GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

プレイ・ラング森林

2011-08-21 22:42:34 | 地理・歴史
プレイ・ラングの森林伐採に抗議するデモストレーションがプノンペンで行われ、約百名の村民が警察によって一時拘束された、とプノンペン・ポスト紙等で報道されました。



今年の5月にも同様の抗議行動が行われ、CNNやロイターでも報道されたとか。

今回も前回同様、映画「アバター」に擬したメイクを施して。

「Prey Lang」という地名も初めて目にするもの、何処に位置するのかもわからずネットで検索したところ、日本語サイトには一つしか見つかりませんでしたが、英文サイトはかなり膨大な量がありました。



英語では、「Prey Lang Forest」と記載されています。「Prey」という単語が森を意味するようですから「プレイ・ラング森林」と記すのは同義反復になるので気が引けます。

因みにかつて「サイゴン」がカンボジアの地であった時代はプレイ・ノコル=Prey Nokorという地名だったそうです。

カンボジア北部に位置するこのプレイ・ラングの森は、PREAH VIHEAR, STUNG TRENG, KAMPONG THOM, KRATIEの4つの州に跨り面積約3,600平方キロの平地森林。720万の人口を抱える埼玉県の面積が3,800平方キロほどですから、この原生林が多様な野性性物を育んでいるだろうことは間違いありません。タイでもベトナムでも1960年代までは野生のワニが生息していました。

15年ほど前だったか、カンボジアで2m以上を超える猿人を見たというベトナム人の話を聞かされたことがあります。その場の誰もがその話を信用せず、彼は悔しがって「だっておれがこの目で見たんだから間違いない」と憤っていました。今思えばそれが何処の森だったのか、程度のことは聞いておくべきでした。

その話の真偽はともかく、その後骨董品収集家の家でアンコールワットから持ち帰ったという古い木製内装品の一部を見た時は驚きました。

プレイ・ランの森を長期リースしてゴム園等の開発をしているのもベトナム企業のようです。また指摘されている軍による不法伐採も恐らく事実だろうと思います。


メコン河の高水位

2011-08-20 00:29:55 | 農業・食品
今週、サイゴンからの帰りのバスは隣の席はロシア人の旅行者で喋り続け。中国を横断し、ベトナムを南下してプンペンからシェムリアプ、そしてバンコクに向かうそうです。お陰で退屈することはなかったわけですが。

カンボジアに入ってスヴァイリエンの周辺で雨が降り出し、窓の外を見るとまるでメコン河か湖のような景色が目に入りました。行きのバスでは中国製カンフー映画のDVDを観ていたので気付きませんでしたが、巨大な水量です。今まで気付かなかっただけなのか、或いは今年は特に降水量が多いのかどちらかです。

Vietnam Newsの記事を探すと、やはり今年はメコン河の水位が高いとの記事がありました。

http://vietnamnews.vnagency.com.vn/Social-Isssues/214232/Cresting-Mekong-tributaries-signal-bumper-rice-crop.html



ベトナム領内のメコン河上流域、アンザン省のアンフー郡やドンタップ省ホングー郡では春夏稲米の収穫後の田んぼが河の氾濫に浸かり、魚やエビ漁で忙しくなっているとか。

また、この水位の高い氾濫は、土壌の病害虫を洗い流し、上流からの肥沃な栄養分が運ばれることで次期作の豊作をもたらすとのことです。

後江の流れるアンフーでは水位は毎日4~5cm上昇し、今年は例年より50~70cm高いとのこと。9月下旬から10月上旬のピーク時には4~4.5mの水深になると予測されています。

プノンペンの交通

2011-08-18 00:31:20 | 交通
雨上がりの夕方に街を歩いてみると、サイゴンに比べプノンペンの中心部は随分と狭いことに気付きます。バイクタクシーやトゥクトゥクの運転手に声を掛けられ続けるのは煩わしいものですが、時にはご厄介にもなるわけだし、まったく声を掛けられないというのも寂しいものがあるかも知れません。

今年上半期のカンボジアの自動車と二輪車車の輸入合計は、昨年同期比60%増の335,131台だそうです。6月時点での登録台数はバイク149万台、トラック、バス乗用車が30万台だとか。ということは半年で20%以上も増えたことになります。

http://www.phnompenhpost.com/index.php/2011081251031/Business/imports-of-vehicles-on-the-increase-this-year.html

