GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

野良猫事情

2009-07-29 00:14:59 | 生活
3週間ほど前から居候の野良猫が姿を消し、我が家の黒猫は遊び相手を失ってしまいました。その分こちらが遊び相手にされてしまうわけで却って面倒は増えてしまいました。近所の家の飼猫2匹の他に4匹が餌を探して我が家への侵入を企てたので計6匹を確認しましたが、その6匹すべてがいなくなってしまいました。

夜中に屋根の上でドタバタされることもなくなり、鳴き声も聞こえません。これらの猫の中には屋根裏で子供を生む猫も出てくるのではないかと内心心配でもあったわけで、その意味ではホットするものがある反面、やはり理由がわからないというのは少々不気味です。

犬が居なくなったのなら犬肉屋に売られてしまったのだろう、と想像も付きます。しかし猫肉はどうなんでしょう。猫肉のしゃぶしゃぶが美味しいとの話を聞いたことはありますが、猫肉の店はまだ見たこともありません。

もっともネズミ肉店なども知りませんが、皮を剥いで調理の支度をしている姿は一度だけ目にしたことがあります。それにネズミと蛇はカンボジアからの(密)輸入も多いとのことですから店屋に並んでいないからと言って猫肉が食用に売買されてないとは言い切れないようです。

犬を飼うことに比べたら猫は散歩の必要もなく、一人暮らしには適しているのかも知れません。近所の野良猫がいなくなったので不在中に家の中を荒らされる心配もなくなり、塞いでた通気口の柵を一つ外してそこから勝手に出入りしています。

しかし問題は出張等での外泊時。今までは向かいの家の気の善いオバサンにペットフードを渡して頼んでいたのですが、先月末から姿がありません。近くに住む知り合いに頼もうかとも思いましたが極端な人間嫌いのようで、人の足音が聞こえただけで脱兎の如く逃げ出し物置に使っている中二階に隠れてしまいます。友人が家に訪ねて来ても帰るまでの数時間も隠れたまま。可愛げないので誰も面倒を見てくれそうもありません。

飼い主に似たと言えばそれまでですが。




7月の統計:畜産

2009-07-26 11:29:17 | 農業・食品
-年初7ヶ月間の畜産生産状況-

畜産は前年同期間を上回る成長であると共に数値は近年にない成長を示している。安定した生産状況であり、農民の収入も増加し、特に貧困地域において顕著である。

水牛、牛の生産は順調であり、特に牛肉価格の上昇により肉牛飼育は利益を確保できているが、養豚と家禽飼育は飼料価格の上昇によって困難な状況にある。5月からの食肉価格の下落が豚と家禽生産に影響を与えている。

6月に比べ7月は輸入飼料と共に国内飼料の一部は値下がりした。米糠 4,090ドン/kg(9%減)、魚粉国内産60%プロテイン 17,750ドン/kg(4.1%減)、乾燥大豆 9,450ドン/kg(7.4%減)。値上がりしたのは、トウモロコシ 4,570ドン/kg(3.8%)、乾燥キャッサバ 3,045ドン/kg(10.7%)、メチオニン 94,500ドン/kg(5%)、リジン 31,500ドン/kg(32.3%)。飼料製品は微減;ブロイラー鶏用 7.060ドン/kg(1.1%減);豚60kg以上用 5,900ドン/kg(2.3%減)。

畜産品価格は先月からは低下傾向にあり、豚肉26,000~30,000ドン/kg、鶏肉22,000~24,000ドン/kg、地鶏肉45,000~50,000ドン/kg、地鶏(vườn)25,000~28,000ドン/kg、牛肉110~120,000ドン/kg、牛乳7,000~8,000ドン/リットル、鶏卵1,300~14,000ドン/個。

-疫病状況-

1.鳥インフルエンザ
現在、全国で唯一クアンニン省(19日間)だけであり、21日間を超えていない。6月18日から7月11日の間、Yên Hưng県Liên Hoà村とPhong Hải村の6つの養鶏場で発生し、1万82羽が処分された。7月11日以降の新たな発生はない。

