ひよりの音楽自己満足

自分の好きなアルバムやアーティストを紹介させていただきます。

Moon Dancer

2008-03-08 08:15:35 | ジャパン・プログレ
 海辺のバルコニーで綺麗な月夜を眺めている美しい女性。とってもステキなシチュエーションのジャケット、いいですねぇ。ついつい見とれてしまいます。 <VOWWOW>に在籍されていた日本屈指の凄腕キーボード・プレーヤーの<厚見麗さん>が、<VOWWOW>加入前にこの<Moon Dancer>というバンドに在籍していたって話は知ってましたが、実際に<Moon Dancer>のアルバムを聴いたことはなかったのよね。で、たまたま某プログレCD紹介サイトで97年にCD化されたアルバムを発見したもので、すぐに某オクをチェックしたら定価くらいのお値段で出品されていて、即GET!それがこれです。
 <Moon Dancer>の詳しい成り立ちはまだ調査不足なんですが、メンバーはキーボードとヴォーカルも担当の厚見さんの他、ギター&ヴォーカルの<沢村拓さん>、ドラムスの<佐藤芳樹さん>、ベース&ヴォーカルの<下田展久さん>の4人です。このアルバムは1979年に発表されたのですが、当時はまだプログレは下火だったのよね。なのにメジャーレーベルから発売されたというのは、メンバーの実力もさることながら、それだけプロダクションも期待してたってことなのでしょうね。“売ろう”としただけあってポップな面もありますが、それでも厚見さんは妥協しなかったそうで、これぞプログレという展開も聴かせてくれています。 アルバム1曲目は「鏡の中の少女」。美しいピアノの調べから始まるアップテンポの軽快で爽やかなポップロックです。中盤ではテクニカルな各ソロのプログレ的展開も聴かせてくれます。 2曲目は「ダディ・マイケルの犯罪」。ミステリアス風なキーボードからはじまる変拍子のスリリングな曲。ギターソロは当時にしては凄いテクです。 3曲目は「銀色の波」。アコースティックギターとストリングスの音色をバックに素朴なヴォーカルとコーラスを聴かせてくれます。ゆったりとしたフォークっぽい曲。 4曲目は「夢見る子供たち」。いきなりパワフルにはじまるシャウトするヴォーカルの力強い曲。中盤はミドルテンポでメロウなギターソロを聴かせてくれます。 5曲目は「アラベスク」。ドラムとティンパニが鳴り響いてそして美しいピアノとオーケストラサウンドが。ヴァースではピアノをバックにオペラ調のヴォーカルを。荘厳でドラマティックなバラードですね。 6曲目は「Fly Up!今」。ムーグのコミカルなサウンドからはじまるアップテンポの軽快な楽しいポップですね。 7曲目は「明日への行進」。タイトル通りマーチングドラムからスタートするポップでパワフルな曲。ギター・ベース・キーボードのソロの掛け合いもあり、Queenを彷彿させるギターのオーケストレーションも。 8曲目は「薔薇心中」。アップテンポのテクニカルでスリリングな曲。 9曲目は3部構成の組曲「哀しみのキャンドル」。Part-1は「ツェレの妖精」。Part-2は「クリスマス・イヴの夜」。Part-3は「哀しみのキャンドル」。美しいコーラスからはじまりピアノとオーケストラサウンドをバックに歌い上げます。続いてマンドリンのような音色をバックに。そしてテンポアップしてハードなギターソロに。そのままポップな歌へ。そして再びゆったりとなり、静かにマーチングドラムがはじまって徐々に盛り上がっていき、壮大なスケールの劇的なフィナーレへ。  当初はアイドルとして売り出すことも考えていたとかで、ちょこっと聴いていて恥ずかしくなる部分もありますけど、ポップっぽくありながら演奏テクもアレンジも見事にプログレしてますね。厚見さんのキーボードも綺麗な音色でテクニカルでほんと凄いっす。
 バンドは残念ながらこのアルバム1枚で解散してしまいます。70年代後半のジャパン・プログレ、いいバンドがたくさんあったのにねぇ・・・

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。