交通渋滞が問題にされてもいる道路事情のようです。しかしサイゴンやバンコクで経験した渋滞を思えば、時折工事渋滞の時にイラつくことはあっても格段の違いではないかと感じていますが、このペースで増え続ければどうなることか。

サイゴンの街との比較では、自動車対バイクの保有比率がプノンペンは2:10、HCM市では1:10ほどのようでで自動車の多さが目立ちます。人口100人当たりではプノンペンが8.5:45、HCM市は2009年データによると5.6:58ですが、プノンペンの人口はHCM市の1/3程度のためかバイクの多さは驚くほどではありません。

         

どちらも日本と違って車やバイクは右側通行です。フランスの道路建設の名残なのかどちらも街中では信号のないロータリー交差点が多く、エンストし易いバイクに乗ってると面倒です。しかしHCM市のAn Suongロータリーの殺気立った混雑を思えばまだまだ平和で許容できる範囲内というべきです。

ベトナムでは禁止標記がなければ交差点の信号が赤でも右折が可能ですが、ここでは法的には不可となっています。多くの交差点は、直進と右折の青信号が終わった後左折の青信号が点灯するため赤信号での待ち時間はベトナムより遙かに長く、そのため左折信号点灯時に直進するバイクが殆ど。交通警官がその場に居ても取締対象外のようです。

時折、ノンヘルのバイクが交通警官に呼び止められている場面を見ます。しかしベトナムと違ってバイクの後部座席の人間はノンヘルでも止められることはないようで、バイクタクシーも客用のヘルメットを用意してません。

路上のバイクを警察がトラックに乗せて運び去る光景はベトナム同様何度も目にしました。プノンペンではそれがどのような理由によるものなのかは知りません。

5・6年前だったか、随分と右ハンドルの車が多かったように感じましたが、今はさほどでもなく、殆どが左ハンドルです。NISSANマーチとかパジェロ・ミニなど(あまり新しくなさそうな)は今でも右ハンドル車が走っていました。最近になって右ハンドル車の輸入が不可になったのでしょうか?ベトナムでは右ハンドル車は通行も輸入も禁止とされています。

長距離バスはあっても市内路線バスがまだなく、その意味では益々バイクを増やすことに繋がるわけですが、しかし、HCM市では路線バスが増えたにも関わらずバイクの増加を抑制する効果はなかったようです。というか、路線バスの荒っぽい運転こそが最も危険要因と思えるものがありました。このインフレ下でも市街地4,000ドン、郊外のクチまで1時間走っても5,000ドン(25円)という低料金も極端に感じます。

それでも賃金水準との比較ではどうなんでしょう。子供の頃には日本でもバスに車掌さんが乗っていた時代は10円とか15円の運賃だったような。あの頃の高卒初任給が1万円以下だったとも考えられません。

プノンペンの路線バスは、はたしてどのような水準で検討されているのでしょうか。



ベトナム7月輸出超過

2011-08-17 16:32:24 | 経済
2009年3月から約2年半入超が続いたあとで今年7月は11億ドルの大幅な輸出超過を記録した。税関総局が公表した資料によると7月の輸出は初めて90億ドルを超え、前月比10.2%増の93.2億ドルとなった。

これはまた、2か月連続して輸出金額が最高額を記録したことになる。

7月の輸入金額は前月比4.6%減の82億ドル強でこれもまた連続して減少している。
したがって27か月間継続した入超状況は変化し、11億ドルの出超となった。

この変化は関係機関の予想を超えるもので、先月末、商業省、統計総局、税関総局は7月はまだ2億ドルの入超と予想していた。

よって、7か月間累計の輸出金額は前年同月比36.2%の525億ドル、輸入金額は前年同期比25.8%増の579.2億ドルとなり、入超累計額は54.1億ドルとなった。

この変化は税関総局の資料によれば、農産品、原油、縫製品、金属類の過去6か月間の急激な価格上昇によるものである。しかしそれがすべてを説明するものではない。

最も上昇率が高かった原油は前月比70%増の91.2万トン、金額では76%増の8.46億ドルであるが、これはユンクワット精油所が前月操業停止状態にあったからである。