2.口蹄疫(Foot-and-mouth disease)
21日間を過ぎてない発病はコンツム省とイェンバイ省だけである。7月6日コンツム市のVinh Quang村で2頭の牛が発病し7月16日までに70頭の感染が確認された。
イェンバイ省Văn Chấn県のPhù Nham村とSơn Lương村で水牛の発病が確認された。

3.豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)
ダクラック省とクァンナム省で発生した。ダクラック省では6月末にthị xã Buôn HồのCư Bao村で発病が確認され、7月10日までに66頭が死亡し119頭が処分された。




A/H1N1で学校が病院に

2009-07-23 02:19:04 | 社会
7月20日ホーチミン市9区のゴートイニエム高校で34名のA/H1N1インフルエンザ感染が確認された、高校は公安・地域自警団にによって完全に隔離された。

校門は当直の自警団員が業務や連絡のために学校内に入る人々にマスクを支給している。
前日の19日にホーチミン市医療局は関連機関と共にこの高校を「野戦病院」に変えることを決めた。
隔離地区の側には垣根が立てられ20名の学校職員と医師が保護服を着て見守り、生徒の世話にそなえている。

ファムティトゥイヴィン校長は、「79名の生徒と一人の女性教師が学校内の宿泊区に隔離された。その内4名の生徒と女教師にA/H1N1の症状がある」と語った。また、高校は隔離生徒を3つの区に分け、元気な生徒の区域;A/H1N1感染者と接触した生徒の区域;感染者及び熱、咳の症状のある生徒の区域。
「私たちは生徒が 心配しないように積極的に相談に乗り生徒の父兄に家に子供を迎えに来て連れ帰らず、学校に留まって健康状態を監察するよう働きかけた」と校長は続けた。

感染はさらに拡大するだろうか?

20日の午後までに感染が確認された34名の他に79名の生徒が感染の疑いで隔離された。しかし、他の生徒900名が学校を出て帰ったことを心配する人も少なくはない。
高校は全部で26クラスあるが、感染クラスは10クラスあり、最初の感染者は10A10クラスのP.H.Dさんである。

この高校では生徒の多くが帰る家はダクラク、ダクノン、ラムドン、ビンユンの各省に集中している。そのため医療機関によれば生徒の発病と拡散の危険性はとても高い。

昨日、グエンクォクチュー医療相は各関係部署に900名の生徒名簿を作成し各地の予防医療機関に送付し経過観察をするよう指導した。
同時に予防医療&環境局は直ちに公電を各省都市に送り、帰宅した生徒の健康状態を確認するよう指示した。
医療相の指導する現在とそしてこの先の公務は、生徒の家族への感染を防ぐことであり、また死亡者を出さないことである。
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7月20日午後、予防医療&環境局局長は、国内で更に25名のA/H1N1感染が確認された(南部19、北部1、中部5)と明らかにした。
感染者は計408名、死亡ゼロ。退院311名。現在、隔離・治療中97名。


生物学オリンピック

2009-07-21 23:23:46 | 教育
国際生物学オリンピックが日本で開催され、日本の高校生が初めて「金」を獲得したとの記事がありました。
http://www.asahi.com/science/update/0718/TKY200907180216.html?ref=rss

いまだに劣等性根性を引きずる身には関心のないこと甚だしく、ミスコンの話題以下の興味しかありません。見出しを読んだだけで忘れていましたが、きょうの昼、カフェで目を通したベトナムの新聞にも「VN、多くの科目でメダル勝ち取る」とありました。
http://www.thanhnien.com.vn/news/Pages/200930/20090721001042.aspx

ベトナムの新聞には毎年この学力オリンピックの記事が載り、ベトナム高校生の数学や物理は世界トップ水準なんだ、などと思っていたわけですが、初めて本文を読んだところメダルの数が多いということを知りました。

