GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

屋外教室

2012-02-07 21:40:26 | 教育

76号線周辺に田圃はなく、最近になって林を開拓したキャッサバ畑が所々広がっています。クラチェ州スヌールからモンドルキリ州との州堺の間もそんな荒廃した雰囲気があります。荒廃を感じさせるのは切り倒された木々が朽ちて横たわっていたり、枯草が多い景色のためです。



あちこちで開墾した土地に残った木の切株を焼く煙が上がっていました。とてつもなく大きい切株もまだ新しいキャッサバ畑にはたくさんあるようです。



モンドルキリ州の人口は1998年から2008年の間に倍近くに急増しました。たぶん人口流入によるものだと思います。コーヒーやゴム、キャッサバ栽培が増えるということはその労働を担う人々が増えなければなりません。

国道沿い新しく建てられたような農家の木造家屋が点在していました。キャッサバは、2009年からのタイのコナカイガラムシ被害による生産減少を期に2010年2011年は大幅な価格上昇となり、ベトナムのキャッサバ需要も押し上げたと言われています。そのため森を切り開いて直ぐに栽培可能なキャッサバがこのベトナム国境に近い地で植えられるようになったのでは、と思います。



スプリンクラーを使ったキャッサバやゴムの苗栽培も行われていましたので井戸を掘れば水は確保できるのでしょう。携帯電話の中継アンテナ(らしき)ものが建つ付近で子供たちの姿が見えました。学校を初めとする公共施設はまだこの付近には何もありません。クメール寺院も人民党の事務所も。

クメール語を読む子供たちの声が聞こえたのでバイクを止め土手を下りてみました。まさかこれが学校ではないだろう、と思いつつ。しかしどうやら学校のようです。



教師にあいさつをして暫く見学させてもらいました。先生が見本を見せて黒板の文字を読んだ後、生徒がひとりづつ前に出て読み上げます。そして全員で復唱するのですが、残念ながら自分が聞き取れる単語は「メーリエンティバイ」(第3課)だけ。



ノートと鉛筆を持っている子もいましたが、多くはノート型の黒板にチョークでクメール文字の練習をしていました。



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運輸省「遊泳通学」解消を要求

2011-10-08 00:39:48 | 教育

9月にVNエキスプレス紙他がクアンビン省ミンホアの生徒たちが川を泳いで通学していることを報道し、これを受けて運輸省は現地に幹部職員を派遣して、問題解決に向けた調査を行いました。

VNエクスプレス紙は10月7日、運輸省交通安全部のグエンヴァントゥアン部長と会談し、チョンホア村(クアンビン省ミンホア県)の二つの集落、 Ông Tú, Ka Óoc を調査し、川幅が狭く石の多い地形のため動力船を使うのは困難であるため、運輸省はミンホア県の人民委員会に対し二艘のボートを生徒の通学のために提供すること、Hưng集落小学校は川岸で生徒の送迎を行うこと、同時にこの小学校に50着の救命服を装備することを要求した、と部長は語りました。

橋の建設についてクアンビン省建設局は、国道12AからHưng集落を通りÔng Tú集落まで4kmあり、この線は長さ約100mの小川を渡る橋の建設が必要なため橋と道路で約500億ドン(1億8,500万円)の予算が必要とされ、クアンビン省が直ぐに投資できる金額ではない、とのことです。

http://vnexpress.net/gl/xa-hoi/2011/10/bo-giao-thong-yeu-cau-cham-dut-canh-boi-den-truong/

このクアンビン省のチョンホア村(xã Trọng Hóa)を地図で探してみるとホーチミン道路の西側に位置し、村の西部はラオス国境に接しています。国境を越えればラオスの「Nakai-Nam Theun生物多様性自然保護区域」。
たぶん少数民族の集落なのだろうと思います。
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生物学オリンピック

2009-07-21 23:23:46 | 教育
国際生物学オリンピックが日本で開催され、日本の高校生が初めて「金」を獲得したとの記事がありました。
http://www.asahi.com/science/update/0718/TKY200907180216.html?ref=rss

いまだに劣等性根性を引きずる身には関心のないこと甚だしく、ミスコンの話題以下の興味しかありません。見出しを読んだだけで忘れていましたが、きょうの昼、カフェで目を通したベトナムの新聞にも「VN、多くの科目でメダル勝ち取る」とありました。
http://www.thanhnien.com.vn/news/Pages/200930/20090721001042.aspx

ベトナムの新聞には毎年この学力オリンピックの記事が載り、ベトナム高校生の数学や物理は世界トップ水準なんだ、などと思っていたわけですが、初めて本文を読んだところメダルの数が多いということを知りました。