縫製品は6月に比べわずか3%の増加ではあるが、金額は13.5億ドルに達した。

農産品は、水産品、カシューナッツ、茶、コメ、ゴムなどが7か月間で最高額を記録したが、ゴムは、前月比40%増となった。

電子製品および部品、ワイヤーハーネス等も7~19%の増加となった。

輸入については、7月末からの金市場高騰を受けての輸入も統計にも反映されており、貴金属宝石類は前月比30%増となり、制限された金額ではあるが2,600万ドルを超えている。

48品目中31品目が前月比で輸入金額が減少した。この中で多くは大幅な減少であり、6月以上の減少額となった。

しかし、この貿易収支の状況が今月も持続するかどうかは非常に難しい。金の輸入ライセンスは既に発行されており、また8月も高水準の輸出を維持するのは困難である。

http://www.vietf.vn/tin_tuc/thang-7-xuat-sieu-11-ty-usd-cham-dut-chuoi-27-thang-nhap-sieu

オーバーステイ

2011-08-15 23:28:00 | 交通
一度サイゴンに戻らねば、と思いつつどうも億劫で延び延びにして来ました。何事も面倒くせーと思うことが増えたこの頃です。どうせ日曜日はダラダラと過ごしてしまうのだから、と思い午後からサイゴン行きのバスに乗ることにしました。

今回は発着所が比較的近くで便数も多いSAPACOバスに乗ることにしました。シハヌーク通り307番地、隣にはKUMHO-SAMCOバスの事務所もあります。13時発のバスがあると思ったのですが予約が満杯のようで取れたチケットは14時30分発。サイゴン着は8時半頃とのことでした。午前中に電話で予約しておけば無駄な待ち時間もなかった・・・などと今更ながらのことを思いつつ、それでも付近のバイク販売店で値段を聞いて回っているうちに時間は過ぎて行きました。

バスの中で集められたパスポートの束を見ると乗客は中国とベトナムのものが多かったようです。国道1号線は最近何度かバイクで走っているので見慣れた風景です。それでも座席の高さがまるで違うため視界は格段の違い。バイクでは脇見運転を延々と続けることもできないわけだし。SAPACOバスの運転手もベトナム人だったようで、クラクションを鳴らしながら殆ど国道のセンターラインを跨ぎながらの運転でした。前に走っていたマイリン・バスをも追い抜きました。どうせフェリーで一緒になるので急いでも到着時間に変わりはない筈なのに。



メコン河を渡るフェリーでは既に多くの車が待っていました。しかし何故か先着の多くの車を抜かして到着した船に後続のマイリン・バスともう一台の別計3台のバスは直ぐ乗ることができました。待たされる車の運転手の身になれば堪ったものではありません。このフェリーも4年後には橋にとって代わられる計画だそうで、それまではこの「不平等」に甘んじねばなりません。

プノンペンからサイゴンまではカンボジア内が約3時間、国境近くの食事と出入国手続きで約1時間、ベトナムに入ってサイゴンまで2時間の計6時間ほどになるようです。渋滞があればそれ以上。

いざ、出国手続きとなった時、名前を呼ばれてパスポートをバスの乗務員から返されました。「オーバーステイの手続きをするように」とのこと。ビザには3か月分の年月が記されて9月6日が期限となっています。

出入国係官の窓口で抗議すると、「入国時のスタンプは1ヶ月となってる」と言われ、尚且つ食い下がると「文句があるなら今からプノンペンに戻って交渉してください」と場慣れた対応。

バスは他の乗客を乗せてその場を離れ、入国ゲートに走り去ってしまいました。ここで無駄な時間を費やしてバスに乗れなかったら目も当てられません。パスポートに押された入国スタンプの年月日、その小さな数字を確認しなかったのが敗因です。老眼とはかくも悲しいものなのか、などとも思いつつ27日間×5ドルの135ドルを反則金として払うことに。それでもVN航空を使うよりは安いし・・・と思えるのがせめてもの慰め。

小雨の中を一人でベトナムの入国事務所まで歩くとSAPACOバスはまだ留まっていました。窓口は後続のマイリン・バス乗客の手続き中。パスポートを差し出したもののマイリンバスの一括処理が終わるまで待たされることに。日本のパスポートも見えました。ビザなしでMOC BAIのゲートを越えたのかどうかは知りませんが、自分の分はベトナムビザがまだ今月末まで残っているので問題ありません。もっとも次回は再びベトナムビザを取るつもりはないので、ビザなしで陸路入国ができるかどうかは問題です。

