ファミリーアシスト あすなろ教室(輝く瞳と素敵な笑顔を求めて)

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関わりをつくる

2008-06-01 | 育児
 関わりをつくると言われて,すぐに頭に浮かぶことは何だろう。「一緒に活動をすることだろう。」と言って集団遊びをすれば,関わりが作れるかと言えば,そういうものではない。一人の子どもを見ていると,集団遊びに積極的に関わる子どももいれば,うまく関われずに端に追いやられている子どももいる。集団の中で埋もれてしまう子だ。あくまで,人との関わりは一対一で見ていくことが大事になる。人との関わりは,相手があって成り立つもので,相手が変われば対応も変わる。同じ対応の仕方ではうまくいかないこともある。人との関わりを増やすことで対応の仕方の幅を広げることもできる。そのため,ペア学習は,関わりを作る上でとても大切な場となる。
 「助けてもらえてよかったね。」「助けてあげる優しい友達でよかったね。」「ペアさんのことを大事にしているんだね。」「ペアの子の事を心配しているんだね。」「困っていることによく気付いたね。」「早くできるのは,仲良しの証拠だよ。」「上手に二人で勉強できるね。」「二人で助け合って頑張るね。」「譲り合うからうまくいくんだね。」等の声かけが関係をつくる。一緒に活動したり,会話をしたりする中で,思いやったり,親切にしたり,助けてもらったりするなど,関わりが活動の中でできるかどうかを見ながら声をかける。その声かけがなければ,活動に夢中になり,相手を意識することは少ない。
 仲の良いペアでは,譲り合ったり,我慢し合ったりできるので,活動がスムーズに進む。逆に仲が悪ければ,互いに自分の主張をし合うことが多いため,活動を進めるのに時間がかかる。活動の様子を眺めながらペアで頑張るよさをどんどん見つけて全体に紹介しながら広げていく。(ジャンケンで物事を決めるのは,譲れないからだ。)
 時には「どうして二人でそんなに早くできたの?」「何か二人で頑張れる秘訣はあるの?」などと聞いてみる。仲良く頑張れる秘訣を子どもから学ぶこともできる。
 時々ペアを変えてみると,自分の対応の仕方が誰にでも通用する対応の仕方なのか,特別な相手にしか通用しない対応の仕方なのかも見えてくる。体験しながら,子どもはその関わり方を身に付ける。
 異年齢の集団での活動も同じである。活動させれば関わりが作れるというものではない。一人一人をよく見て,関わり方がうまくできるように支援しなければならない。この場合は,担任ではないことが多いので,できるだけ教師同士の連携を密にしなければ子どもの関わり方の情報は伝わっていかない。「あの子の様子はいかがでした?」「どんな関わり方をしていました?」と担任するわが子を心配する声かけができる担任でありたい。また,逆に「○さんは,△さんにこんな動きをしたよ。」「○さんは,こんな思いで△さんに働きかけたよ。」などと関わりに関する情報を提供する姿勢は,同じ子どもを育てる仲間として大事にしたい。事実だけでなく,関わり方のよさを一緒につたえると喜ばれる。
 受け取った方は,このことを利用して,「○さん,がんばっているんだね。△先生がこんなことおっしゃったよ。すごいね。」などと話ができる。受け取った子どもは担任以外の先生からも認められていると思うと自信につながる。
 活動だけさせて子ども任せにしていることはないだろうか?働きかけをせず,自然に任せて仲間作りをさせていることはないだろうか。教師の働きかけ一つで関わりが変わることをもっと自覚したい。