---教育省、考試教育品質検定局の発表によれば数学、物理学、生物学の各国際オリンピックでベトナム代表団はすべての学科でメダルを獲得した。

7月15・16日にドイツで開催された数学では6名の代表がすべてメダルを獲得。2名が金メダル-Hà Khương Duy(ハノイ国家大学自然科学大学付属高校3年生)39点、Phạm Đức Hùng(ハイフォン市チャンフー高校2年生)33点。銀メダル2名-Phạm Hy Hiếu(ホーチミン市国家大学付属才能専高校2年生)29点、Nguyễn Hoàng Hải(ヴィンフック専高校3年生)25点。銅メダル2名-Tạ Đức Thành (フートー省フンブン専高校2年生)19点、Nguyễn Xuân Cương (ハイズン省グエンチャイ専高校3年生)16点。

日本で開催された第20回生物学オリンピックでは4名の代表すべてがメダルを獲得した。Nguyễn Thị Thùy Trang(ハノイ国家大学自然科学大学付属高校3年生)銀メダル。3名が銅メダル-Dương Thu Hương (ハイフォン市チャンフー高校3年生)Nguyễn Thị Như Quỳnh (タィンホア省ラムソン専高校3年生)、Lê Thùy Dương (ハノイ市アムステルダム専高校3年生)。

メキシコで開催された物理学でもベトナム代表参加者はすべて銀メダルを獲得した。Nguyễn Đình Tùng (ダナン市レクィドン専高校3年生)、Nguyễn Phan Minh (ホーチミン市国家大学付属才能専高校3年生)、Phạm Văn Quyền (ナムディン省レフォンホン専高校2年生)、Vũ Hồng Anh (ハイフォン市チャンフー才能高校3年生)Phạm Thành Long (ハイズン省グエンチャイ専高校3年生)---

参加者の殆どが「trường chuyên」(専校)と名づけられた英才教育高校です。ハノイやホーチミン市では国家大学付属であったりまた独立した高校でも複数校ありますが、各省に1校はこの「trường chuyên」があるようです。省によってその扱いに差は大きいものの概して教師の質やら予算は他の普通高校とは桁外れと言った印象があります。勿論この高校を卒業したからと言って皆優秀な人ばかりというわけでもないわけですが-裏口入学もあるようだし-中学生の時にそれなりの才能を認められて入学し、更にお金を掛けた教育がされるわけですから歩留まりはそれなりのようです。もっとも日本とベトナムのGDPの差を考えると豊かであることと学力との相関は差ほどでもない、ということでしょうか。

夏休み期間ということでこの催しがあったのでしょうけど、夏休みは北半球のみ。シンガポールの高校も夏休みは6月末で終わっているようです。



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Tuyen Quang 省

2007-06-21 03:01:16 | 教育
今年の高校卒業試験は合格率66.7%で例年にない低さでした(昨年は92%)。不合格者が1/3、30万人以上が卒業できないという異常事態です。合格者が50%に満たない省が11/64あり、14.1%という圧倒的数字を残したのはトゥエンクアン省でした。続いて、バッカン省20.3%、ソンラー省24.4%、イェンバイ省26.7%、カオバン省27.7%と北部山岳地帯に集中しています。昨年、試験監督官の不正行為が明るみで出てしまったハタイ省は、昨年の99.2%から57.2%へと大幅ダウン。早い話が、不正を無くして厳格な採点を行った結果として合格者が減ったということのようです。

今年は、このような結果に終わることを予測して、2次の卒業試験が8月に予定されています。各教育局では高校卒業試験の採点は数日間の泊り込みで処理する大イベントですから、合格率の低い省ではまったくの二度手間になってしまい、目も当てられません。
確か日本では、大学入試の際には高校の「卒業見込み」の書類だかが必要だったような気もしますが、ベトナムの大学入試は7月5日からですから、大学入試の後で再び高校の2次卒業試験に臨まねばならない生徒も少なくはないようです。

それにしてもトゥエンクアン省とバッカン省には是非一度足を運んでみたいものです。トゥエンクアン省はタイグエン省の先、バッカン省はフートー省の先ですからさほど山奥というわけでもなく、訪問する機会がないわけではありません。ベトナムでは「女性はトゥエンクアン」という言葉があるほどなので、その真偽のほども確かめねばならないとは思いつつ、只それだけの理由でローカルバスに何時間も揺られる根性がありませんでしたが、やはりそれではベトナムに暮らす意味がありません。やがて地下鉄も通り、日本のデパートも開店するというサイゴンの街で日本食のランチなど食べていても(それはそれで快適ですが)刺激的ではありません。