カンボジア米ビジネスの競合

2011-08-13 23:45:35 | 経済
「ベトナム・ニュース」に「カンボジアで外国企業からの挑戦に直面するコメ輸出」との記事が掲載されました。ベトナム企業がこの分野で優位性を保って行けるかどうかが問われているようです。

http://vietnamnews.vnagency.com.vn/Economy/214187/Rice-exports-face-challenges-from-foreigners-in-Cambodia-.html

ベトナムのコメ輸出企業は、カンボジアの持つEBAイニシアティブの受益者としての有利性を活用しようとする外国企業とのタフな競争に直面すだろう、とエコネット・レポートは述べている。

EBAの下でカンボジアは後発開発国として無関税、制限数量なしの農産物輸出、特にコメをEUに輸出することができる。

「しかしベトナム企業は隣国-2001年に210万トンのコメを生産した-のこの優位性を十分に活かし切れていない」とレポートは述べている。

2年前にベトナム・カンボジア合弁企業がプノンペン近辺に近代的な精米工場を建設すると発表した計画は、進展していない。
複雑な手続きが、カンボジア農民のつくったコメの輸出用加工工場の建設の遅れをもたらしていると非難されている。

カンボジア・ベトナム食糧会社(Cavifoods)は、ベトナム南部食糧会社 (Vinafood II)と二つのカンボジア会社-International Development Co (IDCC) と Green Trade Co-によって2009年10月に資本金800万ドルで設立された。この会社はカンボジアのコメを輸出目的で買い付けることに焦点を当てている。
2011年11月、ベトナムのThai Thinh社はTakmoaカンボジアとの間にコンポンチャムとコンポンスヴァイの土地2万ヘクタールで輸出用コメを生産する2,240万ドルの契約を締結した。

一方、外国企業はカンボジアコメ輸出市場への参入を準備し、ベトナム企業にたいする強固な挑戦を展開している。
2011年3月、トヨタ自動車系列の豊田通商はタイの Huay Chuan Rice Co Ltd.と提携し、カンボジアのコメ成長産業に投資している。

マレーシアの投資家を含む提携グループは、輸出志向の精米工場を設立するベンチャ―に向けてカンボジアのビジネスマンと交渉を進めている。ベトナム国境に近いタケオが精米工場建設地に選ばれている。

タケオは水深のあるシハヌーク港の東150kmに位置し、カンボジア政府の年間100万トンコメ輸出計画の実現に寄与する役割を期待されている。
タイのAsia Golden Rice社もまた日本のパートナーと共にカンボジアのコメ産業への投資に動いている。

中国最大の石油・食糧輸出入企業であり食品加工のリーディング企業でもあるCOFCO社もまたカンボジアコメ産業への投資を追及している。2010年10月に中国とカンボジアの間でコメの検査・検疫協定が締結され、中国の投資家がカンボジアからのコメを輸出するのを容易にしている。

在プノンペン、ベトナム大使館のVu Thinh Cuong商務参事官は、EUへ輸出される標準米はトン1,000ドル近くになるが、他の市場へは同じコメが400~500ドルにしかならないと語っている。

2011年の年初5か月間にカンボジアは2,940万ドルのコメを輸出し、昨年同期比215%と増大を見せている。

アメリカの農業機関によれば、カンボジアのコメ生産量は2009年の450万トンから2010年は470万トンとなり、今年は480万トンに上昇すると期待されている。
カンボジア農業省は、2010年は790万トンの籾米を生産し、210万トンの輸出用余剰米を持っていたと語った。

カンボジアは2010年に90万トンのコメが船積され、2008年50万トンの倍近くとなっている。

タイの Huay ChuanグループのChookiat Ophaswongseマネージング・ディレクターは、カンボジアは400万トンの籾米を今年は輸出するだろう、350万トンはベトナム向けで残りがタイへ、と語っている。

KEPで海鮮ランチ

2011-08-12 23:29:51 | 生活
国道4号線沿いの工場で用事を済ませた後、「魚を食いに行こうぜ、KEPまで」と誘われたので「じゃバイクで付いて行くから」と答えたのですが、結局は勧められるままにバイクは置いて車に便乗して出かけることにしました。一人で何時でもバイクで行くことはできる訳だし。

ケップへは昨年ベトナムからバイクで行ったことがありましたが、プノンペンからは初めて。国道3号線を下れば150kmほどではないかと思います。シハヌークビルへ行くよりは遙かに近い距離です。