---教育省、考試教育品質検定局の発表によれば数学、物理学、生物学の各国際オリンピックでベトナム代表団はすべての学科でメダルを獲得した。

7月15・16日にドイツで開催された数学では6名の代表がすべてメダルを獲得。2名が金メダル-Hà Khương Duy(ハノイ国家大学自然科学大学付属高校3年生)39点、Phạm Đức Hùng(ハイフォン市チャンフー高校2年生)33点。銀メダル2名-Phạm Hy Hiếu(ホーチミン市国家大学付属才能専高校2年生)29点、Nguyễn Hoàng Hải(ヴィンフック専高校3年生)25点。銅メダル2名-Tạ Đức Thành (フートー省フンブン専高校2年生)19点、Nguyễn Xuân Cương (ハイズン省グエンチャイ専高校3年生)16点。

日本で開催された第20回生物学オリンピックでは4名の代表すべてがメダルを獲得した。Nguyễn Thị Thùy Trang(ハノイ国家大学自然科学大学付属高校3年生)銀メダル。3名が銅メダル-Dương Thu Hương (ハイフォン市チャンフー高校3年生)Nguyễn Thị Như Quỳnh (タィンホア省ラムソン専高校3年生)、Lê Thùy Dương (ハノイ市アムステルダム専高校3年生)。

メキシコで開催された物理学でもベトナム代表参加者はすべて銀メダルを獲得した。Nguyễn Đình Tùng (ダナン市レクィドン専高校3年生)、Nguyễn Phan Minh (ホーチミン市国家大学付属才能専高校3年生)、Phạm Văn Quyền (ナムディン省レフォンホン専高校2年生)、Vũ Hồng Anh (ハイフォン市チャンフー才能高校3年生)Phạm Thành Long (ハイズン省グエンチャイ専高校3年生)---

参加者の殆どが「trường chuyên」(専校)と名づけられた英才教育高校です。ハノイやホーチミン市では国家大学付属であったりまた独立した高校でも複数校ありますが、各省に1校はこの「trường chuyên」があるようです。省によってその扱いに差は大きいものの概して教師の質やら予算は他の普通高校とは桁外れと言った印象があります。勿論この高校を卒業したからと言って皆優秀な人ばかりというわけでもないわけですが-裏口入学もあるようだし-中学生の時にそれなりの才能を認められて入学し、更にお金を掛けた教育がされるわけですから歩留まりはそれなりのようです。もっとも日本とベトナムのGDPの差を考えると豊かであることと学力との相関は差ほどでもない、ということでしょうか。

夏休み期間ということでこの催しがあったのでしょうけど、夏休みは北半球のみ。シンガポールの高校も夏休みは6月末で終わっているようです。




コメ・フェスティバル

2009-07-20 22:29:26 | 農業・食品
ベトナムで初めてのコメ祭り-Festival lúa gạo-が11月26日から28日の三日間メコンデルタのホウザン省ヴィータン(thị xã Vị Thanh, tỉnh Hậu Giang)で開催されるとのこと。既に200の国内外の企業・団体が参加登録をしているそうです。

カントーやロンスエンではなく、何でヴィータンなのかと一瞬不思議に感じてしまったほどホウザン省ヴィータンは馴染みの薄い町です。かつてのカントー省から分離した新しい省でそれ故省庁所在地とは言えウィータンの町はこじんまりと風情があるとの評判もるわけですが、サイゴンからは少々遠く、展示会に参加するとなると最低でも一泊しなければなりません。しかも3000名の参加者を見込んでいながら宿泊施設はせいぜい1000名が限界のため、隣接する省やカントー市と調整するようです。

4ヵ月後のことですから今からホテルの建設は間に合いそうもありません。カントー橋の完成予定も来年3月でフェスティバルには間に合いません。それでも観光資源に乏しいホウザン省にとってはこの催しに期待するところがあるようです。

先週のコメ輸出価格は上昇。フィリピン、マレーシア等ASEAN市場の他に中東、アフリカへの輸出も順調のようです。
メコンデルタの人口は約18百万人で全国の20%ですが、コメの生産量はベトナム全土の50%を超える年間18~19百万トン(籾米)になり、1995年の1280万トンからは50%の増大。キエンザン省ではこの間100%を超える生産量となっています。

