている。

商務省の統計によれば、今年9月までにカンボジアは14.7万トンの精米輸出を行い2010年全体の輸出量を4.2万トン超過している。

農村開発銀行のSon Koun Thor総裁は契約を賞賛したが、カンボジアの精米輸出業の成長がある種の問題を引きずっていること-すなわち、運転資金の欠如と精米能力の不足-を強調した。

「この業界にとっての資本の限界は地方の精米業者にとって大きな挑戦であり続けていることをわれわれは皆知っている」

「したがって、われわれはこの業界への外国投資を必要としている。政府にとっての主要な優先分野であるのだから」

彼によれば、政府は新しいコメ輸出委員会を設置し国内のコメ輸出業者を支援することになる。

http://www.phnompenhpost.com/index.php/2011120853227/Business/kingdom-exporter-inks-rice-deal-with-philippines-firm.html

メコン河のイルカ漁

2011-12-07 13:24:54 | 社会

世界自然保護基金(WWF)によって絶滅の危機が報告されているメコン河イルカは、カンボジアでは政府が対策を講じているようですが、ベトナムではイルカを獲って生活の糧とする人々がいるとのニュースに一瞬わが目を疑いました。

「Đặt lọp cá heo mùa nước rút」

http://www.baoangiang.com.vn/newsdetails/1D3FE189A9A/Dat_lop_ca_heo_mua_nuoc_rut.aspx

イルカは日本語でも「海豚」と記されるようですが、ベトナム語でもcá heoは「魚の豚」という意味になります。

今年の大洪水でたまたまイルカが獲れたという記事ではなく、数十年もの間イルカ漁を行っているとのことです。ロンスエン市場では生きているイルカはキロ当り30万~40万ドン(1,100~1,500円)で売買されているそうです。

漁はアンザン省チャウドックからティンビエンに流れるTha La水路や Trà Sư水路で多く行われるようで、メコン河から水路へと流れて来たイルカのようです。

カンボジアのクラチェのイルカの減少とベトナムでのイルカ漁がどう関係するかはわかりませんが、クラチェより下流のメコン河にもイルカが生息していることは確かのようです。

しかし、これが本当に哺乳類のイルカなのかは信じ難いことで、イルカの形にに似た魚を「cá heo」と呼んでいるのではないか、との思いが残ります。CAFEF紙に掲載された写真ではやはり魚のようです。



http://cafef.vn/20111207110726718CA52/dat-lop-ca-heo-mua-nuoc-rut-o-an-giang.chn


ベトナム・コメ輸出2012年受注減

2011-12-06 14:16:24 | 農業・食品

籾付の雨期米をメコン河の船に積み込む姿を何か所かで目にしました。たぶん河を下ってベトナムへと運ばれるのだと思います。河沿いに倉庫があるようでもなく、トラックで運ばれた籾米を直接船に積んでいました。

一人が一袋づつ担いで船に落とすわけですが、途中でこぼれた籾米が何度か河の中に飛び散ります。それを誰も気にする様子はありません。ベトナムでもコメの収穫後損失が問題にされていますが、カンボジアではそれ以上かと思える光景でした。



ベトナムのコメ輸出は今年11月までで683万トン、34.8億ドルとなり昨年同期比で数量は7.1%増、金額は11.6%増と順調な結果となっています。輸出価格の上昇によって農民の収入も増加したとの記事もあったわけですが、ベトナム米の輸出価格上昇によって来年度の輸出契約が滞っているとのです。

http://cafef.vn/2011120505195232CA52/xuat-khau-gao-thieu-don-hang-tram-trong-bi-canh-tranh-gay-gat.chn

今までベトナムはタイ米よりも低い価格で輸出市場を開拓して来たわけですが、タイは高級米輸出に特化し、ベトナム米はインド、パキスタン、ミャンマーのコメよりも輸出価格がトン当たり100ドル高くなっているとのこと。2012年のベトナムのコメ輸出価格は今年よりも低くなる可能性が指摘されています。