交通量はサイゴンに向かう国道1号よりも少なく田園風景をのんびり見ながら居眠りしつつの、車内で煙草を吸えないこと以外は快適なドライブ。ちょうど今の時期は田植えの季節でした。多くは田植え直後といった風景ですが、稲の束が置かれ、田植えの最中のところもあります。5月と比べると晴れていても車のエアコンが十分用を足す気温です。



昨年、タケオからカンポートに向かう道路が延々と工事中で埃まみれでしたが、今回プノンペンからケップへの道は完全に舗装され、またカンポートに続く鉄道も再建工事が進んでいました。カンボジア人のドライバー曰く「中国製の車両が走ることになるんだけどね」。

プノンペン生活‐-日本やベトナムに居るよりも解放されるつもりでしたが‐-を抜け出すとやはり何処か身体の細胞や血液の流れが良くなったような気分になります。田圃風景もベトナムのだだっ広いだけの田圃とは何かが違います。

2時間ほどでケップの海岸に着きました。海沿いのレストランに入ると、同行者の内二人は厨房へ直行し、品定めしつつ蟹と海老と魚の値段交渉。素材と値段を決めてから最後に調理方法を相談してました。

僕以外の三人は身体の大きさもそれなり。胃袋が丈夫なようでしかも若いためか食欲旺盛。にもかかわらず、東アジア文化圏の仕きたりなのか年長者ということで一番大きな蟹が皿に乗せられてしまいました。折角の新鮮な海産物ですが、調味料がどうも有り難味を減少させているような。次回来る時はスーパーでキッコーマンを買って持ち歩くべきかと思いました。

雨の多いこの季節、岸に近い海の水は土色をしていました。遙か沖の方は緑色に見えます。海岸近くの小島やフーコック島を眺めながらの時間を気にしないランチの後、小さな市場を覗き、ドリアンを立ち食いしてから帰り道の途中で胡椒農園を見に行きました。



「The Vine Retreat」という名で「蔓庵」という意味でしょうか?胡椒はつる植物なのでなかなか洒落た名前です。メイン道路から少々山近くに入った場所なので少々不便といえば不便で宿泊施設の「庵」にはそう多くの客は来ないだろうとも思えるのですが、しかし今の時代、それがまた魅力であるようできょうの予約は満杯とのことでした。

www.thevineretreat.com



何処に泊まるかはともかく、またケップには何度か来てみようと思います。

「金」売り切れ

2011-08-10 16:55:11 | 経済


金の国際価格が1,800/オンス近くにまで高騰し、更に今後少なくとも2年間は高騰し続けるとのことのようです。日経新聞のサイトの記事は「有料」が殆どなので見出ししかわかりませんが。

最近は記事を有料で配信するものが多いようで、「もっと知りたかったら金払え」って言われているような気になり、どこかスカートの裾をヒラヒラ捲って挑発しながらここから先は「追加チャージ」というのと変わらないのでは、などと思ってしまいます。

今年の2月に再び1,400ドルを越えたNY市場の金価格は、史上最高値を更新しつつ現在1,760ドルほどのようです。その差360ドルですから今年26%の高騰。ベトナムのインフレ率を上回る数値です。



ベトナムやタイの新聞では、金ショップに人々が殺到して「売り切れ」の店も多かったとか。通貨ドンの下落が続くベトナムで24k1Lが10百万ドンを越えたのは7年ほど前だったかと思います。「金が上がっているから買う」というベトナム人に「上がってから買っても遅いだろう」と言った自分を恥じています。今はその4.4倍になってしまっています。要するにこの7年間で年平均62%の利回りということに。

当時、ホリさんが、「チョロンの華僑は資産は金の延べ棒で保管してるんだぜ。しかもトン単位だよ」と言っていたのを思い出します。数百年にも及ぶ東南アジア華僑の教訓ともいうべきものなのでしょう。

金の延べ棒というと日本では金丸信のニュースでしか知りませんでした。当時確か1千万円相当とか報道されていたような。バブル直後の時代だったので「何だたったそれだけの価値なのか」などとも思ったものです。



べトナムの旺盛な金購買意欲を満たすためには更に金を輸入しなければなりません。金購入代金として更に決済通貨ドルが必要とされ、ますますベトナム通貨ドンを下落させるのかも。