このメコンデルタのコメの増産がいつまで続くのかは、一つにはコメ輸出の動向、あるいは気象条件も関係するものと思われます。温暖化と海水面上昇がメコンデルタ農業に壊滅的打撃を与えるとの報告もあるようです。

オーストラリアICEMのレーポートに引用されていた2003年の資料によればベトナムの海水面は過去30年間に5cm上昇し、2010年に9cm、2050年33cm、2070年45cm、2100年1mとの予測です。
http://www.icem.com.au/












キャッシュカード

2009-07-16 22:20:18 | 生活
きのうの帰りに現金を引出そうとATMのBOXに入ったところ肝心のカードが財布の中にありません。8月に行くカンボジア往復のVN航空チケットを買うつもりでした。米ドルの手持ちは多少あったのですが、再び銀行レートではドルは買えない状況-実質的にはVNドン通貨は安くなっているわけで、ドルを使えば損することになります。そんなことよりもキャッシュカードが無いことのほうが問題ですが、既に銀行は閉店時間を過ぎていました。

最後にカードを使ったのは日曜日の夕方。知り合いの日本人からお声が掛かり、レタントン通り周辺のカラオケに行く前のことです。誘われても勘定は割り勘なので躊躇がないこともなかったわけですが、前日の土曜日も職場でカラオケに誘われ「日本語もあるから」との話はいつもの通り話だけで延々とベトナムカラオケに付き合わされ、日本語のカラオケに飢えていた時でもありました。

レタントン通りと言えば4月末に8億円ほど会社のお金を使い込みをして失踪した日本人が貢いだとされている女性が経営する店もあるところです。「アジサイ」という店だそうですが、たぶんこの界隈に多い日本人向けカラオケサロンの一つなのでしょうか。会社のお金まで横領ししかも8億という金額ですから「貢ぐ」というレベルのものではなく暴力団絡みの恐喝だろう、との声も聞きます。そうであれば無地カンボジア国境を

その転落の始まりの切欠が彼女の経営する店に行ったことかどうかは知りませんが、僕の場合にはどうやらその直前に立ち寄ったATMの中にキャッシュカードを置き去りにして来たようです。今までに何度も同じ失敗を繰り返しはいますが、ここ数年はなく暫く振りのことです。他社のカードは現金を受け取ると自動的にカードが返却されるようになっていますが、このカードは現金を受け取った後、取引終了ボタンを押さないと返却されません。

今日の朝、銀行に行き紛失届け出しに行きました。通勤時間帯のため、しかもまだ下水道工事が終わってなくてあちこちで渋滞。その上短大の入試日でその会場となった高校や中学の前にはバイクが恐ろしく群がっていました。銀行の受付でカード紛失届けに記入すると、電話で問い合わせてくれてカードは1区にある支店に届いてるとのこと。またまた大事には至りませんでした。

面積の単位

2009-07-16 02:54:46 | 生活
最近は行きつけのカフェもなく、たまに近所のベトナム歌謡曲の大音響の中で露出度の高い服を着たウェートレスがキャピキャピはしゃいで混雑した店に一人で行ってもこの年齢では誰にも相手にもされず疎外感を深めるだけ。外見がボロでも静かで客の少ない店を探してコーヒーを飲むようになりました。

勿論そんな店では暇を持て余したベトナム青年男子を集客できる容姿のウェートレスなど期待できないわけですが、日本円にして50円にも満たないコーヒーを飲むのに贅沢は言えません。先日スーパーでベトナム・カルピスの缶コーヒーを買ったところ、1缶7000ドン。この近所のカフェでは一杯6000ドンから1万ドンが相場です。冷房が効いていてWifiが使えると2万ドン。

先日、見るからに貧相で客の少ないカフェでしたが、メコンデルタ出身の20代後半のウェートレスが居ました。身体もがっしりして農作業向き。ふと左腕を見ると幾重にも筋が入っていて細い金の腕輪の痕かと思って訊いたところ鎌の痕だとのことでした。それを聞くまではまったく彼女に関心を持たなかったのに何故か急に嬉しくなりました。

