10月から半年間毎月1回ずつ開催の「面白ネイチャーウォーク」の第1回は河川環境楽園近くの笠田広場で開催です。
歩く
河川敷は広々としていて高低差もなくどこまでもフラットな道が続きます。見上げれば空が大きく広がり圧倒されてしまいそうです。川の流れによって運ばれてきたものや鳥や風によって運ばれてきた種子が根付いたもの等いろいろな植物が顔をそろえ広大な森を作り出しています。
オオキンケイギク
初夏のころ、堤防などにオレンジ色の花がたくさん咲いているのを見たことありませんか?オオキンケイギクという外来の植物で日本の生態系に被害を及ぼすものとして2006年に特定外来生物に指定されました。生きたままの運搬は禁止され、駆除の対象となります。花がきれいなので抜かずに残してしまうのでしょうか。今の時期、花はなくへら状の葉だけでピンピン元気です。笠田広場には恐ろしくなるくらい天文学的な数のオオキンケイギクがあるのです。来年また種が落ちる前に引っこ抜きたいんですけど・・引いてみると結構簡単に抜けます。
ユッカ
キミガヨランとも呼ばれるユッカの花が咲いています。毎年春と秋に花を咲かせます。背も高く花も大きいので存在感バツグンです。日本では花は咲いても果実はならず種子もできません。挿し木などで増やすのだとか。ところが、ヨーロッパでは果実ができるのだそうです。そこには感動の秘密があったのです。
アキグミ
光に輝く赤い実はアキグミです。春に花が咲いて秋に果実ができます。これは食べられるんです。酸味があって、ちょっとの渋みがアクセント、甘みも感じられます。トマトよりたくさんのリコピンがあるとかで、競って食べていただけました。
氾濫の爪痕
今年は8月に長雨があって木曽川の水位が上昇し、遊水地である笠田広場にたくさんの水が流れ込みました。その爪痕が残っていました。散策路は崩れ、舗装面は歪んで石が入り込み、道は寸断されていました。改めて自然の力の強大さ、洪水の怖さを実感する景色でした。
コシオガマ
絶滅が危惧されるコシオガマです。赤紫色で2~3cmの大きさの花でギザギザとした葉が特徴的です。触るとちょっとべたつく感じがあります。草をかき分けて歩かなくてはならないような所にあるのは半寄生植物だからだと思います。緑の葉なので自分で光合成をして養分を作るのですが、他の植物の根から水分などをもらって生きているのです。大事に守っていきたいですね。
10月と言えども日陰を探すような暑い日でした。アキグミの他にもアケビの実、ウチワサボテンの実、ムクノキの実を食べました。秋ならではの木の実を楽しんでいただけました。
来月はシデコブシの丘&天狗谷です。よろしくお願いします。