カンボジアでは中国が人民元建て決済を推し進めているようでANZロイヤル銀行が人民元の供給を強化するとのことです。


世銀カンボジアへの融資停止

2011-08-10 00:19:35 | 新聞・書籍
プノンペン市のブオンコク湖周辺に住む住民の立ち退きを巡る問題について、世銀はカンボジア政府による住民への援助が行われない限り融資を再開しないと発表しました。

http://www.reuters.com/article/2011/08/09/cambodia-worldbank-idUSL3E7J920D20110809



土地開発を巡る住民と開発業者・行政とのトラブルはベトナムの新聞でも度々目にしましたが、カンボジアでの今日の土地紛争はより深刻な問題のようです。

もっとも2001年頃に起きた中部高原の少数民族の反乱暴動‐カンボジアへの亡命については当時べトナムのメディアでは殆ど取り上げられなかったため事の重大性にも関わらず考えずに過ごしていただけなのかも知れません。

古くはイギリスの「土地囲い込み」として歴史の教科書や「資本論」にも出て来る土地収奪の歴史現象が形を変えて眼前で展開されているかのようにも感じます。

数年前のカンボジアの土地バブルは数多くのお金持ちを生み出したようです。プノンペンの街を走るレクサスや高級車の数には驚きます。軽トラックが何台も買えるのに・・・と思ってしまうわけですが、スズキのショールームにすら軽トラックの展示はなく、あるのは4万ドルのVITARAと2万ドルのSWIFT。農業を産業基盤とする国家でありながら農民に提供される自動車は輸入されないというのが現状のようです。

10年ほど前だったか、戦後の人口増加で農地が不足し「農民の暴動が起きる」と吠えていた政府高官の発言を新聞で読みましたが、今や食糧不足・食糧確保を求める外国資本に対し70年間リースで気前よく土地を提供している状況にあります。






Honda AX-1

2011-08-09 01:43:46 | 買い物
2年前に新車で買った中国製KTM150も恐ろしいほどの粗悪品でしたが、プノンペンで買ってしまったホンダAK-1の中古も毎日エンストに泣かされています。アクセルを戻す度にエンスト。プノンペンの市街を出て信号のない郊外を走るには快適ですが、市街を抜けずに郊外にでることもできないわけだし。渋滞やノロノロ走行時はとてもストレス。

そもそもこの水冷250ccエンジンというのに欠陥があるのでは、と思えるほどのエンスト振りで、クラッチを切らずにギアが入った状態でもエンストするのには驚きました。一度だけですが、タイヤがロックしてしまい慌ててクラッチを切りました。

たぶん20年ほど前に発売されたバイクだと思います。輸入関税を調べてみるとアセアン域内からのバイク輸入で125cc以下なら5%。しかし125ccを超えるとそれよりも高く尚且つ特別税が35%加算され、日本からの輸入となると更に高率の税率のようです。

そんなわけでホンダSL230などの中古は2,800ドルが相場。
購入予算との差を埋める手立ても思い浮かばず、バイク屋のオヤジの「保障する」との言葉に乗せられて走行距離5万7000kmのAX-1を1,300ドルて買ってしまいました。

しかし、バイクを引き取りに行った帰りにガソリンスタンドで給油した途端、バッテリーが上がってしまってエンジンが掛かりません。キックスタータも付いてないので為すすべもなく、店に電話して迎えに来てもらいバッテリーを新品に換えてもらいました。

見せてもらった輸入時の関税支払書類はボロボロだったのでかなり長い間店で眠っていたバイクのようです。前にも外国人に売ったバイクで、その客は殆ど乗ることなく家に置いたままだったとか。普通に走るバイクに乗っていたら乗りたくないと思うのが当然とも思えます。

中国製KTM150に乗ってたお陰と言うべきか、それでも走行時のストレスは遙かに少ないとも感じてます。50km/hを超えただけでの車体の振動もないしギアの入りもスムーズ。エンジンの大きさの違いはあるとしても加速性能は格段の違いです。オイルの漏れはあるものの洩れる量はわずか。

2年足らずでディスクブレーキの故障2回、後輪の軸受けベアリング破損を経験した中国製の新車を思い出すと、20年前の中古でも日本製というのを実感します。やはりここでも1,000ドルを切る中国製バイクが売られていましたが懲り懲り。