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Son Tay 県

2007-06-18 05:18:32 | 教育
一人も卒業試験合格者が居なかったクアンガイ省ソンタイ県のディンティエンホアン高校についてのルポがトゥイチェ紙に掲載されました。こういうことで新聞記者の取材を受けるというのも生徒や教師にとっては更なる屈辱以外の何ものでもあるはずはなく、少々気が沈みます。TVのワイドショーがないのがせめてもの救いでしょうか。
http://www.tuoitre.com.vn/Tianyon/Index.aspx?ArticleID=206083&ChannelID=13

高校のあるSon Tay県Son Dung村はクアンガイ市から約100km離れた山間部に位置する農村で、少数民族の多い地域だそうです。Son Tay県には6つの村があり、全3706世帯中78%が貧困家庭で、農業の傍ら高校に学ぶという状況のようです。クラスの1/3が既婚者とのことですから、生活の糧を得ることに多くの時間を割かれることは間違いありません。

この高校は2004年の設立で一昨年、昨年と卒業試験の実績もあり、合格率は99%、53%ですから、今年になって何故それが0%になったのか疑問であるわけですが、その点についてこの記事は触れていません。僻地の中学校では未だに英語の教師が居ない場合があるそうで、その場合英語の授業は高校に入っての3年間だけとなるため、卒業試験では英語の代わりに地理での受験になるそうです。一昨年の99%が昨年53%へと半減したところを見ると英語の試験が行われているように思えます。

フエ省 A Luoi県の高校も90名中7名という低い合格率でした。フエに住んでいた頃、一度だけ山をバイクで越えて A Louiまで行ったことがありました。ラオス国境の直ぐ近くです。やはり少数民族の村落の多い地域です。

その後でネルソン・デミルの「アップ・カントリー」を読んでいる時に初めてベトナム戦争時の「ハンバーガー・ヒル」と呼ばれた激戦地がこの A Luoiだと知りました。フエ市からA Luoiまでは大した距離ではありませんが、当時は未舗装の山道を越えるのですれ違うバイクも滅多になく、とても夜は危なくて走れそうもないのでA Louiで一泊しました。するとホテルのレセプションで「人民委員会発行の宿泊許可証がなければ外国人は泊まれない」などと言われ困惑しました。

国境に近いということもあるのでしょうが、少数民族居住地では往々にして他では感じない「緊張感」があるようです。キン族ベトナム人の横柄で威張りくさった態度と感じることもありました。A LuoiやSon Tay の高校生たちがどのような科目の点数が低くて試験に合格しなかったのかはわかりません。しかし、「ベトナム共産党設立の意義を述べよ」という歴史の出題そのものが傲慢さを表しているように感じます。
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教育援助

2007-06-17 01:59:20 | 教育
高校卒業試験の結果にも示される都市と地方農村部の学力格差、というか、学力格差としても表現される都市と農村との格差に対し、外国政府の教育援助は如何にあるべきか、などということも考えてみたくなりますが、さて、日本の関係者はどのようにお考えなのでしょう。

一昨日の新聞には、日本政府によるビデオカメラの授与式の写真が掲載されていました。20台のカメラが渡されるホーチミン市の中学・高校は計4校で、Truong Chuyen と呼ばれる特別のエリート校です。それでなくても予算的にも優遇され、設備も他の学校とは大きく異なるわけで、この記事を目にしただけで我が劣等生根性の怒りが燃え上がります。

それに、今どきホーチミン市の生徒にビデオカメラというのもわざわざ政府援助で行う必要性があるのでしょうか。エリート校の生徒さんたちはご両親も裕福な方が多いようですので、ビデオカメラを持ってる方も少なくはないはずですし、都会の成績優秀者が映し出す映像よりは農村の中高生がどんな映像を撮ってくれるのか、のほうが遥かに興味あるところです。

Truong Chuyenと呼ばれる高校は各省都市にあり、何ヶ所か訪問したことがあります。英才教育を行うエリート校で、ハノイでは科目別だったように記憶してます。例えは、物理の専門クラスが大学の中にあって、通常の授業は普通の高校で受けると共に物理だけその専門クラスに通うとかのシステムだったような。ダナン市のTruong Chuyenは校舎の新築移転で市の中心部から少々離れているわけですが、スクールバスが完備され、施設や備品も他の高校とは大違い。しかし同じTruong Chuyenでもクアンガイ省などは、これがエリート校かと不思議に思えるほど情けないものでした。

