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MIDAS 雲来末/Eternal Voyage

2017-11-26 11:08:51 | ジャパン・プログレ
 1982年の7月にヴォーカル&ギターの<右遠英悟さん>が中心となって結成されたヴァイオリンプログレバンド<MIDAS>。88年11月に1stアルバム「風そよぐ心の丘へ/Beyond The Clear Air」を発表します。優雅でファンタジックな欧州系のプログレサウンドの傑作です。その後バンドは一時崩壊状態になるも、活動再開。96年11月、2ndアルバム「MIDASⅡ」が発表されます。この後、メンバーチェンジがありながらも99年4月に3rdアルバム「第三の処置~Third Operation」が発表されます。これまでの2作よりも音楽の幅が広がり、音質も向上しており、この作品を<MIDAS>の代表作と称す方も多いようです。そして再びメンバーチェンジがあるも、2000年12月に4th「International Popular Album」が発表されます。このアルバムではコンセプトを“ポップス”として、コンパクトでキャチーな曲のなかにプログレッシブな要素を織り交ぜることに重点をおいた“歌物”を目標にされたそうで。そして2002年11月に初のライブアルバム「IN CONCERT(Live!)」を発表されます。その後また幾度かのメンバーチェンジがあったものの活動を続けられ、2009年には、2008年に行われたデビュー20周年記念のライブから5曲と、1stアルバム発表以前の80年代のライブ音源4曲を収録したアルバム「25th Anniversary Concert & Early Rare Tracks」を発表され、2013年に通算7枚目となる「Touch The Clear Air」が発表されました。メンバーは、ヴァイオリン&ヴォーカルの右遠さん、キーボード<林睿昌さん>、ドラムス<逸見勝さん>、ベース<武田泉さん>の4人です。
 そして2017年に8作目となるアルバム「雲来末/Eternal Voyage」が発表されます。筋斗雲のような雲や中国の山々のような黒いイラストなど、タイトルからしてチャイナ風味が感じられますね。
 アルバム1曲目は「Air Brewer」。アップテンポのパワフルなドラムからドライブ感たっぷりにはじまって、キーボードとヴァイオリンのリズミカルでテクニカルなリフがスリリングに展開し、そこからのびやかに爽やかに奏でて。中盤ではベースのうねりまくるテクニカルなソロ、ドラムの叩きまくりソロと続き、ブレイクからヴァイオリンのエモーショナルかつテクニカルなソロが。その後、一旦止まってからベースのヘヴィなミドルテンポのリフからキーボードとヴァイオリンがユニゾンでのびやかに奏で、そこからヴァイオリンのアヴァンギャルドな感じのソロ、そしてキーボードのテクニカルなソロが。終盤ではヴァイオリンがのびやかにドラマティックに奏で、ブレイクから再びアップテンポのテクニカルなリフがスリリングに。ラストはブレイクから盛大にFin。
 2曲目は「A Trip for Five Seasons」。ハイハットのアップテンポのリズムからヴァイイリンの明るく楽しいリフがリズミカルにながれ、キーボードのリズミカルリフにのってヴァイオリンがのびやかに爽やかに奏で、テクニカルなブレイクをキメて。中盤ではヴァイオリンのアヴァンギャルドなソロと、キーボードのテクニカルなソロの掛け合いバトルが展開して。終盤ではピアノのリズミカルリフにのてエフェクトを掛けたヴォーカルがはいって、ヴァイオリンがのびやかにエモーショナルに奏で、ラストは明るく爽やかなリズミカルリフからヴォーカルがのびやかに爽やかに、そしてドラマティックにFin。
 3曲目は「シェラ・デ・コプレを探して」。ゴム弦のようなビヨーンとしたベースのリズミカルリフからはじまって、ミドルテンポのストリングスのリフからヴァイオリンがのびやかにエモーショナルに奏でて。そしてキーボードのクリスタルサウンドのゆったりとしたリフからヴァイオリンがのびやかにしっとりと哀愁たっぷりに奏で、それがドラマティックに盛り上がり、その後ヴォーカルがしっとりと歌って。中盤ではアップテンポになってキーボードのリズミカルなソロ、そしてヴァイオリンとのユニゾンリフからヴァイオリンのエモーショナルなソロが。終盤ではアップテンポでリズミカルに盛り上がるも、静かになってミドルテンポでヴォーカルがゆったりと。そしてアップテンポに戻ってヴァイオリンとキーボードのユニゾンのリズミカルリフからヴォーカルがのびやかに歌い、盛り上がって、ラストはゆったりとドラマティックにFin。
 4曲目は「Long Lonesome Road」。ピアノのミドルテンポのパワフルなリフからヴァイオリンがゆったりと哀愁ぱっぷりに奏で、キーボードが加わってユニゾンで。そしてオルガンのリズミカルなソロが。その後再びヴァイオリンとキーボードがユニゾンでのびやかに。中盤ではピアノのリズミカルなソロがエレガントにダンサブルに。続いてパワフルなベースリフにのってドラムの叩きまくりソロが。終盤ではヴァイオリンのテクニカルなリフからアップテンポになって、ヴァイオリンがエモーショナルなソロを。ラストはヴァイオリンとキーボードがユニゾンでのびやかに奏で、パワフルなブレイクから盛大にFin。
 5曲目は「血と砂」。シンセのリズミカルリフからアップテンポのノリノリモードではじまって、ヴァイオリンとキーボードがパワフルなドラムにのってノリノリでリズミカルリフを。その後ミドルテンポになって、ゆったりとしたコーラスがのびやかにながれ、キーボードもゆったりとのびやかに奏でて。中盤ではヴァイオリンのエモーショナルかつテクニカルなソロが。そしてミドルテンポでコーラスがのびやかにゆったりと。終盤ではシンセのリズミカルリフからアップテンポでドライブ感たっぷりにノリノリで盛り上がって。
 6曲目は「Time Robber」。静寂のなか、金属音が響き、ベースのゆったりとしたリフがながれ、キーボードもゆったりと奏で、ヴァイオリンがしっとりと哀愁たっぷりに奏でて。その後キーボードがゆったりと奏でるなか、しっとりとしたヴォーカルがはいって、徐々にドラマティックに盛り上がって。中盤ではキーボードのエモーショナルなソロが。その後一旦止まってからしっとりとしたキーボードとヴォーカルがはいって、ドラマティックに盛り上がって、さらにヴァイオリンがのびやかに哀愁たっぷりに奏で、再びドラマティックに。終盤ではパイプオルガンサウンドがのびやかにながれ、コーラスがはいってドラマティックに。ラストはドラが一発!
 どの曲もドラマティックに完結されていて、テクニカルな演奏とメロディアスで表情豊かな曲展開と非常に完成度の高い楽曲群で、ジャケットとタイトルのとおりにどことなく懐かしいようなチャイナ風味も感じられ、聴き応えのある素晴らしい作品ですね。長くても8分台の曲が6曲と、作品が素晴らしいだけに物足りない感もありますが、これでちょうど良いのかもしれません。いつか機会があればまたライブ観に行きたいっす。右遠さんのウイットに富んだMCもまた楽しみたいっす。

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