脛に傷を持つ身ではあっても、腕に稲刈りの鎌の痕を見たのは初めてです。最近は何故かコメ作りの農作業というものが何処か神聖な労働に思るようになりました。たぶんサイゴンに出て来て高等教育を受けた若い人々が農業を軽視する風潮に反発する気持ちもあってのことなんでしょうけど。もっとも数十年前、埼玉の田んぼで赤いカラージーンズ姿で田植えする若い女性の姿を見た時もショックでした。何がショックなのか自分でも意味不明なのですが、田んぼにはもんぺを履いては入らねばならない、とでもいうような硬直した先入観を持っていたようです。

彼女の実家はメコンデルタのビンロン省だそうで、もう夏秋米の収穫は終わったそうです。田植えではなく直播きだと言うのでそれじゃIR50404でしょ?とやっと覚えたばかりの品番を口にすると「504」との答え。今はメコンデルタでも年3回コメを作るところは少なくなりましたが、彼女の家の近くでは今でも3回だそうです。1へクタールの田んぼで土地が良ければ一回の収穫で販売価格は60百万ドン(約30万円)と言ってましたが、IR50404の買取価格は3500~4000ドン/kgなのでそれはちょっと無理な数字のようです。

田んぼの面積は平方メートルで数えると言いつつ、mẫu(畝)の単位の方が分かり易いようでした。漢字は日本や中国と同じでも中国の(ムー)や日本の(せ)とは換算が違い、ベトナムの旧単位や北部では3600㎡、中部では4970m²と言われています。ベトナムの畝はその10分の1の単位がsàoでこの単位も何度となく耳にします。稲の収穫量もまた聞いたことのない単位を使って表し、それをkgに換算してました。

ところで君には美人のお姉さんはいないのか、と訊いてみましたが、残念ながら妹が二人だけ、しかも器量が良いのか二人とも先に結婚してしまったとのことでした。

7月14日

2009-07-15 00:20:38 | 天気
関東地方の梅雨が明けてもサイゴンは雨。7月14日のきょうはフランス革命から220年。ベトナムではタイソン(西山)の乱が全土を席巻し、その年1989年には清朝乾隆帝による20万の軍隊の侵攻を英雄グエン・フエが打ち破り、皇帝の位について年号を光中と定めた歴史的な年でした。

同じ1989年でありながら、フランス革命の年の方がより身近な年に感じてしまうのは「ヨーロッパ近代市民革命」という今日に連なる世界史の画期的事件として教えられたからに他なりません。

毎日通るゴ-バップ区のクアンチュン(光中)通りとはグエン・フエのことであり、また1区にはグエン・フエ通りもあるわけですが、道路にその名を冠しても歴史上の人物の名前を知るのみで、外国人の僕にはその時代のイメージが惹起されることはありません。

ベトナムのTVにはNHKの大河ドラマのような番組がないわけですが、もしあれば真っ先に取り上げられるテーマがこのグエン・フエではないかと思います。ベトナムの司馬遼太郎は何処かにいるのでしょうか。

タイソンの乱は、フランス人の支援を得た阮福映に破られ短期政権に終わってしまいました。この時のフランスとベトナムの関わりが後のフランスによる植民地支配へと続く歴史の契機ともなったわけで、それだけにタイソンの乱の歴史的な性格とその帰趨がベトナムの歴史の大きな分岐点であったようにも感じます。





世界人口デー

2009-07-12 12:12:33 | 地理・歴史
昨日7月11日は国連の世界人口デーで、20年前の1989年に世界人口が50億を超えたのを契機に定められたとのこと。ベトナムでも人口増加は重要問題でそれだけに人口増加にかかわる問題は報道される頻度も高く、先日はベトナム航空社長が3人子供を持ったとの理由で政府首相から譴責(khiến trách)処分を受けました。一度離婚していて前妻との間に一子、現在の妻との間に二子で計三人。譴責処分は軽すぎる(以前は党員の場合懲戒解雇)との意見もあるようです。
http://www.bbc.co.uk/vietnamese/vietnam/2009/07/090704_vnaboss_third_child.shtml