まぁ、「自由」という名の格差社会を作り出そうとする日本政府のことですからホーチミン市のエリート高校がお好きなのでしょうけど、昨日の新聞に掲載されたドイツ政府の援助の記事は、これとは対照的で、中北部のタィンホア省の僻地に総額45.4億ドン(3400万円)で「生徒村」を建設するというものです。
国境近くの少数民族居住地のMuong Lat高校に来年初めまでに30軒の家を建て(少数民族ターイ族の伝統形式の)300名の生徒の寄宿舎とするとのことです。

タィンホア省へは一度だけ立ち寄ったことがありました。7年ほど前のことですが、「二度と行きたくない」との思いでした。フエから列車で北上し、早朝にタィンホアの駅に着きました。長距離バスターミナルに着いた時のように駅でバイクタクシーの洗礼を受けました。が、バイクタクシーだけでなく、自転車タクシーやらシクロやら馬車やら等々の荒っぽい客引きにビビリました。何しろ初めての土地でバスターミナルまでの道程がどれほどかも分からず不安でいるところに更なる恐怖の追い討ち。しかもその時は、タィンホア出身の知人に同行してのことだったのに、その本人からして表情を強張らせていたくらいです。今は知りませんが、当時駅の周辺は賑やかとは言えず、それでいて早朝から寂れた店のビアオムのオネェさんが手招きしています。

北部で一番高校生数が多いのがこのタィンホア省です。人口モ300万を超え、面積も広く、しかし土地は余り肥えてはおらずサトウキビ栽培が多かったと思います。同じ高校生への政府による援助でありながら、どうしてこうまでも日本とドイツの違いがあるのでしょう。
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卒業試験結果

2007-06-16 03:50:09 | 教育
ホーチミン市教育局の卒業試験結果が発表され、47,123名の受験者中合格者は44,813名(合格率95.1%)とのことです。南部の高校生、特にホーチミン市の高校生は一年中暑い上に遊びの誘惑も多いので勉強などしていない、などとも思っていたわけですが、合格率を見る限りそうではなさそうです。

きょうの新聞には幾つかの省の結果も発表されてました。
中部:フエ省63.54%
メコンデルタ:ハウザン省61.33%、ベンチェ省、79.63%、カントー市79.54%
北部:ナムディン省、90.3%、タイグエン省、63%、バクザン省、60.56%

とのことで、農村部での低さが特徴的です。特にフエ省の A Luoi県Nho Hong Van高校では90名中合格者7名のみ。またクアンガイ省Son Tay県Dinh Tien Hoang高校では51名中合格者0名という記録的数値です。

今年からは2次の卒業試験というのが行われるそうですが、それにしても一人も合格者を出せなかった高校の三年間の教育とは一体どういうものだったのでしょう。ぜひ一度学校を訪問してみたいものです。
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試験問題「歴史」

2007-06-02 07:18:14 | 教育
驚きました。卒業試験の歴史の問題です。題一と題二の何れかを選べるわけですが、内容に大した違いはありません。設問はそれぞれ3問のみ。ベトナム史が2問、世界史1問です。題一の第一問は、1930年のベトナム共産党設立の意義について。第2問は1969-72年のアメリカ帝国主義による「ベトナム化」政策。第3問は世界史ですが、中国の内戦と中華人民共和国成立の意義について。というものでした。

受験生たちの多くは今年18歳ですから1989年生まれでしょうか。彼らにとっては、僕が感じるよりもこのテーマは古い「歴史」そのものなのかも知れません。歴史というよりは政治的テーマと呼ぶべきもののように思えます。それでも卒業証書を手にするためには、この問いに答えて正解を論述せねばならないわけで、暗記力が必要とされ、あるいはカンニング・ペーパーに頼る傾向を生み出してしまいます。

メコンデルタのソクチャンでは、試験会場前のカフェにカンニングペーパー売りの女性が出現し、彼女は何と数学の教師だったそうです。試験問題が漏れて、模範解答のカンニング・ペーパーが販売されていたのかどうかは分かりません。が、商品価値としてはそうでなければ高くは売れないわけだし、とも思いつつ、「遣らずぼったくり」も少なくはないので偽情報であっても不思議はありません。

そんなわけで、来年から歴史や国語も選択解答式の試験に変ると試験勉強の馬鹿馬鹿しさも多少は軽減されるような気がしてきます。  

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欠席4620人

2007-06-01 02:43:30 | 教育
「労働者」紙にも高校卒業試験の記事が大きく載っていました。「教育省の第一報の評価によれば、高校卒業試験の初日は安全かつ厳粛にとり行われ、受験生の不正行為は厳格に処理された」との書き出しです。全国で欠席者4620名、試験停止処分875名の受験生と6名の試験監督官、試験会場に向かう途中での交通事故45名。

試験監督者が(職務)停止処分になったというその問題行為の具体的な内容を知りたいところですが、特に問題視されているようにも書かれてはいません。日本の先生方のように「指導力不足」とか「君が代を斉唱しなかった」というのとは性格を異にするもののようです。

試験問題が新聞に掲載されてました。文学(国語)は論述形式で6問、2時間半です。メコンデルタのキエンザン省では、資料を持ち込んで見付かってしまったり、白紙解答も少なくなかったようです。1問につき25分も要する国語の試験問題というのがそもそもの間違いで、ただただ文学嫌いを増やしてるだけとしか思えません。ベトナムの教育の最大の問題は、わが偏見によればここにあります。日本の古文や漢文も暗記を強いられる苦痛という意味では同じですが。

物理は選択式回答形式の40問。新聞には問題番号231の問題が掲載されてました。日本でも運転免許の学科試験は隣の席と異なる問題でしたが、ベトナムの学校でのマークシート試験では常に問題が4種類以上準備されてます。たぶん同じ問題で問題の順番が異なるだけだと思うのですが。

カンニング防止の意図なんでしょうけど、ドアに鍵を4つも5つも掛けるのと同じ発想のように感じます。K君に言わせれば、「不正を前提とした考えだからで、日本のように性善説の社会ではないから」ということなのかも知れません。「日本人だけだよ、性善説を前提にして『話せばわかる』なんて考えてるのは」だそうです。

試験会場を見たことがないので詳しくはわかりませんが、高校の卒業試験は一教室に24名、大学入試で40名だったと思います。それを二名の監督官が監視しているわけですからそれだけでカンニング防止は十分そうなのに。しかし、日々想像を超えた行為に怒りを爆発させている自分ですから、そこでは日本とは違った形式や規律が必要とされる理由があったとしても不思議ではありません。
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卒業試験

2007-05-25 01:55:14 | 教育
今月末に行われる高校卒業試験の日程が一昨日の新聞に載っていました。30日、文学150分、物理60分。31日、歴史90分、科学60分。6月1日、数学150分、外国語60分。試験時間60分の教科はマークシート形式で、他は論文形式だそうです。

教育欄の記事の見出しは、「壁を高くするか、それとも責任(感)を高めるか?」となっており、昨年のハ・タイ省の高校の壁に梯子が掛けられている写真が添えられています。壁を高くするというのは比喩的な表現ではなく、文字通り壁を高くして外部からの乱入を防ぐという意味のようです。試験会場に侵入してどうするのか、と不思議なわけですが、たぶんカンニング・ペーパーを受験者に渡すためだろうと考えられます。と、いうことは試験が始まってから何らかの形で試験問題なり解答を知り得ることが出来るということなのでしょう。

同時にまた、卒業試験のボーダーライン上にある生徒の数が少なくないということでもあるようです。各教科10点満点で計60点。合計点数が30点に満たない場合、もしくは1教科でも0点がある時は落第となるようです。大学入試は3教科で、しかも高校の授業編成が大学入試向けに理系重視とか、文系重視とかに分かれるようなので、大学入試に合格してもその前の高校卒業試験に落ちていた、ということもあるのだとか。卒業試験の採点・発表が大学入試に間に合わなかったりするためだそうです。

しかし、それにしても梯子を用意し、壁をよじ登ってカンニング・ペーパーを投げ込むという行為は、生徒自身のモラルの問題というよりは家族の意思という印象です。資産家のお坊ちゃんお嬢さんが大金払って裏口入学というのは日本でも珍しくはなかったようですが、わが貧乏人の世界ではカンニングをすれば万引き同様、親に怒られた、というのが一般的ではなかったでしょうか。バク・リュウ省の昨年度の不正採点が話題になったとき、「800万ドン払っても、もう一年学費払ってやり直すよりは安いものよ」などという言葉を聞いて一瞬驚きました。ここでは誰も教育にモラルを求めてはいないようです。

建前と本音の乖離は、この教育分野においても甚だしいものがあります。と、いうより、これこそ悪弊の元凶とすら感じてしまいます。「偉大なるホーおじさん」の話は全国のどの小学校でも教えられるわけですが、その実、先生方が身を持って教えている内容は如何なものなのでしょう。学歴とは無縁だった革命の世代が世を去り、彼らの息子たちが政権を握る時代になって再び世界は逆転してしまったのでしょうか。「自由と独立ほど尊いものはない」との言葉は、個々人の自由な独立心を育むことにはならなかったようです。
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