少子化対策に予算を注ぐ政府もあれば三人目の子供を持ったからとの理由で処分を下す政府もあるわけですが、どちらがより深刻な問題であるか、あるいはこの人口増加の不均衡を統一的にどう捉えるのかといった視点からの問題提起があるようにも思えません。

それどころか昨日きょうの日本の新聞社のサイトを検索しても「世界人口デー」に関する記事は皆無。イタリアで開催されたG8で二百億ドルの貧困国への援助が決定され、日本政府も相応の金額を支出することになるにもかかわらず。

ベトナムの国勢調査は10年に一度で今年4月に行われました。調査には多額の予算が必要なため日本のように5年に一度というわけにはいかないようです。因みにカンボジアの人口調査は昨年、日本、ドイツ政府と国連の支援で行われ、暫定数値で1338万人と発表されてました。

ベトナムの調査結果は今月中に発表の予定ですが、昨年7月には8650万人と報道されていました。しかし今回も日本のように国勢調査票が回ってくるとか調査員が家にくるとかいうことはなかったので、調査の精度にはやや疑問も残ります。日本の住民登録に相当するようなものが、地区公安への「暫定駐在届」としてありますが、地区によって厳格さにはバラつきが大きく、届けを出さない居住者が(自分を含め)かなりの数だろうと思います。

2007年のホーチミン市の人口は市統計局の集計では665万人。ここゴーバップ区が51万人で市内最多地区です。面積は19,7平方キロと比較的広いわけですが、それでも人口密度は2万6千人/平方kmになり、埼玉県蕨市を圧倒します。ここから軍隊用地を除けば更に高密度。たぶん江戸時代の大江戸町人居住区に迫るものがありそうです。

携帯電話

2009-07-10 23:21:24 | 生活
先週、日本へのスカイプが上手く繋がらず、結局携帯電話での長電話となってしまいました。プリペイド携帯を使っているので話の途中で残高不足となってプッツン。それでもベトナムの携帯電話料金は日本と比べるとかなり割り安です。と、気付いたのは今年日本に帰ってソフトバンクのプリペイド携帯を使ったところ、3000円のチャージでケチって使ってつもりでも2週間と持たず仕舞い。ベトナムへのSMS送信もかなりの高額課金でした。

それと比べると今使ってる携帯は2月に20万ドン分(約千円)チャージしてきょうまでの5ヶ月間使えたわけで、しかも日本へも月2・3回通話してでのことなので月平均200円ほどの実質負担で済んでいます。

確か3年ほど前は毎月20万ドン分チャージして、しかも日本へ携帯で通話するなどということも無かったわけですからそれだけ通話料金が値下げされたということのようです。ベトナムの携帯業者は今では6社あり、更に増える傾向のようでその分各社間の競争も激しく様々な値引き合戦が繰り広げられています。

ベトナムの携帯契約件数は8200万件と発表されています。人口は8700万ほどで、電波の届かない地域や赤ちゃんから小学生を含めて94%の加入率ということになってしまいます。ここではプリペイド契約の比率が高く、以前VIETTEL社が5万ドンでSIMカードを買うと10万ドン分の通話が只というようなインチキをして加入件数を水増したことがあり、チャージの度に番号を変えていた人間もいましたから実態を反映した数字ではありません。今でも各社新規にSIMカードを買って登録すると通話料が倍額サービスとなるようです。

今使っているMobiFoneも頻繁にキャンペーンを行い、「この3日間にチャージすると倍額サービス」とのメールが送られて来ます。もちろん自分もそういう時にチャージするわけで、20万ドン分のチャージで40万ドン分使えるわけです。しかしサービス分はサービスアカウントが作成され、利用はドメスティックのみ。国際通話に使用できないのが難点です。国内で長電話する相手がいないためこれは溜まる一方。喜ぶべきか悲しむべきかは微妙ですが。

今はチャージするにもPCや携帯からネットで銀行口座にアクセスして手続きできるので至って簡単。昼夜も問いません。そもそもチャージ用のカードを購入しても印字された数字や文字が小さすぎてルーペでも使わなければ読み取れませんでした。その意味ではパソコン画面というのは「老眼に優しい」媒体ではあります。